噺家とか漫才で生きている人って、すごいと思います。
話すだけで生きているんですよ?
もしくはくだらないことを一生懸命に考えて、練習して、披露している。
それで生活するって、簡単なようでいて難しいですよ。
声優とかもそう。
真面目な演技からギャグ。
悪役からヒーロー。
濡れ場もやらなければならない。
きっと日頃から、いろんなシーンを想定して練習しているんですよ?
最近だと、闘うときに、
「はあああああああああっ!」
って、言うんですよ。
言わないよ普通。
でも言うんだ。
仕事だから。
話は飛ぶけど、私は小さい頃良くアリの巣を見つけてはずっと観察していた。
別に殺すとかはしない。
でも枝の先で巣穴を広げたり、埋めたりして、それをしたらどうするのか興味があった。
それとひとつ。
アリは獲物を見つけるとそこまでの道程に、匂いか何かを残すわけだ。
それだけは知っていた。
だから一直線に、目的地まで連なって行ける。
あとたまに、大引っ越しをする。
巣穴からどこまで行くのか知らないけれど、大群で移動する。
あれが一体どういうタイミングで、どうしてそうするのか、未だにわからない。
そして最近、群挙動シミュレーションを知った。
エージェント、ときにマルチエージェントという、ある条件を与えた粒子を空間内に存在させて、
次の移動先(X)が(x)という状況だったら、粒子(Y)は(v)方向に進む、もしくは止まる。
これは例えば、建物内で火災が起きた際に、中にいる人が煙が充満する前に、非常口から逃げられるかというシミュレーションに用いられたりするのですよ。
で、アリ。
アリの巣の入り口を閉じると、少しならすぐに土をどかして出てくる。
でも、大量に閉じてしまうと、流石に巣穴を開けることができなくなる。
外に出ていたアリが戻ってくるけど、少しなら中のアリと一緒に巣穴を開けるのを手伝う。
でも、山盛りに閉じると、巣穴の位置を見失う。
そう簡単に復旧しない。
そんな感じで私の独りアリ遊びは、ずっと開かない巣穴を見て飽きてしまう。
雨の日もまた面白いのだが、またそれはそれで。
最近、アリの生態をシミュレーションしてみたいなと。
そんなクソつまらんことに、人生を無駄遣いする気か?
無駄と思えば無駄だろうがね。
シミュレーションしたら、実際の行動と照らし合わせる実験をしなくてはならない。
アリの個体差は非常に少ないから、どのように識別するかも問題だ。
パーティクルスキャナーでスキャンするか?
システムだけで相当高くつく。
それを実現できたとして、何に活かすか?
まぁ使い道はいくらでもあろうな。
群挙動ドローンによる戦術○○攻撃など、日本では必要なかろうが、やりたいと考えている国もあろう。
アリの研究はちょっと置いておくにしてもだ。
くだらないと思っても、とにかく本気でやり続けるものに価値はあると思う。
金に替えられなくてもだ。
朝から晩まで、アリの巣をつつき続ける子供を、「やめなさい」と止める大人にはなりたくない。
そこには大宇宙の真理があるのかもしれないし、ないかもしれない。
でも、本気で考え、観察するところでしか、良いものなど見つからない。
寝食を惜しんで、アリを見続けられるか?
マジか不真面目かの違いはそんなちょっとした違いなのだろうと思う。