工業高等学校から、全科目100点満点を目指すようになった。
とはいえ、達成感はないわけです。
なぜなら、全科目100点を取るための十分な対策をしていたから。
授業内容は、板書も当然ながら、先生の話した一言一句もノートに書き記す。
テスト前にそのノートをすべて清書する。
わからない問題をわかるまで解く。
プレテストをやって、時間内に答えられるか特訓する。
テスト前に他の人に問題の解き方を教える。
そうやって自分の思い違いもすべて修正した上でテストを受ける。
全科目100点取れなければおかしいぐらいは、事前対策しているわけです。
だから達成感はそんなにない。
他の人から見ればすごいことなのかもしれないけれど。
生活も命もかかっていたのでね。
真剣にやるしかなかった。
高校から大学まで、世の中のすべてを理解したいと思っていた。
だから理工学だけでなく、医学、哲学、心理学、精神医学、教育学、法学、音楽理論、宗教学など、とにかく学べるものは全て学んだ。
それだけやって得られた結論は、
「人類は世の中のすべてを理解していない」
従って、
「個人で世の中のすべてを理解することは不可能」
ということ。
理屈を学んでも、実際に経験しないと、なぜその理論が成り立つのか理解できない。
経験すると言っても、自分が死ぬ体験はできない。
死んでしまったら、その経験も活かせないから。
そんなわけで、立花隆の「臨死体験」や、「完全自殺マニュアル」も読んだりした。
今でも持っているけれど。
そういえば、まだニーチェの、「トゥアラストラはかく語りき」の読破もできていない。
積読(つんどく)になっている。
しかしながら、それでもちょっとしたミスをしてしまうと、結構ダメージがある。
従って、最初はわざと間違えるようにしている。
間違えの許容範囲を確かめたり、他の人の実力や力量を確かめたりするため。
間違えの許容範囲を確認するために間違えるには、仕事や学習の目的をあんまり考えず、ろくにチェックもしなければよい。
頃合いを見計らって、仕上がりを本気でチェックしていく。
航空宇宙産業なんかは、ちょっとしたミスが命取りになるわけで。
そういう仕事をするためには、あらゆる状況を想定して、対処できるように訓練する必要がある。
「できて当然」より上の質を求めないとミッションコンプリートできない。
だから、現状に満足することは、いつまで経ってもできないし、とてもシンドい。
ストレスも高い。
それでもやってしまう。
それが専門エンジニアだし、プロの仕事だし、納得の行く仕事だと思っている。
困難をやる前から諦めていれば、当たり前にできるわけもない。
困難に突き進みますよね。
その点において、キチガイは褒め言葉ですわ。
技術バカでもいいけれど。