どのルートも大変な苦労をして登ったので、どれも心に残っているのですが、その中で3つ選んでみました。
ベスト3は、初めての12・・・鳳来、鬼岩の「卒業」12bです。「12を一つでも登ったら、世界が変わるよ。」と、「留年」をトライしていたときに話してくれた人がいました。それまでは、12台のルートは、私には関係ない世界と思っていました。でもどの岩場に行っても、たいてい岩場の中央あたりの綺麗なラインの長いルートは12以上。私も登りたいと思い初めました。
12をトライするために、本に書いてあった、【グレイドピラミッド】と同じような表を作り、登りこんでいきました。11b以下を8本以上、11cを4本以上、11dを2本以上登れたら、12aをトライしようと決めて、いろいろな岩場のそのグレイドを登っていきました。「卒業」は12bですが、【ピラミッド】も完成し、【OS】も韋駄天ロックの「野武士」11Cがたまたま登れた(落ちるのが怖くて、テンションも出来ず、手を出したらとまった)し、「留年」の次は「卒業」と決めてので、目標にしました。
「卒業」はマスターで登ることが出来なかったので、いろいろな人にお世話になりました。まだ、抜けたことが無かった頃、ヌンチャクをかけてもらって、核心まで登り、テンションをして気付いたことは、まだ、抜けれたことが無い(^^; 回収までお願いするのは、あまりに厚かましい、と思い必死で抜けました。かけるために登って下さった方は、回収もせなあかんな~と思っていた、と後で言われていました。いろいろな人からアドバイスをしてもらいながら、かなりの回数を重ねてやっと登れたときは、とても嬉しかったです。RPの瞬間に観覧席(後ろの岩)にいたたくさんの人達から、大きな拍手をしてもらったことも、心に残っています。
☆参考にした【ルート選択の法則】 ヤマケイ・登山技術全書(7)「フリークライミング」より
例)12aのルートにトライするには
11dを2本、11cを4本、11b以下を8本以上RPすること、【法則1:グレイドピラミッドより】
11aをOSすること【法則2:RPとOSの関係より】
☆私の宝物 卒業の終了点にあったカラビナ(地元のクライマーの方にいただきました。)
「卒業」をアップで登って(マスターで登れない私のために)、ついでに終了点にあったすり減ったカラビナを、自分の新しいカラビナと取り替えて下りてこられて、「トライしている記念に」とプレゼントしてくれました。いつもザックにつけています。
ベスト2は、初めての12C、鬼岩のがっかりエリアの一番奥のルート「もっと光を」・・・初めてトライしたとき、1ピン目までも登れない!!途中のクロスムーブも怖くてできない、トラバースーでのクリップができない、トラーバースの後のガバへの一手が届かない・・・と絶望的でしたが、地元の人や、知り合いの人と一緒に登っているうちに、一つ一つ出来るようになりRP。このルートは、回収も大変で、大雨の中ロープは動かないし、暗くなってくるし、みんな帰って行くしで、「人間残置」になるかと思ったことも。登るのも回収も大変なルートでした。
ベスト1は、同じエリアの「ジェットシューター」12cです。このルートもあこがれのルートの一つでした。どっかぶりで、それまで岩場では、あまりしたことがないムーブの連続でした。ニーバーでレスト(これは、他のルートでもよくしますが)、フラッキングでクリップ(このムーブが一番苦手だった)、ヒールフックを決めて、次のホールドを取りに行く(だったと思います)、など人口壁みたいでした。このルートも地元の人達や、知り合いの人達がトライしていたので、ムーブを教えてもらいながら、あきらめずにやっているうちに、持てなかったスローパーが止まるようになり、フラッキングでクリップが出来るようになり、ヒールフックも決まるようになり・・・ホールドの状態がよくなった10月に、RPしました。2年前です。RPした後の反響の大きさにも、驚いたルートでした。
その後「アレー」12cを登りました。
備中はトライしているうちにホールドが「育つ」(大きく感じてくる)のですが、鳳来は、秋になるとホールドが「変身」(ガビガビになる)します(^^)V
《追加》
2013/11/4 鬼岩「禁断のセプテンバー」12c
2015/4/15 パラダイス「ドルフィン」12a
2015/12/7 鬼岩「枯れ木のフェイス」12d
2016/11/9 鬼岩「猫も杓子も」12c