横浜港北おもちゃ病院の活動記録

ドクターの一人であるYoshi61が代表して記録しています

ゆるいピニオンギヤの修理(空飛ぶバズ・ライトイヤー)

2017-07-10 22:24:22 | ノウハウ集
今回は、珍しいおもちゃがやってきました。

なんと、発泡スチロール製のバズ・ライトイヤーでした。リモコンに単三電池が4本入っていて、バズの背中にあるモータユニットに電線で電力を供給する仕組みです。リモコンのグリップを握ると、2つの回転翼が周り、バズは飛び上がります。修理後に、飛んでいる写真撮影に調整したのですが、うまく撮れませんでしたので、静態写真です。


故障状況としては、モータは回転するが飛びあがらなくなってしまったとのこと。中身を開けなければなりませんが、なんせ、発泡スチロール製のボディ、接着されてます(泣)。持ち込んだお父さんに、カッターで切るしかありませんが、どうしますかと相談し、このままでは遊べないので、お願いしますとのこと。カッターの歯を新しくし、切れ味の良い状態でボディを切っていきますと、モーターユニットが現れます。


このモータユニット、よくできていて、2つの回転翼は連結され、回転方向が反対になっています。リモコンのグリップを握ると、いい音でモータが回転しています。なぜ飛ばないのか。ゆっくり観察して見ました。回転翼が反対なのではないか、回転翼の変形ではないか、モータユニットのギヤがどこか当たっていないかなど。よく見ると、モータのピニオンギヤがユニットに干渉しそうなことに気がつきました。そうです、ピニオンギヤが緩んでいたのでした。


このピニオンギヤ、とても小さく、手持ちのギヤにはありません。しかし、モーターのシャフトとピニオンギヤはゆるゆるです。瞬間接着剤も考えましたが、衝撃に弱いので、遊んでいるうちに、また緩んでしまうでしょう。さて、どうしたものか(悩み)。すると、隣のドクターが良い修理方法を伝授してくれました。リード線をバラし、細い銅線を取り出したら、それをピニオンギヤの穴に入れておき、ピニオンシャフトを圧入するとのこと。これなら、ピニオンギヤは、ピニオンシャフトにきつく固定されます。イメージと実物の写真は、こんな感じ。



なかなか思いつかない良いアイディアを教わりました。いつも交換しているピニオンギヤのサイズでも利用できる方法です。あとは組み上げ、発布スチロールが溶けないように専用の接着剤で、ボディを固定し、完成です。リモコンのグリップを握ると、元気よく、バズが飛び上がりました。よかった、よかった。


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