横浜港北おもちゃ病院の活動記録

ドクターの一人であるYoshi61が代表して記録しています

ヒロ(プラレール)に苦戦

2018-10-14 13:01:58 | 活動の記録

あっという間に涼しくなりました。今日は、あの38度の夏が嘘のような涼しさです。
今日は、綱島地区センターのおもちゃ病院でした。いつものようにたくさんあったのですが、簡単そうで苦労したプラレール修理を紹介します。

ある男の子とお母さんがやって来ました。男の子は、電車が大好きとのこと。可愛いリュックサックから、動かなくなったプラレールが4台も現れました。


複数のドクターで作業分担し、3台は治ったのですが、ヒロだけは、ちょっと苦労しました(=自分の腕がないからか)。機関車トーマスは、イギリスが製作した、子供が大好きな機関車のテレビ番組です。トーマスから始まってたくさんの名前のついた機関車が登場します。そのうちの1台、ヒロはD51をモデルにした、日本からやって来た機関車なのです。なんだか、親近感が湧くなぁ。ご存知の通り、D51はC62と並んで、人気の蒸気機関車ですね。

さて、ヒロのモデルとなったD51って、どんな機関車何でしょうか?

まず、国鉄の機関車のアルファベットは駆動輪の数を表しています。Aは1、Bは2、Cは3、Dは4。ということで、D51は4つの駆動輪を持っています。また。D51は、テンダー式機関車と言って、本体が石炭を積んだ貨車を牽引しています。持ち込まれたヒロは、駆動輪は4つないけど、石炭車を牽引するテンダー式を見事に再現してました。


このヒロ、故障状況としては、動くけど遅いとのこと。何が原因かわからないのですが、開けてみるしかありません。


モータユニットを分解し、モータを外部電源で駆動して見ると、全く問題なくうごきます。何が問題なのかわからないままで、モータユニットを組み上げると、全く動かなくなります。どうして!ということで、何回も分解して、組み上げをしましたが、原因がわかりませんでした。


そこで気がついたのが、配線。プラレールは、電極がモータに半田付けされ、リード線を使うことは少ないのですが、このヒロ、モータと電極の間の配線は、ゼムクリップ相当の裸線(被覆のない線)でした。半田付けを不要にしているのですが、モータから電極までは、なんと裸線の空中配線でした。つまり組み上げると、その空中配線がモータのの本体に接触してしまうようです


モータ本体にビニルテープを貼って、絶縁をしっかりした後、ゆっくりと組み上げました。これで修理完了です。
海外の工場で作っているのでしょうが、いくら半田つけが難しいとは言え、この組み上げ方法のほうが難しいと思うのでした。

<参考図面>

ご質問がありましたので、当時と同じモータユニットの構造写真をアップします。