横浜港北おもちゃ病院の活動記録

ドクターの一人であるYoshi61が代表して記録しています

2025年の初活動(菊名地区センター)

2025-01-14 22:10:48 | 活動の記録

2025年あけましておめでとうございます。

あっという間に年末年始も終わり、2025年が始まりました。今年も「横浜港北おもちゃ病院」は元気よく活動していきます。さて、新年最初は1月11日(土)に菊名地区センターで活動しました。この日、持ち込まれたおもちゃはプラレールの車両、犬のぬいぐるみ、子供用カメラなど16件。結構忙しい活動日となりました。

この日、簡単そうで意外に時間がかかってしまったのが、これ。ラジコンカーの修理でした。

リモコンのボタンを押すと、前輪は左右に動きますが後輪は全く動きません。それに前輪も時々動かなくなります(後々、これが苦労しました)。ラジコン用の電波チェッカーでリモコン側を調べると、電波は出ています。それなら車体側の故障ということで、まずは電池電圧をチェック。どの電池も正常でした。

次に車体を開けてみます。すると、前進時に発光する車体の前についているLEDの線が切れています。また、後輪を駆動するモータは全く動きません。

LEDの線は、基板のどこかについていたものが外れたようです。LEDのグランド側は、後進時に発光するLEDと共通と考えました。さて、もう一つの線がどこに繋がっていたのか、わかりません。基板上で、半田付けが取れた部分を探してみましたが見当たりません。そこでリモコンの前進ボタンを押し、電圧が発生する端子をテスターで手当たり次第に探しました。

後輪のモータは、モータボックスを開け、モータに直接電圧を欠けてみましたが、動きません。モータの故障のようです。手で車軸を回すと、かなり重いです。モーターを分解してみると、汚れで真っ黒になっていました。

ブラシは破損していなかったので、清掃すると、回り始めました。

LEDの配線外れとモータの固着を直したので、修理完了のはず・・・でした。全て組み上げてみると、動いたり、動かなかったりします。再度、車体を分解し、チェックをしてみましたが異常ありません。しばらく色々なところをみていましたが、基板にかかる電圧が時々低いことに気がつきました。電池電圧は正常なので、電池ボックスからのリード線を変えてみましたが治りません。答えは、電池ボックスのプラス側電極がわずかに凹んでいたのでした。電池ボックスでは、マイナス側電極はスプリングなので、電池のマイナス側が必ず接触します。しかし、プラス側電極が凹むと、マイナス側のスプリングで電池を押し出しても、電池のプラス側の肩の部分が電池ケースにあたり、接触不良となってしまうのでした。

原因がわかれば、プラス側の電極に半田を盛って修理完了。確実に動作するラジコンとなって、お返しできました。苦労したけど、よかった。

 

 


スターウォーズのライトセーバー(矢向地区センター)

2024-12-22 17:11:45 | 活動の記録

12月21日、横浜市鶴見区の矢向地区センターで活動しました。

この日、たくさんのおもちゃがやってきましたが、おもちゃドクター自身が喜んでしまったのが、スターウォーズのライトセーバーでした。スイッチを入れて起動ボタンを押すと、刀身がLEDで発光してうなり音も出ます。その状態で、戦いの遊び(チャンバラですね)をすると、刀身が触れあうたびに迫力のある音が出ます。

2本1組で、青色のライトセーバは音も発光もしない状態でした。柄(つか)の部分にある基板をよく見てみると、いくつかある配線パターンの一本が断線していました。刀身が触れ合うたびに音が出るのですから、子供達は夢中になってチャンバラするでしょう。きっと、基板への衝撃も大きいでしょうね。修理としては、配線パターンの一部を削って、リード線を直接はんだ付けしました。

修理して動作させてみると、LEDもサウンドもOKです(動画はこちら)。スターウォーズの世界観をよく再現したおもちゃでした。

 

もう一つ、結構年代物のおもちゃもご紹介します。いわゆる、自動車の運転動作をして楽しむおもちゃなのですが、音が出ないとこのとでした。

アクセル(レバー)、ブレーキ、エンジンスタート、ホーン、ウインカーなど自動車の操作はすべて行えます。また、救急車や消防車の音を出すこともできます。中を開けてみると、電話機の基板が断線し、スピーカーも故障していました。

スピーカーを交換し、基盤への配線をやり直すと、故障は回復しました(動画はこちら)。

この日、私たち横浜港北おもちゃ病院にとっては2024年最後の活動となりました。

また、来年よろしくお願いします。

 

 


スライドドアが開閉するワンボックスカーのラジコン(綱島地区センター)

2024-12-16 23:00:12 | 活動の記録

もう今年も後わずか。12月14日は横浜市の綱島地区センターで活動しました。

例年、この時期はツリーや飾り物などクリスマス関連のおもちゃ修理が多いのですが、この日はクリスマス関連のおもちゃは持ち込まれませんでした。残念!この日もたくさんのおもちゃがやってきましたが、修理というより部品の再作という感じのトミカ修理と最新のラジコンワンボックスカーの修理をご紹介します。

まず、トミカの修理結果から。この2台のトミカは、荷物を運ぶコンテナを荷台に乗せたトラックです。どちらも、リアにコンテナの開閉ドアがなくなってしまったという故障(紛失?)でした。割れたり、壊れていれば治しようがあるのですが、全く無いとなると代わりの開閉ドアを再作するしかありません。プラ板を切って、そこに開閉の軸を取り付けました。結構、いい感じになりました。

次はワンボックスカーのラジコンです。1)前進するけどバックしない、2)スライドドアが開かずに、中途半端な位置で止まっている、3)リモコンの操作レバーが折れていると複数の故障でした。

まず、リモコンの電波をラジコンチェッカーで確認すると、バックの時は確かに電波が出ていません。これは、リモコン側の故障だと分かったので、リモコンを開けてみると、前後の操作レバーの内側にある2つの突起のうち、バックボタンを押す突起が折れていました。

この操作レバーはPP製らしく、接着剤が効きません。また、接着剤が効いたとしても力のかかるところなので、すぐにまた折れてしまうでしょう。そこで、ドリルで0.8mmの貫通穴を開け、クリップを切って圧入することにしました。

次はスライドドアの修理です。ワンボックスカー本体を開け、中を開けてみます。中には、後輪を前後に動かすモータ、前輪を左右に動かすモータ、スライドドアを開閉するモータが入っていました。モータの回転運動をクランクを回して、スライドドアが開閉する仕組みです(動画はこちら)。スライドドアが動作レールから外れいたので、クランクと繋がるように組み直しました。

操作レバーの突起も折れてなくなっており、遊び辛くなっていました。今回の修理では、操作レバー2mmネジ立てて、ネジ頭を切り取った後、プラスチック製のパイプを切ってねじ込みました。

最後に完成した、ワンボックスカーの完成です(動画はこちら)。

 


プラレールのギヤ軸穴の修理(篠原地区センター)

2024-11-26 10:58:54 | 活動の記録

11月24日(土)は篠原地区センターで活動しました。

この日、沐浴実習用の赤ちゃん人形やプラレールなどがやってきました。2台あったプラレールのうち、珍しい故障と修理をご紹介します。

対象のプラレールはこれ。ネットを検索してみると、JR九州の485系列車だそうで「RED EXPRESS」とのこと。プラレールで赤は珍しくないけど、本物の赤一色は迫力あるでしょうね。

プラレールの故障は車軸のギヤ割れが一番多いです。

しかしながら、今回の故障はここ。故障箇所はギヤボックス内のギヤ軸を保持する軸穴が割れています。

接着では強度が出ないので、プラリペアで盛って後からドリルで穴を開けるのが良さそうです。しかし、ギヤボックスの壁面ならプラリペアも可能ですが、ギヤボックスの内側に飛び出た部分なので、プラリペアは固まるまで保持できません。

軸穴は半分は残っていますので、何かで車軸がずれないように押さえつけられないかと考えました。そこで、クリップを加工し、保持具をつけてみました。

結構、うまく保持できました。壁と軸穴の間にテンションがかかるようにしたので、ギヤ軸が外れることはありません。

クリップでいっちょ上がり!


特殊ギヤの修理(菊名地区センター)

2024-11-10 16:44:34 | 活動の記録

11月9日(土)は菊名地区センターで活動しました。

この日、前も修理した経験のある恐竜のラジコンがやってきました。

この恐竜、声も歩き方も迫力満点。歩くというより、早足です。早足は足を駆動するギヤなどに負担がかかるのでしょう。

前の修では足を駆動するギヤの軸受が損傷していました。今回の恐竜も歩き方がおかしいとのことで中を開けてみると、足を駆動する特殊なギヤが損傷していました。

特殊なギヤは手持ちの部品もなく、知恵を使って補修するしかありません。過去にもいくつかやってみたことがあります(特殊ギヤの修理1特殊ギヤの修理2特殊ギヤの修理3)。

歯が二つも欠けているので、ピンを立てて歯の代わりにすることにしました。

ピンの高さを調整すると、スムーズにギヤが噛み合いました(動画はこちら)。

持ってこられたお父さんも大満足。よかった、よかった。