横浜港北おもちゃ病院の活動記録

ドクターの一人であるYoshi61が代表して記録しています

ランボルギーニが来た!(電動乗用玩具の修理)

2020-11-29 09:07:16 | 活動の記録

今回は、篠原地区センターの活動記録です。

10時前、篠原地区センターのスタッフの方とおもちゃ病院の準備を進めていると、「今日は4件の予約のみです」と。そうかぁ、今日は5人のドクターで、4件なら忙しくないなと油断していたら、先ほどのスタッフの方が走ってきて、「もう一枚予約表がありました、1枚目に10件、2枚目に4件ですから、14件もあります!」と。ということで、今日も忙しい修理活動が始まりました。

直したおもちゃ全部の写真を撮れませんでしたが、色々なおもちゃが持ち込まれました。本日の特徴は、子供が乗って家の中や庭で運転することができる電動自動車が3台も持ち込まれたことです。ランボルギーニのスーパーカー、アンパンマンの電動三輪車、トーマスの機関車の3台です。いずれも、おもちゃとしては大型のバッテリーを搭載しており、ACアダプターの故障かバッテリー寿命でした。

これはランボルギーニのバッテリーを外部電源で充電しているところです。結果的に、バッテリ寿命で充電できなかったので、バッテリを購入したら動きますよとお伝えしたのですが、なんと、ランボルギーニと一緒に持ち込まれたお客様のACアダプタは、別のおもちゃ用の電流規格の小さいものでした。

こっちは、アンパンまん電動三輪車のバッテリーを外部電源で充電しているところです。こちらは、バッテリーは問題なく、充電できたのですが、ACアダプタが故障していました。これは、修理不可能ですから、持ち帰ってもらっても、バッテリーの充電ができません。

いずれのお客様にもACアダプタの説明をし、原則として、純正のACをアダプタをお使いくださいとお願いしました。ACアダプタは、プラグ形状、電圧、電流、極性の4つが合わなければならないのですが、電圧規格が小さければ充電できないですし、電流規格が小さければ、発熱して発火の危険もあります。また、ACアダプタによっては、プラグの極性が逆の物もあり、それをバッテリに接続することは非常に危険だからです。

トーマスの機関車は、もっとびっくり。なんと、ACアダプタの先が、オーディオ用のピンプラグ(オス)でした。こんな規格のACアダプタもあるんだなと勉強にはなりましたが、故障内容は、機関車側のピンジャック(メス)が取れて無くなってしまったとのこと。ピンジャックは手持ちがないしと思って、手持ちの部品を探していると、ピンプラグとピンプラグを接続する延長アダプタが出てきました。機関車側もピンジャック(オス)にし、アダプタを使って充電することにしました。まぁ、これは純正ACアダプタの充電ですから。

楽しい電動おもちゃですが、安全に遊んでいただくためには、どうやってACアダプタのようなことをお客様に伝えるかを考えさせられる修理活動の1日でした。

 

 


トミカ自動車工場他の修理(日吉地区センター)

2020-11-09 23:41:25 | 活動の記録

今回は日吉地区センターの修理記録です。

日吉地区センタは、半年に一回しか開催していません。今回はコロナによる自粛もあって久しぶりの開催となりました。ということで、5人のドクターしかいないのに23件の予約が入っていました。

満員御礼!

2つ以上のおもちゃを持ち込んでいただいた方には、事情を話して遠慮いただく状態でした。さあ、残業にならないように効率よく修理しなくちゃ。

23件のうち、ちょっと変わった修理をご紹介。まずは、トミカの整備工場です。トミカはパトカーやスポーツカーなど自動車そのものも人気がありますが、街や工場など大きなセットも人気です。持ち込まれたのは、自動車整備工場でした。

なんでも、2年前に私たちで修理したらしく、楽しく遊べたのですが、別なところ(ベルトコンベア)が動かなくなったとのこと。

裏のパネルを開け、モーターユニットを確認すると、問題ないことを確認できました。次に、ギヤユニットをみていると、空回りしているピニオンギヤを見つけました。簡単、簡単と思って同じ歯数のピニオンギヤに交換しようと思ったら、シャフトにギヤが入りません。あれ?

外径も歯数も同じピニオンギヤですが、内径が異なるのです。そこで、ドリルでピニオンギヤの内径を大きくして、解決。

次のラジコンは、スティックタイプの送信機にある2つの操作レバーが折れていました。左側にある前進と後進を操作するレバーは折れた部品があったので、UV硬化樹脂で補強&接着して完了です。難しいのは右側にある前輪の左右を操作するレバー。なんと折れた部品がないとのこと。修理ではなく、操作レバーを新しく作成する必要があります。

操作レバーを木の丸棒で作成し、中心に金属を入れてしっかり固定しました。修理した感じがいいでしょう?

もうひとつのラジコン は、ホイーラータイプの送信機内部にある接点スイッチが損傷していました。ホイーラータイプの送信機は、丸いホイールを回すと、前輪の左右をコントロールできます。この接点スイッチの交換部品はありません。さて、どうしたものか。損傷して短くなってしまった接点スイッチの電極部分に、同じような電極をハンダで付け延長することにしました。

補修した接点スイッチを組み込むと、全く問題なく操作できることを確認して完了!

次のおもちゃは、忙しかったので全体の写真を撮りそびれました。故障内容としては、電池ボックス内にある電極の一つが無くなってしまったとのこと。これも電極を作成して完了と思ったところ、電池ボックスのフタがありません。あらま。

持ち込まれたお客様に聞くと、フタも無くなってしまったとのこと。これでは、せっかく直した電池ボックスに電池を入れても、電池が落ちてしまうので、遊べません。ベニヤでもないかな〜と、探していたところ、使わなくなったファイルを見つけました。適当にハサミで切って、応急処置のフタを作りました。結構いい感じ。これなら、テープで押さえても使えそうです。

最後に紹介するのは、赤ちゃんに「いないいないばあ」をするクマのおもちゃ。足裏のスイッチを押すと、ブランケットを持つ手が上がり、クマの顔を隠し、「いないいない」と喋った後、手を下げて、「ばあ」と顔を出します。故障内容としては、動作しないとのことでした。時間がないので、簡単な故障であることを祈りつつ(笑)、電池の電圧を測ると、電池が消耗していただけでした。

これが変わった修理かって? いやいやお約束通りの修理(故障もしてない)でした。ちゃんちゃん。