横浜港北おもちゃ病院の活動記録

ドクターの一人であるYoshi61が代表して記録しています

声を出す動物のおもちゃ(Walking Talking)篠原地区センター

2022-09-24 13:40:47 | 活動の記録

本日、9月24日は篠原地区センターで活動しました。

台風による雨のせいか、予約は5件と少ないおもちゃ修理となりました。

その中で、構造は全く異なるのですが、声を出す動物のおもちゃが2つありました。一つは、電子回路により、話した人の声を録音し、おうむ返しをする犬。もう一つは、体を握ると、中のふいごで鳴き声を出すハムスター。どちらも、声を出す可愛い動物のおもちゃ達です。

まずは、おうむ返しするわんちゃんの修理です。おもちゃの名前は、Walking Talking、あなたの言葉をリピートして歩きますと箱に英語で書いてあります。

故障内容は、一才言葉を受け付けないということでした。ぬぐるみを剥がして、本体を出してみると、マイク(コンデンサマイク)が2本とも断線していました。

修理はこの断線を直しておしまいです。修理後に、動かしてみると、確かに可愛く、おもわず笑ってしまいました(動画はこちら)。

もう一つの動物は子供に人気のハムスターです。

ぬぐるみの中に、発泡スチロールのビーズと一緒に、音の鳴るふいごが入っていました。故障としては、鳴かなくなってしまったとのこと。体の中を開けて、ふいごを取り出してみると、このような形態でした。

小さなビニール袋の中に、スポンジを入れ、端を折りたたんでホチキスで止めているだけです。スポンジごとビニール袋を押すと、空気は笛のところから押し出され、音が鳴ります。音が鳴ったあと、スポンジの復元力でビニール袋は元に戻って、空気を溜め込むことができます。材料も一般的なものだし、作り方も簡単です。でも考えた人は偉いです。修理としては、笛に発泡スチロールの粉が詰まっていたので、掃除し、笛に簡単なフィルターをつけてゴミが入らないようにしました。

修理が終わって、ハムスター君に鳴いてもらうとこんな感じ(動画はこちら)。

 

最後に、おまけの動画を紹介します。

8月27日に、バレリーナが回るオルゴールを修理しました。この動画を見たおもちゃドクターが、この原理を真似て手持ちの材料で、回るドラえもんを作成しました。

回転する構造はハードディスクを利用し、手元にあった小さなドラえもんの足に、頭の丸いネジを埋め込んでいます。原理としては、銀色の円盤の下に磁石があり、回転しています(中身はこちら)。ドラえもんは磁石に捕まって銀色の円盤を回転するのですが、その際、銀盤に接しているネジの頭が丸いので、摩擦で自転し始めるのです。摩擦やネジの頭の丸さなど、わずかな違いで自転したりしなかったりします。

壊れたハードディスク、家電製品などおもちゃに再利用できるなんて、素晴らしいですね。

でも、道具や材料、自作製品などおもちゃドクターの財産は家でかなりの場所をとっているのではないかと心配しました(笑)。

 


どの鍵盤も音が出ない(アンパンマンの電子ピアノ)菊名地区センター

2022-09-10 22:06:55 | 活動の記録

まだ残暑が残りますが、今日9月10日は中秋の名月、つまり秋の真ん中です。早いものですねぇ。

今日は菊名地区センターで活動しました。この日、ドクターは6人、予約の入っていたおもちゃ修理は15件(2件はキャンセル)でしたので、最低2つは修理しないと間に合いません。最初に手掛けたのがアンパンマンの電子ピアノ。どの鍵盤を叩いても音が鳴らないという症状でした。電池ボックス近辺の断線かなと疑いつつ、電池を調べていると、全く同じアンパンマンの電子ピアノがもう一つきました。

やっぱりアンパンマンは子供の人気者。二人のドクターで並行して修理を始めました。中を開けてみると、案の定、どちらの電子ピアノも電池ボックスのリード線が外れていました。

同じ日に、同じおもちゃが持ち込まれ、同じ故障内容でした。こんなこともあるんですね。それだけ、アンパンマンの電子ピアノが売れているということでしょうかね。

この2つのアンパンマンの電子ピアノは修理が簡単でしたが、横で直していたブック型の電子ピアノは大変でした。アンパンマンの電子ピアノと同様、どの鍵盤からも音が出ません。中を開けてみると、プリント基板と鍵盤スイッチを結んでいるのは、フィルム基板でした。

フィルム基板は2枚のフィルムの間に、導電性塗料で配線パタンが描かれています。つまり、この配線がどこかで切れると、テスターで導電性塗料の配線に触れることができないので(導通チェックができない)、厄介です。どの鍵盤も鳴らないということは、全ての鍵盤スイッチに共通なグランド線のどこかが断線しているわけです。皆で知恵を出しながら、修理方法を考えました。プリント基板と接触するところと、ゴムボタンのところは導電性塗料が露出しているので、導電性ペーストを使って、リード線の素線でジャンパリングしました。こんな感じです(修理後の肝心な写真を撮り忘れました)。

この日、鍵盤修理は3つでした。

 

次は、女の子用のバトン。一つだけ、音が鳴らないボタンがあるという故障状況でした。

中を開けてみれば、音の鳴らないボタンに異物が挟まっていただけでした。内部のどこかの部品が欠けたのかもしれません。故障はすぐ治り、組み立てネジを締めると、なぜかネジが2本余りました。紫色の本体のネジは全てつけました。あと、どこだったかなぁ。外したのですが、忘れてしまいました。この写真の中に、ネジ穴が2つあります。わかりますか。

てっきり、紫色の本体に気がとられていましたが、ミッキーの耳の真ん中はデザインではなく、ネジ穴でした!

修理より、ネジ穴を忘れて悩んでしまいました。

 

あと、夏休み明けの水鉄砲、お風呂で使う潜水艦ラジコン、コマシューターなども修理しました。そういえば、プラレールも、トミカ基地部品もあったかな。たくさん修理した日でした。