第1問
仕掛けはこの筋から。
A 75歩 B 78銀 C 45桂
第2問
厚みを重視した指し方です。
A 55角 B 58銀 C 62角
第3問
飛車を使いたいので
A 52飛 B 33金上 C 72金
第4問
32飛を生かします。
A 31飛 B 35歩 C 46銀
第5問
決め所です。紛れの少ない手を。
A 36歩 B 25歩 C 46歩
20180112今日の一手
10月7日の名南将棋大会から、SさんとSさんの対局です。形勢判断と次の一手を考えてください。
一昨日の一手の回答
☆ 形勢判断をします。
飛と角香歩の交換で馬を作っています。(後手は歩切れなので歩もカウントします。)先手の駒得です。
玉の堅さは同程度ですが、後手は3筋が壁になっているので先手の方がやや堅そう。
先手の攻め駒は66角91馬と持ち駒香で3枚。
後手の攻め駒は85飛と持ち駒飛で2枚。
総合すれば先手有利です。
☆ 大局観として
先手が3つの要素で上回っているので優勢、と言いたいところなのですが、相居飛車の将棋(もとは相掛かりです)で飛車を渡してしまうと、自陣に打ち込まれることが気になります。駒得はすぐに消えてしまいそうなのです。ですからここで形勢をよくする手がないか探したいです。
駒得を拡大するのに93角成では効果が薄いです。
ならば85飛を取れないでしょうか。
あるいは飛車の打ち込みを防げないでしょうか。
玉を固めるとしたら77銀~79玉~88玉が普通ですが、飛車を打ち込まれるので実現しにくいです。ならば入玉できるかどうか。道のりは遠いです。
攻め駒を増やすには、と金が作れないので、右桂を跳ねて、というのが普通ですが、歩が伸びていないので上からは攻めにくいです。
そう考えていくと、85飛を取る、飛の打ち込みを防ぐ。そして遠い将来は入玉もあるか。というところでしょう。
× 実戦は93角成と駒得を拡大したのですが25飛
と使われました。37桂と逃げておくほうが良かったですが、苦しいか。83馬51金66香29飛成63香成69飛
寄せ合いを目指したのですが、後手の2枚飛車は速いです。以下は入玉を狙ったのですが
桂香を急所に打たれて旗色が悪く、1段目に到達したものの捕まってしまいました。
× 飛車を捕獲するのに75歩は
49飛86香75飛同角同歩
香を使って角飛の交換では率が悪いです。桂を取られて76桂の傷もあるし、これは後手有利です。
○ 37桂と逃げてみると
85飛の移動できるところが減っています。つまり29飛に77桂
15飛16香95飛96歩94飛95歩
飛車を捕獲できました。桂2枚も逃げているし、先手優勢です。
後手が飛を逃げ出すには65飛
くらいなのですが、77桂64飛84角29飛73馬
角1枚は渡してもよいので、強く攻めれば優勢です。
△ 26歩も同じような意味で
28飛77桂45飛37桂44飛
26歩が甘いので角で飛車を取ることになるのですが、44同角同歩81飛
71金には同飛成同銀73馬
平凡に攻めて悪くないです。まあ最初に26歩を考える人なら37桂も考えると思いますが。
× 35香など(他には28香とか)右に香を打って飛を捕獲しようとするのは75歩
で空振りです。
× 37銀は
49飛77桂25飛26香
45飛46歩44飛同角同歩
香を打っての角飛の交換では今一つです。この図はまだ指せないこともないですが、後手が良くなりそう。
○ 39銀は飛車打ちに備えた手で
25飛28歩49飛56歩
これで耐えています。48角~59金などで49飛を捕獲します。
☆ まとめ
85飛を捕獲しようというのは攻め駒を責める手です。相手の攻め駒の数が少ない時には実現できるかもしれません。こういう手も考えると戦術の幅が広がります。
自然に取られそうな右桂を跳ねたら飛の詰めろになっていました。ですから37桂が一番良い手のようです。
飛を渡したら飛車の打ち込みに備える手というのも考えてみるものです。まあ渡す前に考えておくものですが。39銀はなんとか成立していました。