今日の棋譜20180117
昭和59年1月、中原誠先生と第42期名人挑戦者リーグです。
大山先生の中飛車、ツノ銀中飛車ですね。中原先生は居飛車穴熊です。
スムーズに5筋の歩を交換できたので、大山先生まずまずの序盤です。
積極的に動いて
6筋の位を取りました。左金も中央へ。
中原先生は4手角で攻めるのですが、67金が浮いているのは不満でしょう。
2歩持ったので大山先生は端を狙いました。86銀に96歩同歩97歩というのはうるさい攻めです。
中原先生は銀を逃げずに24歩。24同歩には23歩は効果がないので44歩54銀左48飛くらいか。大山先生はその44歩を嫌って自分から44歩を打ちました。
48飛24歩に45歩同歩同桂。中原先生から見ると1手損なので不思議なやり取りです。桂馬を跳ねさせたから
角が引けるということでした。64歩もあるので73金しかなく
45桂は取られるのですが、7筋を狙います。
これで65金狙いは結構受けにくそう。61飛か54銀か、77桂成や96歩も考えられます。
大山先生は46桂の犠打で手を稼いで受けます。
桂を取り返され、74桂が不気味なのですが、飛をさばいて悪くはないです。
竜を作り角の利きを止めておきます。
44歩の利かしに32銀というのが少し変な逃げ方なのですがなぜでしょうね。52銀か54銀、形勢は悪くないので中央に使うほうが自然です。そこで飛車をまわられて65金からの攻めを狙われました。自然な手は77桂成同金64銀か。でも桂馬は渡したくないのか端を攻めるほうが良いのか。
他には25歩で48角には47竜、17角には15歩とか。
どれが良いかわからないのですが、
自分から54金として金をぶつけさせるというのはおかしな手順なのです。ここで67歩が利くと思い込んだか(54金同歩43歩成がある)
金を交換して64歩に飛車を逃げてもらえると思ったのかも。でも銀を逃げられて竜当たり、
この55飛が受けにくいのです。
63金打に43歩成から53飛成、豪快に決められてしまいました。
中飛車としては悪くない序中盤で、桂得は大きかったはずです。角筋は怖いのですが、つぶれるわけでもないです。96手目54金でおかしくしてしまいました。先手から見ると64歩同金左65金とでも指したいところなのですが、後手から金を出ていくのはおかしいですよね。