第1問
嫌な歩を打たれました。動き方は難しいです。
A 15角 B 37角 C 37桂
第2問
後手の36歩は避けたいです。
A 46歩 B 56飛 C 33歩
第3問
飛車を逃げるようでは失敗です。
A 53歩 B 54同飛 C 66角
第4問
強く攻めましょう。
A 33銀成 B 53歩 C 74歩
第5問
これが指せれば勝ちです。
A 95銀 B 82銀 C 42と
20180128今日の一手
10月7日の名南将棋大会から、SさんとKさんの対局です。形勢判断と次の一手を考えてください。
一昨日の一手の回答
☆ 形勢判断をします。
角桂と飛金銀の交換で竜を作っています。先手の駒得です。
玉の堅さは同程度。
先手の攻め駒は53竜と持ち駒金銀で3枚。
後手の攻め駒は69角35桂と持ち駒角で3枚。
総合すれば先手もちです。
何手で詰めろか数えてみると、後手玉は33歩成~32と で詰めろ。現状3手すきです。
先手玉は47角成で詰めろ。現状2手すきです。
先手番ですがこのまま寄せ合ったら後手の勝ちですから後手有利です。
☆ 大局観として
先手が駒得の分だけ指しやすいと思うのですが、後手の攻め駒が3枚、さらに36歩が嫌なところにあります。
素直な寄せ合いは後手のほうが速いですし、攻防の手もなさそうですから、なにかしっかりした受けを探さねばなりません。
× 33歩成47角成を見てみると
47同飛同桂成同銀37角では詰まされます。ここではほぼ受けなしで、32と37歩成同銀39角
でぴったり詰んでいます。
△ 実戦は57金と逃げて37角
二重の金取りですから逃げるのが自然な受けですが、角を打ち込まれました。29玉87角成39金打、あるいは29玉48角成同金79飛39銀というのも大変そうですが、37同銀同歩成同玉36銀26玉47桂成
これも悩ましいです。35玉57成桂44玉42金打
入玉を狙っての攻防で難しい戦いでしたが後手Sさんの勝ちに終わりました。
最後のところ、47桂成を同金と取れば
47同銀不成28飛36銀成17玉47角成33桂は15歩
詰めろを受けにくく先手敗勢、ということは33桂の前に38金打とか受けることになって形勢不明です。
あるいは36の銀を玉で取って
48成桂58銀同成桂同金引29飛48金打
19飛成に47玉から左に逃げていくというのも有力な変化です。
どれを選んでも難しい戦いでした。
○ 58銀と打てばどうか。
47桂成同飛58角成同金26銀
27金69角49角
後手が何か打てば、先手も何か打って受けます。27銀成同飛37金同銀同歩成同玉
35銀と打たれたら48玉から逃げ出すのも良いですが、33桂から攻めるのもあります。先手玉が広いので詰めろがかかりにくくなっていて、寄せ合いに出て先手の勝ちではないかと思えます。
△ 似ているようですが58金打なら
58同角成同金26金
というのが嫌な攻めです。(銀を渡して26銀は36金で大丈夫だった。)27と37の2つの地点に駒を足せないので、24歩47桂成同金37角39玉28金49玉48角成同玉38金57玉37歩成23歩成
長く進めましたが、駒を取られても6筋に逃げ出せるのならば寄せ合い勝ちになります。後手の攻めもいろいろありそうで、その前の図では形勢不明としておきます。
○ 57金打ならば
47角成に同金26金
は前と同じ変化です。
47角成には同飛と取って
26金には48角
として受けられます。
とすれば47同飛には同桂成同金69角58銀
58角成同金78飛48金寄68歩成24歩
これは先手の寄せ合い勝ちになりそうです。
× 駒を節約して58金では
58同角成同飛47桂成
で37に駒を打ち込まれてしまいます。
× 58飛でも47桂成
で困ります。
△ 26銀と右のほうから37の地点を受けると
47桂成同飛同角成同銀37金
37同銀同歩成同玉29飛38銀19飛成35角
35香や17竜を避ける角打ちで形勢互角です。
△ 27金とすると
47桂成同飛同角成同銀37金
37同金同歩成同玉29飛38銀19飛成35角
3つ前の図とは持ち駒の金銀が入れ替わっているだけの違いです。
△ 36金と歩を取ってしまうと
36同角成37金26金
馬のほうを取ると受けにくくなるので、26同金同馬37金36金同金同馬37金・・・で千日手模様です。
△ 37金打だと
37同歩成同金36金に58銀
千日手は回避できます。37金同玉78角成に26金くらいで先が長いです。
☆ まとめ
問題図を一目見たら金を取られてはまずそう、普通は二重の金取りは逃げたくなるのですが、57金37角で難しいと気が付きます。薄い穴熊とはいえ、食いつかれたら厄介なのです。
駒を自陣に打つ方が手堅いというのが受けの原則で、持ち駒は攻め駒に数えますが、盤上に無い駒は受けに働いていないです。打つのには1手かかるわけで、先に打っておくほうがしっかりした受け方です。
ではどこに打つか。後手のねらいは47角成同飛同桂成同銀37角ですから、37の地点を受けるか、47の地点を受けるかです。
一番強い受け方は58銀で角取り、47の地点も受けています。角を切られても大丈夫だと読めば、これが一番強い(リスクがあるが一番有利になりやすい)手です。
切られてまずいという場合は57金打を考えます。
右側から打つのは26銀か27金ですが、後手から47で清算して37に打ちこまれるのが少し怖いです。
それらの受け方でもだめだ、となった時には36金や37金打で歩と金を交換するのが非常手段。もしかすると紛れるかもしれません。後手が歩切れだというのがねらい目です。