先手番升田先生の手を考えます。
第1問
絶好手があります。
A 36同金 B 25桂 C 35桂
第2問
後手玉が広くなりました。寄せるには?
A 62角成 B 45桂打 C 24歩
第3問
罠があります。
A 32飛成 B 23金打 C 79玉
第4問
22の歩を突き出されました。
A 41竜 B 23同金 C 22金
先手番升田先生の手を考えます。
第1問
絶好手があります。
A 36同金 B 25桂 C 35桂
第2問
後手玉が広くなりました。寄せるには?
A 62角成 B 45桂打 C 24歩
第3問
罠があります。
A 32飛成 B 23金打 C 79玉
第4問
22の歩を突き出されました。
A 41竜 B 23同金 C 22金
今日の棋譜2023025
1955年10月、大山康晴先生と全八段戦決勝3番勝負の第1局です。
升田先生の先手で中央の位を取りました。
横歩を取られて、58飛74飛からひねり飛車のように指されると先手の作戦負けだというのは、大山先生の将棋にありました。
77角74飛48銀。升田先生は中飛車ではなくて
右銀を56へ。1歩損だけど手得を主張します。
大山先生の32玉がおかしな手なのでしょう。(32銀26歩34歩~33銀としたいところ。) 26歩を突かれて34歩25歩33角45銀ではまずそう。
42銀25歩34歩24歩同歩同飛。2筋の歩を切って2歩持てるので、先手の1歩損は気になりません。
升田先生は84歩を打って大模様を張ります。
左の銀桂を前に出して、後手の飛を抑え込めるか。
83歩の合わせに
83同歩成同銀85歩
84歩の合わせに72歩
72同銀84歩83歩。これは繰り返すと千日手ですね。
一度繰り返すのですが、83歩不成を入れると、昔の千日手の規定、同一手順3回からは外れるのです。成と不成を不規則に入れると千日手にならず、無限に繰り返せるという不思議です。
まあそんなことをして時間を稼いでも仕方がないので、升田先生は84同歩ではなくて95歩。
73桂36歩85歩
85同桂84銀73桂成という手順で桂の交換になり
73同銀85歩43金右。桂の使い道なのですが、先手は84桂~94歩同歩92歩ではパッとしません。後手は63桂~75歩があるから後手良しなのでしょう。
だけど37桂65歩同銀右35歩。こんなところから戦いになりました。
47金36歩35桂。これは痛いですね。35歩は大山先生の悪手でした。
34銀24歩同歩36金。升田先生は43金を取らずに
33金寄54歩64歩
56銀54歩25歩。25歩では45歩のほうが自然に見えましたが。まあ25同歩とは取れなくて
35銀同金43桂。駒得で攻められるので先手有利のはずです。
34歩35桂
33歩成同金36銀43桂。43桂では34歩のほうが普通ですが、45歩で先手良しでしょう。
63金62金、この辺りのやり取りは微妙ですが、
62同金同銀84角。83金同飛62角成のねらいです。
55歩同銀同桂35銀。駒得が消えて怪しくなったでしょうか。先手は居玉なので、攻め合いは怖いです。
47桂成69玉36金34歩。でもまだ升田先生が良いようで、
35金33歩成同玉
62角成同飛53金。これは23金同玉24歩のねらいです。
32銀の受けに26銀
26同金35金で詰めろ。ここの受け方ですが、
大山先生は31角としたのですが、13角が正解だったようです。24金22玉34桂12玉26飛。53角とは取れないです。72飛には43金と使われるので、
35銀62金26銀、飛を取り合いました。先手玉は89飛79金68銀同玉57角・・・という筋で詰めろです。
52飛(詰めろ逃れの詰めろ)22歩、32飛成とは取れないので、升田先生は79玉の早逃げ。先手玉は詰めろもかかりにくい形になりました(3手すき以上)。後手玉は32飛成が詰めろなので2手すき。寄せ合いは先手有利です。
39飛59歩41銀打。大山先生は粘るしかないですが、
51飛成は41竜からの2手すき(41同銀には22桂成)でした。23歩は怪しい勝負手ですが、
23同金同銀41竜。詰めろではなさそうだけど、32金には24銀か24歩なので、受けは難しいです。
59飛成には、88玉と逃げられても詰めろはかからなさそうでしたが、升田先生は69金としっかり受け、57角にも
68銀同角成同金寄56竜。76銀を取られても詰まないけれど
43角65歩を入れてからのほうが確実で
31竜76竜78金寄まで。
大山先生の指し手が冴えていなくて、何度か怪しいところはあったものの、升田先生が勝ち切りました。力戦、手将棋というのは、後から見ると失敗だったというのがわかるのですが、指しているときには気が付かないものです。
#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.60 棋譜ファイル ----
開始日時:1955/10/21(金) 00:00:00
棋戦:全八段戦
戦型:その他の戦型
手合割:平手
先手:升田幸三
後手:大山康晴
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 8四歩(83)
3 5六歩(57)
4 8五歩(84)
5 5五歩(56)
6 8六歩(85)
7 同 歩(87)
8 同 飛(82)
9 7八金(69)
10 7六飛(86)
11 7七角(88)
12 7四飛(76)
13 4八銀(39)
14 8四飛(74)
15 8八銀(79)
16 5二金(61)
17 5七銀(48)
18 4二玉(51)
19 5六銀(57)
20 3二玉(42)
21 6六角(77)
22 8二飛(84)
23 2六歩(27)
24 4二銀(31)
25 2五歩(26)
26 3四歩(33)
27 2四歩(25)
28 同 歩(23)
29 同 飛(28)
30 3三銀(42)
31 2八飛(24)
32 2三歩打
33 4六歩(47)
34 4四歩(43)
35 8四歩打
36 6四歩(63)
37 8七銀(88)
38 1四歩(13)
39 7六銀(87)
40 7二銀(71)
41 7七桂(89)
42 7四歩(73)
43 5八金(49)
44 8三歩打
45 同 歩成(84)
46 同 銀(72)
47 8五歩打
48 4二金(41)
49 9六歩(97)
50 8四歩打
51 7二歩打
52 同 銀(83)
53 8四歩(85)
54 8三歩打
55 同 歩成(84)
56 同 銀(72)
57 8五歩打
58 8四歩打
59 7二歩打
60 同 銀(83)
61 8四歩(85)
62 8三歩打
63 同 歩(84)
64 同 銀(72)
65 8五歩打
66 8四歩打
67 9五歩(96)
68 7三桂(81)
69 3六歩(37)
70 8五歩(84)
71 同 桂(77)
72 8四銀(83)
73 7三桂成(85)
74 同 銀(84)
75 8五歩打
76 4三金(52)
77 3七桂(29)
78 6五歩(64)
79 同 銀(56)
80 3五歩(34)
81 4七金(58)
82 3六歩(35)
83 3五桂打
84 3四銀(33)
85 2四歩打
86 同 歩(23)
87 3六金(47)
88 3三金(43)
89 5四歩(55)
90 6四歩打
91 5六銀(65)
92 5四歩(53)
93 2五歩打
94 3五銀(34)
95 同 金(36)
96 4三桂打
97 3四歩打
98 3五桂(43)
99 3三歩成(34)
100 同 金(42)
101 3六銀打
102 4三桂打
103 6三金打
104 6二金打
105 同 金(63)
106 同 銀(73)
107 8四角(66)
108 5五歩(54)
109 同 銀(56)
110 同 桂(43)
111 3五銀(36)
112 4七桂成(55)
113 6九玉(59)
114 3六金打
115 3四歩打
116 3五金(36)
117 3三歩成(34)
118 同 玉(32)
119 6二角成(84)
120 同 飛(82)
121 5三金打
122 3二銀打
123 2六銀打
124 同 金(35)
125 3五金打
126 3一角(22)
127 2四金(35)
128 2二玉(33)
129 3四桂打
130 1二玉(22)
131 2六飛(28)
132 3五銀打
133 6二金(53)
134 2六銀(35)
135 5二飛打
136 2二歩打
137 7九玉(69)
138 3九飛打
139 5九歩打
140 4一銀打
141 5一飛成(52)
142 2三歩(22)
143 同 金(24)
144 同 銀(32)
145 4一龍(51)
146 5九飛成(39)
147 6九金打
148 5七角打
149 6八銀打
150 同 角成(57)
151 同 金(78)
152 5六龍(59)
153 4三角打
154 6五歩(64)
155 3一龍(41)
156 7六龍(56)
157 7八金(68)
158 投了
まで157手で先手の勝ち