これまでは居飛車穴熊に組もうとすると攻めるよ、という感じでしたが
後手がもう少し待って、先手が居飛車穴熊明示の98香を指した時に動いたらどうでしょうか。32金99玉24歩同歩同飛
25歩22飛88銀14歩
79金13桂68金寄25飛同飛同桂
この図の評価値は-402の後手有利。先手玉が堅くても、飛の打ち込みの有無が大きいです。
先手が少し警戒して
途中の14歩に16歩と受けた場合は、13桂17桂15歩
26飛16歩同飛23飛
25桂をねらいます。 (後手は最初から24歩同歩同飛25歩に23飛としておくのもありました。) 12歩同香66銀28歩
26飛15角27飛29歩成
29同飛28歩39飛26角
これで後手は16歩を打って端を破ることができます。評価値は-190の後手ペース。
先手はもっと警戒して
飛をぶつけられたときに25歩ではなくて26歩にしてみます。45歩66銀35歩
しばらく駒組になるので、以下は進行の一例ですが (評価値は0近辺の互角)、68角34飛88銀95歩79金36歩
36同歩同飛37歩56飛
57金54飛75歩64歩25歩52銀
後手は3歩持ってしっかり囲っています。16歩に38歩
38同飛に26歩28飛38歩
55歩34飛56金39歩成59角
最後の59角の辛抱のところで、45金だと29と34金28と は後手良しでした。29と同飛44飛26飛54歩
先手が駒損でも辛抱してこれくらいの図です。評価値は-147の後手ペース。穴熊は遠いけれど、終盤になれば端攻めもあるので、堅く見えませんね。
居飛車穴熊に対しての向い飛車は、初期のころの対策で見られました。三間飛車や四間飛車から向い飛車に転じて攻めようとするものです。つまり先手が25歩33角を決めていなくても、先手三間飛車 (これは後手が85歩77角を決める) などからは同じ形に持ち込めます。今の振り飛車は、対居飛車穴熊が課題になっているのですから、向い飛車はもっと評価されてよい戦型だと思います。