名将会ブログ (旧 名南将棋大会ブログ)

名古屋で将棋大会を開いています。
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SS4-12 先手中飛車に54歩型(1)

2025-01-02 | 基本定跡の研究

新しいテーマで、後手が54歩を突いて先手の中央位取り中飛車を避ける形です。定跡書はいくつかあるのですが、まとまっていないのでいくつか使います。村田顕弘先生の「先手中飛車最強の証明」から。初手から76歩84歩56歩85歩77角54歩58飛

後手が85歩77角を決めるかどうかという問題があり、決めていると向い飛車にされるかもしれません。それは過去記事を読んでもらうとして、テーマは中飛車です。62銀48玉42玉38玉34歩

後手が34歩を突くタイミングも難しいです。先手は66歩と止めるとおとなしいのですが、角交換辞さずで68銀53銀28玉、そこで77角成

後手から角を交換します。(77角成で32玉とすると55歩同歩同角同角同飛44角59飛の時に、99角成は53飛成と銀を取られる意味がある。) 77同銀64銀

とりあえず先手の5筋の歩交換を阻止しました。38銀32玉59飛42銀16歩14歩78金

後手は玉の囲いをどうするかは、定跡本でもバラバラです。44歩66銀43銀77桂

52金右に55歩同歩同銀

これは実戦例があるようで、58歩同飛69角

村田先生は先手不利としています。この図の評価値は-57なのでこの後を追いかけてみましょう。64銀58角成同金64歩71角

72飛は44角成同銀54角があります。なので92飛83銀89飛

実戦例では48角49銀以下後手がよくなったようです。AIに聞くと、攻め味が減るので打ちにくいと書いてある59歩が最善です。69銀68金左58銀不成同金62飛

62同角成同金71飛42金打81飛成99飛成

この図の評価値は+77、駒得も期待できる先手に分があるようです。

戻って

52金右とすると先ほどの仕掛けで難しいわけです。AIに聞くと42金が正着で (61金のままならば71角を打たれない)、75銀同銀同歩86歩同歩同飛

これくらいの進行で、評価値は-34の互角です。少し後手に分がある手将棋ということでしょう。

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