またこの図に戻って
44歩と74歩は検討しました。遠山先生は22玉66銀32金77桂
後手が玉を深く囲った場合についても解説しています。86歩同歩同飛には65銀
65同銀同桂で王手飛車が残っています。後手としては33角が最善で、それでも少し悪い (評価値は+78) のですが、85飛も良さそうに見えます。でも55歩と突かれて
65飛は83角が両取りですね。先手優勢とされていますが、評価値は+297、まだ15歩同歩65飛83角55飛・・・ちょっと難しいようですが先手が良いです。
戻って
86歩同歩同飛は危険でした。74歩を突いて待つと、それでも65銀同銀同桂
53銀、73銀、77角、46角、55歩など先手のねらいが多いです。64銀66歩までは仕方がないところでしょう。
銀を打たされて後手が少し悪そうです。33角77金65銀
とするのは後手の勝負手です。これに対しては46角も有力ですし、55歩同角同飛
55同歩65歩とするのがすっきりしています。79飛には46角
王手飛車をねらえるので先手有利です。評価値は+570
また戻って
後手は王手飛車などを避ける必要があります。44歩が正着で、75銀同銀同歩
ここで分岐します。平凡に43銀は55歩同歩同飛54歩59飛
45歩65桂64銀66歩
また銀を打たされた図で、評価値は+122.遠山先生は先手の作戦勝ちとしています。
分岐に戻って
86歩同歩同飛と動くのが積極的です。74歩同歩55歩73桂
54歩58歩同飛89飛成79歩52歩
遠山先生は55角があるので互角だとしているのですが、84角と打ち合った図で
評価値は-288の後手良しです。角の打ち合いはともかく、後手が竜を作っているので指しやすいようです。
ということは
AIに聞くと、ここで54歩は最善ではありません。87歩76飛54歩57歩
68金56飛57飛同飛成同金
この図の評価値は-15の互角です。
また分岐に戻って
遠山先生は24角55歩68銀
ひねった手も解説しています。56飛55歩66飛69銀不成63飛成
互角としていますが、評価値は+212の先手良しです。
後手としては55歩を取るよりも、57角成66飛69銀不成63飛成
こっちのほうが馬ができています。でも歩切れなので62飛同竜同金82飛58銀不成
受ける手もないので寄せ合いでどうか。62飛成49銀不成同銀59飛48金51金
銀損で受けに回るようではちょっと苦しく、この図の評価値は+267の先手良しです。
後手が玉を深く囲うのは、せいぜい互角でつまらないです。