超急戦の回避策としては、58金右に62玉とするほうが
手が広いです。24歩同歩同飛88角成同銀33角21飛成88角成と進めると、先手に55桂がないし、62玉と移動されているのも大きいというわけです。
なのでしばらく駒組です。
48銀72玉68玉82玉78玉72銀96歩94歩
先手はどこで24歩同歩同飛とするかの選択権があります。88角成同銀の時に銀にひもがついているから、ここで24歩同歩同飛とするのが、実質的に最初のチャンスです。88角成同銀22飛
後手は升田式石田流のように、角を交換して飛をぶつけます。飛交換は後手が指しやすいので23歩、後手は飛を12か52に逃げるのですが、12飛から調べます。先手はすぐに飛を引かなくても良いのですが、28飛に44角
後手は53に空間があるのでカバーしなくてはいけません。升田式石田流の変化よりも劣っているわけです。この図の評価値は+245、先手の作戦勝ちです。後手に角を打たせ、12飛の形が攻めに使えませんから。
さて先手はどこかで77角と合わせるのも得です。所司先生の解説 (多分実戦例) では、36歩32金37銀22歩
これは22同歩成とすると先手が損をします。46銀23歩35歩に同歩38飛42金35銀・・・と続くのですが、35歩に22飛とされると
評価値は+170くらいに下がってしまいます。ですから22歩は取らずに、46銀23歩77桂22飛56歩
AIに聞くと、こう進めるのが良いのだと言います。次の45銀を防ぎにくい (33桂には35歩同歩38飛がある) ということで、24歩45銀62角34銀
この図の評価値は+242、先手の作戦勝ちから先手良しになっていくのでしょう。64角には46角と合わせて戦います。
途中で
23歩に52飛の変化は、28飛44角
2筋に負担があるので、ここでも後手は44角と打ちたいところです。46歩26歩45歩62角
所司先生の解説では15角を打って26角をねらうのですが、少し難しいところがあります。AIに聞くと、36歩 (すぐに56歩には66角があるから) 32金37銀
銀で26歩を取ると脅します。56歩同歩同飛に47金51飛46銀44歩66角
金銀を前に出して抑え込む形が有効で、カウンターの自陣角を打った図の評価値は+283の先手良しです。後手は飛角だけの攻めなので、形勢は良くならないのです。