後手の工夫を検討していきましょう。
22同銀88銀32玉28玉42金16歩14歩38銀33銀
先手は5筋の歩を交換します。55歩同歩同飛53銀77銀44銀右
ちょっと古い指し方ですが、59飛35歩26歩34銀
玉頭位取りはどうでしょうか。27銀24歩38金25歩同歩同銀26歩34銀
先手は片銀冠へ。後手は1歩交換しましたが、金銀4枚が連結していません。となれば先手が動くチャンスで、54歩52歩66銀85歩77桂
後手は陣形を整えれば無難ですが、先手の8筋は隙がありそうです。遠山先生は書いていませんが、86歩同歩87角85角
72金68金84歩89飛
これは角の取り合いになります。85歩87飛86歩89飛87歩成83歩同飛56角
後手は34銀が浮いていて失敗です。と金は作ったものの、この図の評価値は-292の先手良し。
戻って
86歩同歩同飛のほうが本手です。78金に87歩としたら
遠山先生は75銀82飛83歩同飛56角
両取りがあるから先手有利としているのですが、戻って
75銀には76飛ですよね。66銀86飛
75銀76飛66銀86飛・・・千日手になりそうです。
なので
この場合は75角82飛84歩51金65銀
というくらいの進行で、評価値は+72、少し先手が指しやすいかというくらいのところです。後手としては87歩を打たないで、51金75角82飛84歩74歩
こう進めば少し得ですが、42角成同金89飛86歩同飛95角
という攻防で互角の戦いです。
また遠山先生は87歩のところで89角を解説しています。
この角打は悪手です。75角82飛68金
88飛成は42角成同玉79金で困ります。87飛成も88歩で同じようなもの。74歩には42角成同玉85歩88歩79金
88金~89金は防げず先手優勢です。
というように、玉頭位取りは34銀が浮いてしまうので、後手がちょっと間違えると不利になってしまいます。