名将会ブログ (旧 名南将棋大会ブログ)

名古屋で将棋大会を開いています。
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SS4-12 先手中飛車に54歩型(14)

2025-01-15 | 基本定跡の研究

初手から76歩84歩56歩54歩58飛62銀に55歩同歩同角

5筋の歩を角で交換する将棋は昔からあります。大山先生の棋譜にも何局がありますし、私が子供のころ読んだ定跡書にも載っていました。なおこの図は詰めろになっています。

42玉48玉32玉38玉34歩

後手がどこで34歩を突くかですが、遠山先生が書いているように、22角成同銀68銀42金28玉33銀16歩14歩38銀

これは昨日まで見てきた図に合流する可能性が高いです。角を交換したのが1手損になっているのですが、形勢は互角でした。

後手が34歩を突くタイミングを後にすると、42銀77角34歩66歩

66歩では55歩を打つのも古い定跡書には書いてあるのですが、実戦では見かけません。53銀右68銀52飛67銀54銀28玉55歩16歩14歩38銀

これは昔からあって互角です。評価値は-55

遠山先生は77角と引くのを後回しにして、53銀右77角52飛という手順で

いずれにせよ後手も中飛車にして中央の位を取りに来ます。この時に28玉54銀18香

先手が穴熊にする順を採用したいようです。駒組を進めて

この図になると評価値は-10の互角です。

でもAIに聞くと、

55歩19玉34歩28銀45銀

英春流あるいは中飛車左穴熊で見られる銀の進出が有力です。こうなると先手の5筋の歩交換はマイナスなのです。(なお先手が美濃囲いだと、67銀~68角~46歩もあって難しいです。) 後手は84歩を突いているので、左穴熊などとはずれているのですが、28銀51金右39金33銀59飛14歩67銀13角

端角で中央をねらえるから後手が指しやすいです。この図の評価値は-132

というところで後手が54歩を突く形の検討を終わりにします。互角の変化が多かったですね。後手としてはその前に調べた、先手に55の位を取らせる形の方がはるかに指しやすいというのが結論です。

 

 

 

 

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