tyakoの茶の湯往来

日常生活の中から茶道の事を中心に、花の事、旅の事、そして、本や写真の事など、気ままに書いて見ようと思ってます。

竜田川と菊の茶碗で・・・

2012-11-22 17:58:37 | 茶の湯
朝晩の冷え込みは一段と強くなって、いよいよ寒い冬になり、もう暖房なしではいられなくなりました。

昨日のお茶会をもう少し書いてみます。



茶碗は竜田川の絵

ちはやぶる 神代も聞かず 竜田川 からくれなゐに 水くくるとは  在原業平

百人一首で有名な歌ですが、遠い昔から竜田川は紅葉の名所として有名だったので、それがデザイン化されて、茶碗や棗などの茶道具に描かれるようになったそうです。

そんな事から、水と紅葉が描かれた道具は、「竜田川」と呼ぶようになったといわれております。

これは余談ですが、「立田揚げ」という料理がありますが、揚がったところが、色鮮やかな紅葉を思わせるところからそう呼ばれるようになったとか・・・



菊の絵
この茶碗は真葛の作で、大輪の菊を大胆に書き込んだ華やかな茶碗です。

秋から初冬にかけては、このように、紅葉や菊の茶碗や棗が多く使われ、お茶室を華やかに彩っております。

昨日の外国のお客様も、やはり茶碗の絵付けには興味津々だったそうで、大学の担当の先生もどのくらい理解していただけたかと気にしておりました。

でも、きれいな物は、誰が見ても綺麗と感じてくれますから、竜田川の説明など必要ではないと思っております。

紅葉した葉が、枝から離れて川の流れに従って流れ行く様を描いた茶碗。そんな風に楽しんでいただければ一番嬉しいことです。

コメント
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