使った道具は元に・・・・

午前中の秋晴れが嘘のように曇ってしまいました。明日から雨らしい・・・。

学園祭も無事に終わりましたので、1週間前に使用しました、懐石道具の片づけをいたしました。
何でもそうでしょうが、出す時は、ウキウキとしながら出しますが、仕舞うときは、何となく無口になって黙々と作業をしている・・・といった感が否めません。



折敷10客分

折敷は塗り物ですので、優しく丁寧に扱って箱に収めます。
この折敷も、利休さんが考案されそれ以来の変わる事無く続いておりますが、折敷にも、お膳のほかに、綺麗な箸は右の縁に乗せ、口につけた箸は左の縁へと決められ、食事が終わった後、左に乗せてありました箸を皆さんが一緒に落としますと、「食事がおわりました」の合図になります。



お客様にお出しする順も決められております通りに出してゆきます。中節の箸、元節の箸、両細の箸を約束されたように使用して、お客様へのメッセージを送りながら、懐石を進めて参ります。



箸洗

この箸洗が出されると、食事が終わったことになります。
季節の大葉とか茗荷とかを針のように細く切ったものが入っておりまして、お客様は、箸で、箸洗の中の物を探そうとします。「何だろう」「何だろう」と箸を動かしている内に箸が綺麗になってしまうのです。

よく考えたものです。

今日は、一日掛けて、使った道具を元の箱に収めました。

昨日、学園祭で学生達がお客様に説明をしていた中で、言っておりました、「お茶は、使った道具は元に戻すが基本で・・・」と、本当にそうですね。