tyakoの茶の湯往来

日常生活の中から茶道の事を中心に、花の事、旅の事、そして、本や写真の事など、気ままに書いて見ようと思ってます。

禅語は面白いけれど・・

2012-11-16 17:58:53 | 茶の湯
初冬を過ぎ、尚、晩秋の色濃い穏やかな日々が続いております。

今日は昨日に続いてお稽古です。

昨日生けた椿が一日で開いてしまいました。
開き始めていた椿を生けたわけではありませんが、陽気が暖かいのか、部屋が暖かいのかわかりませんが開いてしまいました。

朝の寒い内に庭の椿の枝振りを見ながら一枝切って生け直しました。



花は万作の照葉と西王母椿

軸は、この時期になるとよく見かける「開門多落葉」(門を開けば落葉多し)です。
この語句の前に、「聴雨寒更尽」(雨を聴き寒更尽き)という前句があります。

聴雨寒更尽(雨を聴き寒更尽き)
開門多落葉(門を開けば落葉多し)





雨音を聞いているうちに、夜更けの寒さも過ぎて夜も明けてしまった。そして、門を開けて見ると、落葉が一面を埋め尽くすほどであった。
一晩中、雨音だとばかり思っていたのは落葉だったのか・・・。

こんな意味だそうで、閑居の風情を詠んだ詩です。

稽古日が生憎の雨模様の時によく掛ける「聴雨」という軸がありますが、「聴雨寒更尽」の「聴雨」だけを書いたものです。

これだけが独立していると、「雨を嫌がらずに、雨音を聞きなさい。恵みの雨音を・・」
こんな解釈で床の間に掛けますが、「聴雨寒更尽」の5文字になりますと、また、違った解釈があり、違う使い方をすると思います。



床の間

禅語は奥が深く、修行して修行して悟りを得た禅僧が残した語句ですから、我々などがあれこれ言えるはずがありません。

禅語は難しい。

でも楽しい。そして、面白い。










コメント
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