それでは、今日は、EF58の6回目、93号機を取り上げたいと思います。
EF58の天下であった昭和31年に、東海道本線が全線電化され、通しで電気機関車による牽引が開始されます。それに併せ、東海道本線の特急「つばめ」「はと」の、塗色変更が行われました。
一般に、それまでの客車の塗色であった茶色や紺色は、SLの煤がついても目立たない色という消極的な塗色でしたが、全線電化でその心配が無くなったことから、各種試験塗装の後、採用されたのが、この通称「青大将色」です(写真)。EF58 93号機が、その塗色を纏っています。
そして、その塗色で機関車から最後尾のマイテまで通され、「つばめ」「はと」は全盛期を迎えます。「つばめ」を掲出した93号機(写真)。
しかし、この塗色は永くは続かず、151系「こだま」投入、そして「パーラーカー」の使用開始で「つばめ」「はと」も151系化され、この塗色の終焉となりました。以降は、20系客車用に直流標準色となり、一部はぶどう色2号に戻され、寝台特急、急行等の牽引に用いられるようになりました。そして、次の時代を迎えるのでした。
それでは、次回をお楽しみに。