バスde温泉

バスで行く温泉旅日記

湯元榊原館@榊原温泉

2019-10-15 19:22:08 | 温泉(三重県)

大阪から近鉄特急で1時間少しのところ、榊原温泉口駅には榊原温泉の各旅館の送迎バスが集まってきています。ここから10分ほど送迎バスに揺られると、のどかな田園地帯に小さな温泉街が現れます。


榊原温泉は、七栗の湯とも言われ、「枕草子」第117段に「湯はななくりの湯、有馬の湯、玉造の湯」とうたわれている「三名泉」のひとつです。なにぶん山の中のこと、この温泉街には歓楽的要素は一切ありません。

ここは平安時代には既に湯治場が形成され、江戸時代には伊勢参詣客が神社の参拝前にこの七栗の湯で斎戒沐浴するのがしきたりとなり、垢離場として大いに賑わったと言われています。


そんな歴史ある小さな温泉街の中に、巨大な建物による威容を誇っているのが、この温泉の湯元である「湯元榊原館」です。


榊原温泉では最大規模の全56室、2019年で創業100周年という歴史と格式を誇るこの旅館は、大小さまざまな客室とプランを用意する、エコノミーからラグジュアリーまで、オールマイティなお宿です。


1階の大浴場では、浴室に芳しい温泉の匂いが漂っており、湧泉地には祠が建ち、大きな浴槽の真ん中からお湯がコンコンと湧いています。この大浴槽は加温され、普段は透明なお湯なのだが、この日は地震の影響で少し白濁していました。


この浴場の隅っこに小さな浴槽があって、これがこの旅館の白眉、源泉浴槽です。僅かに硫黄臭のある湯はぬるぬるしている、いわゆる美人の湯系な感じです。源泉のお湯はかなり温く、冬場は辛いが、加温の浴槽と交互に入ってたら風邪を引くこともないでしょう。


このお湯の良さを知る大勢の日帰り入浴のお客さんが、加温浴槽には目もくれず、こちらに集まってきます。じっくり浸かりたいなら宿泊したほうがいいですね。


この旅館には屋上にも宿泊者専用の露天風呂があります。たいがい屋上にある温泉は、ポンプで汲み上げる必要があるので循環泉なのだが、ここも例外ではありません。


屋外なので塩素臭は気にならないが、お湯はキシキシした感触でいただけない。この露天のためにわざわざ宿泊する必要はありません。

・場所:三重交通バス・湯元榊原館前BS
・泉質:弱アルカリ性単純泉 37℃
・訪問日:2007年4月15日


湯元山荘@湯の口温泉

2019-08-08 00:23:33 | 温泉(三重県)
JR紀勢本線・熊野市駅または阿田和駅から熊野市・御浜町広域バスで終点の瀞流荘BSまで乗り、そこから鉱山鉄道の廃線跡を活用した鉱山トロッコ電車で揺られること約10分。谷間の渓流沿いに鄙びた湯治宿のような建物が現れます。

三重県熊野市の旧紀和町にあった紀州鉱山の跡地にあるこの温泉は、開湯は約700年前、後醍醐天皇の指示でこの周辺の金山を開発した際に発見されたとされます。

その後、鉱山開発により温泉が一度は枯れてしまったが、1978年の鉱山の閉山後、ボーリング調査により地下1300mに源泉を発見し、1979年に湯ノ口温泉は復活しました。

この湯元山荘は小川の流れる谷あいに造られた小規模の建物で、山小屋のような簡素な造りで宿泊室もバンガロー程度。湯治もできるよう自炊設備も備えています。

浴場は内湯と清流の畔の露天からなり、温泉はもちろんどちらも掛け流しです。少し塩辛く、清澄なやさしいお湯で、内湯はいささか熱いが、露天は温度が低いので、長湯するにはこちらがいいですね。

この温泉では、最近になって新しい源泉を掘り当てて、赤い湯の花が舞うようになりました。それが一番よく判るのが貸し切りの家族湯です。家庭のお風呂のようで風情はないが、泉質は抜群です。

お湯の質もさることながら、自然豊かな環境や、坑道、トロッコの体験など、ファミリーにも楽しめるこの施設。いささか遠いものの、ぜひともお薦めしたい温泉のひとつです。

・場所:南紀広域バス・瀞流荘BS
・泉質:ナトリウム・カルシウム‐塩化物泉 45.7 ℃
・訪問日:2013年1月28日

白雲荘@榊原温泉

2010-05-21 23:42:52 | 温泉(三重県)
大阪から近鉄特急で1時間少しのところ、榊原温泉口駅から10分ほど旅館の送迎バスに揺られると、のどかな田園地帯に小さな温泉街が現れます。


清少納言が「湯は七栗の湯、有馬の湯、玉造の湯」と、当時の日本三名湯として枕草子に記した七栗(ななくり)の湯こそ、現在の榊原温泉のことです。


この榊原温泉の温泉街から少し離れた小高い丘の上に建つ、中規模の旅館がこの白雲荘です。ここはややエコノミーなお宿です。


大きなガラス窓からの展望が印象的な内湯には、澄明なお湯がわずかにオーバーフローしています。残念ながら循環式のため、湯元榊原館のような芳しさはないものの、塩素臭は気にならない。ネットリとした浴感は「美人の湯」らしさを醸していますね。


内湯から少し離れているところにある露天は、ここも見晴らしが実にいい。内湯と同様、ここも加温・循環のようで、内湯で感じられたヌルヌル感も希薄です。


この榊原温泉では歓楽的な要素は全くなく、客室の窓からはゴルフ場しか見えません。いささか情緒に欠けるところではあるが、ゴルフとか伊賀の観光とかとセットがいいでしょうね。

・場所:三重交通バス・白雲荘前BS
・泉質:アルカリ性単純泉 24.2度
・訪問日:2009年2月7日

湯元山荘@湯の口温泉

2009-10-08 00:06:17 | 温泉(三重県)

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湯の口温泉のあるこの場所は、もとは紀州鉱山のあったところ。銅の鉱山を掘っているときに偶然発見された温泉です。

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鉱山で使用していたトロッコに10分ほど揺られて温泉に辿り着きました。この湯元山荘は小川の流れる谷あいに造られた小規模の建物。山小屋のような簡素な造りながら、湯治に使えるように自炊ができる施設も拵えられています。

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温泉はもちろん掛け流し。少し塩辛く、清澄なやさしいお湯で、内湯はいささか熱いが、露天は温度が低いので、長湯するにはこちら。この日は客は少なかったが、休日はかなり混雑するとのこと。お湯の質もさることながら、自然豊かな環境や、坑道、トロッコの体験など、ぜひともオススメしたい温泉のひとつですね。

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ところでこの温泉では、最近になって新しい源泉を掘り当てて赤い湯の花が舞うようになったとのことです。肝心の泉質も評判がいい。これはぜひとも再び訪れたいものだが、いかんせん、恐ろしく遠い!

  • 泉質:ナトリウム・カルシウム‐塩化物泉 46度
  • 場所:南紀広域バス・瀞流荘BS
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