バスde温泉

バスで行く温泉旅日記

鷺温泉館(療養泉)@湯郷温泉

2009-10-31 23:21:17 | 温泉(岡山県)

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湯郷温泉は関西からの観光客が多く訪れる温泉地で、大規模な旅館が建ち並んでいます。ここには風情のある外湯があるわけでもありません。一応、日帰り温泉施設の鷺温泉館があって、立ち寄り客はここを利用するようにはなっています。

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ところがですね…そんな享楽的?な温泉街の中に、一軒だけ実に渋い温泉があるのです。それが湯郷の白眉、鷺温泉館の向かいにある療養泉です。ここは鷺温泉館と同じ経営だが、湯治目的のための施設になっています。入館の際に、受付の係りから石鹸が使えないこと、利用は1時間程度であることを告げられます。

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館内には加温と非加温の小さい浴槽があるのみの小ぢんまりした施設であるが、湯郷でここだけは源泉掛け流し。少しだけ湯の花の漂うお湯は温いが、浸かっているうちに気泡が纏わり着いてきます。しかし、新湯の投入量は多いとは言えず、気泡も奥津に比べたら見劣りは否めない。それでも、先客の爺さんはわざわざ姫路から車を飛ばして来ているとのこと。根強いファンがいる限り、この唯一のマトモな温泉も安泰でしょうね。

  • 泉質:ナトリウム・カルシウム塩化物泉 40.2度
  • 場所:宇野バス、神姫バス・湯郷温泉BS
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河鹿園@奥津温泉

2009-10-30 10:24:20 | 温泉(岡山県)

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奥津温泉の老舗旅館のひとつ、河鹿園です。ここの温泉は、大・小および露天の各浴場が時間帯によっての入替制で、夕方の大浴場は男タイムです。この大浴場も決して豪華ではないが、実にセンスがいい。

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昭和初期のデザインらしく、壁や床に細かいタイルが曲面的にびっしり貼られていて質感を演出し、重厚なドア金具も時代を感じさせます。こんな手間のかかる造作は現在では不可能でしょう。なんでも、この細かいタイルは現在では手に入らないらしく、剥れて流されてしまったら大変だとか。流れ出た河原まで探しに行くこともあるそうです。驚くことに、掛け流しの浴槽の縁から溢れたお湯が浴室の床を均等に流れるようになっていて、足元がヒンヤリすることがないよう配慮されている。芸の細かさに脱帽です。

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この旅館の温泉はもちろん掛け流しではあるが、若干の加温があるようです。しかし、これだけの大きい浴槽を快適なレベルに保つためには仕方ないかな。

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露天のほうでも石畳に少しずつお湯が流れるようになっていて、足が冷たくないように配慮されています。

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この露天では、閑散期は入浴の前に帳場に依頼して加温してもらうようになっています。逆に言えば、依頼しなきゃ源泉そのままってこと…もちろん加温なしのお湯でいただきました。真冬にはちょっと厳しいが、新鮮なお湯は気持ち良い。

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浴槽の底から竹筒を通じてお湯が噴出している。真賀温泉と同じ手法ですね。ただし、泡付きは東和楼に比べると劣ることは否めません。この後すぐに大浴場で暖まったのは言うまでもありません。

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朝風呂は小さいほうの内湯です。こちらは新しく設置されたとのこと。ただし、大浴場ほどの質感を味わうまではいきません。

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料理は一般的な旅館の料理です。牡丹鍋も副えられるが、それほど賛美できるものではない。

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赤飯のあんかけがいちばん良かったかな。この旅館の名物料理の鯉こくは、この日は食材が手に入らなかったらしく出てきませんでした。予約の段階で聞いていたので不満はありませんが…正月明けなので仕方ない。

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ともあれ、実に上品な昭和の匂いが漂っているこの旅館、日本画や洋画、棟方志功の版画など値打ちのありそうな美術品を集めたギャラリーが宿泊者に開放されているのだが、セキュリティーや空調など、管理も大変でしょうね。

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無駄を排し、いいものだけを飾るセンスは一流といえます。

  • 泉質:弱アルカリ性単純泉 38~40度
  • 場所:中鉄バス・奥津温泉BS
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東和楼@奥津温泉

2009-10-26 22:56:10 | 温泉(岡山県)

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この歴史を感じさせる建て屋を持つ東和楼は、奥津荘、河鹿園と並ぶ、奥津温泉を代表する旅館です。ここのお湯をいただくには、旅館の本館から薄暗いトンネルを抜けて行かねばならない。

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廃墟を思わすトンネルは少々不気味。温泉マニアの間では評価の高い温泉ではあるが、評価は分かれるやろな。少なくともカップルで来るところではないと思います。ワタシ個人的には大好きだが…

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古びた浴室に小さく深い浴槽があり、やや青みを帯びた温泉が満たされています。匂いも味もないまろやかでややヌルヌルしたお湯です。しばらく浸かっていると全身に気泡がまとわりついてきました。

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足元から湧出する柔らかい感触のお湯は、低温でじっくり浸かることができる。しかし、温いながらも浸かっているうちにホカホカしてくるのは気泡のお陰かな。温泉の本道を歩む質実剛健さを感じることができる…これぞ温泉の醍醐味やないかな。

  • 泉質:弱アルカリ性単純泉 42.6度
  • 場所:中鉄バス・奥津温泉BS
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中国山地、幻の横断ルート・バスの旅

2009-10-25 09:50:50 | ☆バスde温泉(中国)

広島・岡山といった瀬戸内地域には豊富な海産物や、果物などの農産物にも恵まれてはいるが、こと温泉については不毛地帯。なのでワタシのような温泉好きにとって中国地方への旅は、ついつい日本海側になってしまいます。でも、その岡山でも山間には美作三湯と賞される名泉があるんですよ。

Chugoku

国鉄の解体によって幻となってしまった中国勝山駅と倉吉駅を結ぶ陰陽横断ルート、南勝線の面影を確かめるため、美作三湯のひとつ、湯原温泉から倉吉に向けて路線バスで横断することにしました。このルートは実現不可能と思っていたのだが、ある日、突如のインスピレーションで実現可能と知り、早速実践することにしたのです。(そのあたりの経緯は後日…)

Hankyu

にわかに現実味を帯びてきたこのプランをさらに深く掘り下げてみると、湯原温泉までは、大阪・梅田から中国自動車道を通り、真賀温泉を経由し、湯原温泉に至る阪急バスの高速バスを使うのがよさそう。この方が時間的にも早いし、しかも快適。真賀で降りて「真賀温泉」に入ったあと、中鉄バスで湯原に行き、そこで宿泊。翌朝、蒜山高原行きのバスに乗ることにしました。ところが、いざ電話予約をしようとしたところ、阪急バスの電話オペレーターが言うには、台風のため国道が分断されて真賀を経由せず直接湯原に行くとのこと。通行止めなら仕方がない。真賀をあきらめることに… 

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阪急梅田駅の高架下にある阪急バスセンターを出発したバスは、一路、中国縦貫道を走ります。車両は西工の「ネオロイヤル」です。高速道路を走るバスは、景色に変化が乏しく、どうしても眠たくなってしまいます。そういう時は気にせず生理に任せて寝ることに…ウトウトしながらの数時間、いつのまにかバスは湯原に到着しました。

Maga

早く着きすぎた湯原の温泉街をぶらぶらしたが、真賀温泉がやはり気になってしまう。せっかく着たのだからこの際…っとタクシーを奮発して真賀温泉にやってきました。真賀温泉は湯原温泉郷の一湯で、4・5軒程度の小さい旅館街の真ん中に、山肌に張り付くように共同湯の「温泉館」が建っています。

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携帯の電波が通じていないので、温泉の公衆電話で、ここに来た時に乗ったタクシーに迎えに来てもらいました。そして、再び湯原へ。往復4,000円の出費です。

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2日目の朝は早朝に旅館を出発することになります。なぜなら、バスの乗り継ぎのチャンスは一日にたった2回しかないから。湯原から蒜山方面の中鉄美作バスに乗り、「八束スポーツセンター前」で反対方向から来る倉吉行きに乗り換えます。バス停の名前のイメージでは、大きい施設があって、乗り継ぎも苦ではないと想像していたが、実際には山の中の、周りに何もない場所。スポーツセンターがどこにあるかも分からないバス停です。なので、雨の中30分ほど道端で待つ間、相当な不安感に襲われることに…幸い、定刻どおり乗り継ぎのバスに乗ることができ、バスは長いトンネルを越えて鳥取県へ達しました。車両は日野の「レインボー」中型観光タイプです。

トンネルを抜け、山を下ると小さい町があります。ここが関金の町。関金温泉のバス停で降りました。この小さな温泉街の共同湯「関の湯」まで、坂道を歩きます。

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関金温泉からは倉吉駅行きの日本交通の路線バスに乗ります。車両はふそうの「エアロミディ」です。このあと、三朝温泉に寄ってみました。三朝は後日にゆっくり巡ったので、温泉紹介はそちらを…

Nikko

三朝温泉から、倉吉発大阪行、日本交通の高速バスに途中乗車です。3列のゆったりしたシートは快適・快適!バスは人形峠を越え、今度訪れようと思っている奥津温泉を通過して津山に至ます。

Sawara

休憩で立ち寄ったパーキングエリアで買った焼鰆寿司、うまー!缶チューハイを買い足そうと売店を探すが、ない。当たり前ですね。高速バスは神戸・三宮を経由。ここから終点の大阪まで、阪神高速で大渋滞に巻き込まれました。酒が切れたせいで、余計にイライラしながらも、ようやく難波のバスターミナルに到着。便利な高速バスも、渋滞に巻き込まれたら悲惨だな。

  • 訪問日:2005年10月11・12日
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河原風呂@三朝温泉

2009-10-23 22:08:07 | 温泉(鳥取県)

JR山陰本線・倉吉駅より、日ノ丸バスで20~25分ぐらいのところ。三朝温泉は平安時代末期の1164年に発見されたという歴史ある温泉で、2017年現在、年間入湯客数は鳥取県内では皆生温泉に次ぐ2位とされる著名な温泉地です。


三徳川に架かる三朝橋周辺の両岸には大規模な旅館が立ち並ぶいっぽう、石畳が敷かれた温泉本通りには、小規模な旅館や飲食店、古美術店、スナック、土産物屋、射的場などが並んでおり、温泉情緒を漂わせています。


日本屈指の放射能含有泉の三朝温泉、この三朝を紹介するパンフレットに必ず掲載されていて三朝のイメージとなっているのが、三朝橋のたもとにある河原から湧き出る温泉の河原風呂です。


しかしこのお風呂、脱衣所こそ簾で目隠しがあるものの、お風呂は完全に衆人監視。この中でここに入るのにはいささかの勇気が必要です。しかし温泉マニアを自認するワタシにとってここは避けては通れない。思い切って入ってみることしました。
一気に服を脱いで風呂にジャブーン!しかしそこは熱湯地獄です。大慌てでとび出したが体は真っ赤!情けない格好だ。


心を落ち着けてゆっくり入ってみると、少しは慣れてくるが、やはり熱い。ここでの長湯は体によくないな。こういった露天は野趣こそあるものの、快適とは言えません。旅館の管理された温泉のほうがいいのかもしれませんね。

・場所:日ノ丸バス・三朝温泉BS
・泉質:ナトリウム‐塩化物・炭酸水素塩泉、放射能泉 37~75度
・訪問日:2008年9月18日


関の湯@関金温泉

2009-10-20 23:53:02 | 温泉(鳥取県)

JR山陰本線・倉吉駅より日交バスで約35分のところ。関金温泉は鳥取県倉吉市、大山の東麓にある温泉で、3軒の旅館と1軒の共同湯がある小さな温泉地です。


開湯は1200年以上前の古湯で、江戸時代には、鳥取県中部と山陽地方を結ぶ備中街道(美作街道)上にあり、関金宿が置かれていました。


放射線が測定されるより以前の時代には「淡黄色の無臭の炭酸泉」とされていたが、その美しさから「銀湯」と称されているとのこと。現在でも三朝温泉に次いで日本国内第2位のラドン放射能を有する、無色無臭の美湯です。


関金温泉のバス停から、この小さな町の細い坂道を歩くと、坂道の突き当たりにこの街の共同湯、「関の湯」が現れます。ここは地元で共同管理している温泉で、湯船は4・5人も入ればいっぱいの小ぢんまりした温泉です。


利用のほとんどが地元の人たちのようで、顔見知りの中によそ者が紛れ込んだようになりました。お湯は放射能泉のやや熱い透明な湯。もちろん掛け流しです。

お湯自体、無味無臭で特徴はないのだが、これは放射能線なので仕方のないこと。それでも鄙びた雰囲気が心を鎮める実に雰囲気のある温泉です。

・場所:日本交通・関金温泉BS
・泉質:放射能泉 45.7℃
・訪問日:2008年9月17日


砂湯@湯原温泉(湯原温泉郷)

2009-10-19 23:33:18 | 温泉(岡山県)

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美作三湯のひとつ、湯原温泉は、東の草津温泉に対し西の横綱と賞されています。この湯原温泉を代表するのが、ダムを背にした川原の野天湯「砂湯」です。川底から砂とともに温泉が吹きあがってくるのでこの名が付いたとか…

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混浴露天湯のここは、脱衣所こそ男女別になっているものの風呂は完全に開けっぴろげの混浴。水着は不可だがバスタオル巻きは許されているようで、事実、勇気ある女性も数名います。湯は無味無臭で透明。川原から砂が噴き出す様は見れなかったが、浮遊物(湯の花ではなく藻)が少なからずあります。泉質が単純泉で、しかも川の水で薄まっているので温泉感がない。正直なところなにがいいのかよく解らん…

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混浴に抵抗がある方には近くに市営の湯本温泉館「ふれあい交流センター」があるのでそちらへどうぞ。ただし館内に入っただけで塩素臭がしたのでワタシは遠慮。この湯原、温泉街の雰囲気もいいものだが、なぜだろう、西の横綱のわりには印象が薄い感じがします。最良のコンディションの湯は旅館でいただくしかないですね。

  • 泉質:アルカリ性単純泉 48.5度
  • 場所:中鉄バス・湯原温泉BS
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真賀温泉館@真賀温泉(湯原温泉郷)

2009-10-15 22:56:38 | 温泉(岡山県)

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真賀温泉は湯原温泉郷の一湯で、4・5軒程度の小さい旅館街の真ん中に、山肌に張り付くように共同湯がの「温泉館」が建っています。

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この共同湯には男女別の一般風呂と家族湯。そして、メインの「幕湯」があります。この「幕湯」には由緒があり、その昔お殿様専用の温泉で、入浴中は中が見えないように幕を張ったことから「幕湯」と言うようになったとのこと。

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足元から清澄なお湯がコンコンと自然湧出、それをわざわざ竹筒で水面に導いています。なぜこんなことをするのかというと、竹筒からお湯を飲んだり目を洗ったりするからですね。そう。ここのお湯は目に良いとされているんです。その湧きたてのお湯は、もちろん加温や加水はなく、長湯のできるぬる湯です。ただし3~4人でもう満員の小ささだが…

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岩の浴槽は意外に深く、入るときに注意しないと溺れそうになる。この幕湯は混浴だそうだが、幸か不幸か、このときは周りはおっちゃんだけでした。なぜか青みがかったお湯は、ワタシの中では最も美しいと思った温泉ですね。

  • アルカリ性単純泉 39.2度
  • 中鉄バス・真賀温泉BS
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聖地から美人の湯へ・南海電車と路線バスの旅@和歌山

2009-10-12 08:27:35 | ☆バスde温泉(近畿)

関西人はなぜか各私鉄を「○○電車」と呼びます。なんでかと考えてみたら「阪神」「阪急」「近鉄」「南海」と呼ぶと、野球のチームと紛らわしいからなんでしょう。今では「阪神」だけになってしまいましたが…濃ゆいオッサンたちで賑わっていた大阪球場や日生球場がまだあったワタシたち世代が子どものころ、大阪の子どもたちの多くは林間学校として高野山を訪れました。ワタシもそのひとり。初めてクラスのお友達と入るお風呂、お約束の「枕投げ」、先生に叱られての正座…無垢だったころの思い出がよみがえってきます。あれから30余年。社会の波に揉まれ、人生の垢にまみれ、そのうえ酒に溺れるようになって、まっしぐらにオッサン化していくワタシ。自身を反省するため、梅雨時ではあるが、久しぶりに高野山で身も心も洗い流そうと思いました。ついでに、龍神で温泉も…エヘ

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前置きが長くなったが、で、高野山へ行くには、当然ながら南海電車です。大阪球場のあった難波駅から高野山行きの特急「こうや」に乗り込みます。電車は高野山ではなく極楽橋駅が終点。

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この駅は高野山へのケーブルカーの乗り継ぎのためだけに存在する駅で、乗客のすべてがケーブルカーに乗って高野山に至ります。このケーブルカーは特急電車と一連のものとして取り扱っているようです。

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改札を出て、駅前の南海りんかんバスの事務所で護摩壇山までの切符を求めると、副長と呼ばれる人が出てきて少々狼狽している。なんでも、このバスは客がいなけりゃ走らせない予約制らしいのです。知らなかった…ともあれ、出発予定時間までかなり時間があったので、バスを手配してくれることになりました。副長がバスの手配をするため奥の部屋でバタバタとしている。

「こんな日に龍神に行く変な客が一人現れたから、悪いけど行ったってくれへんか?」
「ええ???車、ありませんよ」
「どんなんでもかまへん、動くやつ出して!」

っとまあ、勝手にこんな舞台裏を想像してみましたが…

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無事、急行バスの切符を手に入れ、ケーブルカー連絡の路線バスに乗って高野山の中心地に向かいます。真言宗の総本山「金剛峰寺」や美しい朱塗りの「根本大塔」など、高野山の寺々を参拝したあと、ここから奥の院へ歩くことにしました。 

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街中では名物の胡麻豆腐や数珠の店のなかに、「般若湯」と記した看板を掲げたお店が…酒屋のことです。真言密教の大道場では大っぴらに酒とは記せないからですね。

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歴史上の有名人のお墓が立ち並ぶ杉木立の中を相当歩いた先に奥の院があります。境内では、多くの人たちが熱心に「南無金剛遍照…」と唱えています。ワタシも混じって日ごろの悪行を懺悔。

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奥の院には広大な霊園があり、大企業や資産家などが、さまざまな趣向を凝らしたお墓を建立しています。ロケットの形をしたのが飛行機を作っている会社「新明和工業」。コーヒーカップの形は「UCC」などなど。「奥の院口」のバス停付近には土産物屋や食堂が並んでいて、ここで昼食。ついさっき懺悔したことも忘れて生ビールをキューっと一杯。さんざん歩いたので旨さもひとしおです。 

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そんなこんなのうちにバスの時間となり、バス停に護摩壇山行きのバスが迎えに来てくれました。バスは急遽手配したであろう観光タイプ中型のふそう「エアロミディ」です。そして予想通り、乗客はワタシひとり。標高の高い高野山から、さらに上に向かっていきます。以前は有料だった高野龍神スカイラインは全区間2車線のよく整備された道路で、和歌山最高峰の護摩壇山の山頂を越えていきます。標高が高くなると周囲に霧が・・・いや、雲だ。それまで見えていた景色が全く見えなくなりました。やはり梅雨時に来たのは失敗だったかな?

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乗り継ぎの護摩壇山には有料の展望台「ごまさんスカイタワー」があり、時間待ちの間に入場できるか運転士に聞いてみると…
「お客さん、今日はアカン。何にも見えんよ。お金のムダ」 

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護摩壇山に着いたら反対方向から龍神自動車のバスが迎えに来てくれました。車両は日産ディーゼル・富士重工の中型で、なんとワンステップ。今やこんな山岳路線にもワンステ導入が進んでるのですねぇ。そして、またまた乗客はワタシひとりです。

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「美人の湯」と称する温泉は、アルカリ性のヌルヌル感が特徴です。日本三大美人の湯と呼ばれているのは、島根県の湯の川温泉、群馬県の川中温泉。そして、その中でもいちばん名の通っているのが和歌山県の龍神温泉でしょうね。

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翌朝、龍神を早々に脱出し、田辺に向かいました。さすがに朝の便は地元の老人や小学生たちを乗せているので賑やかです。整備された道路を通るので田辺までは1時間ちょっと…もう龍神を秘境とはいえませんね。残念ながら温泉に満足できなかったので、このあと明光バスに乗って白浜に行ったのは内緒です。

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余談ながら、2009年の夏限定で熊野交通が高野山と那智勝浦をダイレクトに結ぶ熊野・高野アクセスバスが運行されたので乗ってみました。高野山から龍神まではほぼ同じルートを走るが、龍神は大型バスが入れないので、残念ながら通過することになるが、護摩壇山からの見晴らしを楽しむことができたと思います…ええ、このときも霧だったのでなんも見えなかったので…(涙)

  • 訪問日:2005年6月22~23日
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紀伊半島を縦断する乗り継ぎ路線バスの旅@吉野・熊野

2009-10-11 13:17:42 | ☆バスde温泉(近畿)

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自宅から近鉄特急に乗ること1時間足らず、吉野の手前、大和上市駅では、山登りのベストシーズンのこの時期、大台ケ原への臨時バスが発着しています。駅を出てバス乗り場に歩いていったところ、奈良交通の車掌がワタシに向かって叫んでいる。

「臨時バス、もうじき出るでぇ」
「いや、大台ケ原へ行くのちゃうねん、『杉の湯』で乗り継いで入之波に行くんやけど…」
「えっ、その便、だいぶ前に出てもたで」
「いや、知ってる。河合行きのバスに乗って、大迫ダムのバス停から歩くことにするねん。」
「そーか、ほなええけど。かなり距離あるで。まぁ歩けんことはないと思うけどな……」 

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今回のバスの旅では、国道168号線を縦断するいつもの新宮特急バスではなく、それより東側、大台ケ原の登山ルートでもある国道169号線を縦断し、途中、入之波温泉に寄って熊野市に抜けることにしました。大和上市から乗ったバスは吉野川に沿ってずんずん上流に向かいます。車両は小型の日野「レインボー」旧タイプ。完成間近な大滝ダムを越えると、このバスの終点「杉の湯」です。

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ここには川上村営の温泉があるが、ここに浸かっているだけの時間がなくてパス。ここで上北山村の河合行きに乗り換えます。待ち時間の間に、道の駅で柿の葉鮨をゲット。河合行きのバスが再び吉野川に沿って上ります。今度の車両も小型車、いすゞのMRです。

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やがて、大迫ダムが視界に入ってくるようになり、バスがダムの麓からてっぺんに登り着いたら「大迫ダム」のバス停。ここで降りました。ダムの上辺を渡り、人も車もほとんど通らないダム湖の右岸を温泉目指して歩く・歩く。5キロほど歩いて、ようやく入之波温泉の入り口に到着しました。 

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入之波から、今度は1日2本しかないうちの1本、夕方のバスに乗って柏木の集落に戻ります。(現在、奈良交通のこの路線は廃止され、川上村営のやまぶきバスに変わっています。)

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ここでさらに奥の河合へ行くバスに乗り換え、大台ケ原を越えて上北山村に向かいました。国道169号線は168号線よりかは整備が進んでいて、バスの乗り心地も悪くない。しかしこのバス、最初から最後までお客はワタシ一人。大丈夫なんだろうか…

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このルートで熊野へ抜けるには、その日のうちの乗り継ぎ便がないので、どうしてもどこかで泊まるしかありません。上北山村の中心地、河合には上北山温泉があるので、ここで泊まることにしました。上北山村営の「ホテルふれあいの郷かみきた」は、川上村営の「五色湯」と同様、こんな場所にしては立派なホテルになっています。

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翌朝、熊野市に行くためには1日1本のバスの乗ることになるのだが、バスの出発は7時18分。ホテルの朝飯をかっ喰らって慌てて乗り込みました。例によって運転手さんとわたしの二人っきり状態で北山川沿いを下ります。

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池原ダムのダム湖が広がると下北山村。ここで国道169号線から、険しい道の国道425号線に変わります。(2006年10月をもって、この路線は「下桑畑」止めとなり、乗り継ぎは不可能のようです)

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車内は下北山から病院に通う老人たちで、そこそこ賑やかになって少し安心。車窓から熊野灘が望めるようになってくると三重県熊野市です。この熊野市駅でバスを降ります。バスはこの後、新宮駅に向かっていきました。ここから次の目的地の湯の口温泉に向かうのだが、既に午前中の便は出たあと。やむなくタクシーを使うことにしました。余計な出費もさることながら、旅のポリシーに反することに後ろめたさを感じてしまうが…紀和町(平成の大合併により現在は熊野市)の中心部を抜け、北山川に面する観光・保養施設の瀞流荘へ着けてもらいました。

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この瀞流荘の裏手に廃坑になった紀州鉱山の坑口があり、観光用に復元されたトロッコが、瀞流荘と湯の口温泉を結んでいます。古く奈良の大仏の建立にもここの銅や金が使われたとの記録が残っているこの紀州鉱山は、戦前に現在の石原産業が買収後、積極的に機械化が推進され、銅をはじめ各種のレアメタル類を産出。戦後、国際相場の暴落で採算が悪化し、遂に1978年に閉山となったとのこと。

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戦時中、労働力の不足を補うために強制連行されてきた朝鮮人やイギリス人の墓地が残っていて、そんな、多くの人たちの血と汗の滲んだこのこの場所に温泉を求めるのはいささか胸が痛な…

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それはともかく坑道を行くトロッコ、乗り心地は悪いが、なんか地球の内部に進んでいくような感じで実に感慨深い。鉱山の名残をとどめるこのトロッコは全国的にも貴重なものといえます。この坑道体験するだけでも値打ちあり!

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再びトロッコに乗って瀞流荘のバス停へ。ここから南紀広域バスの小型車で熊野市へ戻ります。バスはいすゞ「エルガミオ」のワンステップ車、ショートボディはチョロQみたいですね。

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熊野市からJR東海の特急「南紀」で松阪へ、ここで近鉄特急に乗り換えたら大阪まで一直線。です。松阪には例の美味いもんがあって少し心残りだが、タクシー代に思ってた以上の出費があったので今回はパス。例のもんはいずれ…

訪問日:2005年7月12~13日

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