バスde温泉

バスで行く温泉旅日記

友修@豊後竹田

2010-01-31 22:26:18 | 料理(和食)

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大分と熊本を結ぶJR豊肥本線の、やや大分寄りにある山間の小京都、豊後竹田。この街の中心部、魚町にある、郷土料理をいただけるお店です。入り口を入ると少しばかりのカウンターと、数卓の小あがり、2階には宴会のできる座敷もあるようです。

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このお店でエノハ定食(1,785円)と手打ち蕎麦の盛り(630円)をいただくことにしました。

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エノハとはこの辺りの言葉でヤマメとアマゴのことだそうで、定食にはこのエノハ3匹をそれぞれ背越し、空揚げ、塩焼きにしてくれています。それぞれ淡白な味わいながら、特に竹田の水で洗われた背越しが実に瑞々しくて旨いですね。

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蕎麦も更科粉ながら割合太めの田舎風に仕上げていて素朴な風合い。こちらも瑞々しい。豊かな水を活かしたこれらの料理は、この静かな竹田ならではの味わい。これは貴重だ。

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海から遠い竹田では、昔は小さな魚は運ぶ途中で痛んでしまうので、クエやアラなどの大きな魚の頭を使った頭料理が郷土料理となっているそうです。予約が必要なこの頭料理は今回は断念したが、次回ここを訪れるときはぜひとも食べてみたいもんです。

  • 営業時間:11:00~14:00、17:00~21:00
  • 定休日:不定休
  • 場所:JR豊肥本線・豊後竹田駅
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友修 郷土料理 / 豊後竹田駅
昼総合点★★★☆☆ 3.0


幸乃湯@下呂温泉

2010-01-23 16:16:53 | 温泉(岐阜県)

下呂温泉はおよそ千年も前からその存在が知られていた歴史のある温泉で、有馬温泉・草津温泉とともに、日本三名泉に数えられています。


JR高山本線・下呂駅で途中下車し、駅の近くにある温泉銭湯を訪ねてみました。


ここは下呂の旅館街から飛騨川を挟んで反対側に位置し、ここも本業は旅館のようだが、地元の人たちが利用する小さめのスーパー銭湯といった風情です。そのため、館内にはサウナや打たせ湯も備えられています。


内部は意外に広いが、温泉が満たされているのは小さい一つの浴槽だけ。ここには澄明な、少しヌルヌル感のあるお湯が浴槽に溢れています。冷えた体にはピリピリと染みてくるが、浴感は素直でインパクトに欠けるなぁ…


浴槽から溢れ出たお湯は排水溝に回収され、循環ろ過されるようです。しかし湯口にはコップが置いてあり、ここには新湯が流れ出ているみたいです。恐る恐る飲んでみたが、クセのない、飲みやすいお湯でした。


小さいながら露天もあるようだが、冬場は閉鎖していて、今回は恩恵に与ることができなかったのが残念です。


・場所:JR高山本線・下呂駅
・泉質:アルカリ性単純温泉泉 42度~50度
・訪問日:2008年2月25日


OCAT発・山口の名湯を巡るバスの旅(2)@山口

2010-01-11 23:15:45 | ☆バスde温泉(中国)

OCAT発・山口の名湯を巡るバスの旅(1)@山口の続きです。

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翌朝、サンデン交通のバスで湯本温泉に向かいます。車両は最新の日野「レインボー」のノンステップ。朝の便は病院へ通う老人の利用が多いので、ノンステップの威力を発揮かと思うが、彼らは何故かいちばん乗りにくいタイヤハウスの上の席、いわゆる「ヲタ席」に無理して座ろうとする。意味わからん。

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俵山を出たバスは山道をクネクネ下ってゆきます。20分も走らぬうちにニョッキリと経つ大旅館が出現、湯本温泉に着いたことがわかります。湯本温泉には以前、団体旅行で訪れたことがあります。しかし、せっかく高級旅館の「大谷山荘」に宿泊したのに、団体旅行の常として、宴会にうつつをぬかし、旅館から一歩も出ずに次の目的地に向かったため、じっくり温泉を味わったとはいえません。そこで今回はリベンジ。ここには「恩湯」と「礼湯」のふたつの共同湯があり、大旅館のほとんどが集中配湯の循環温泉のなか、この共同湯は源泉掛け流しが保たれています。

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ここに至る小路には、数軒の閉鎖した旅館が廃墟をさらしています。手入れのされない庭には、それでも木々が豊に緑を色づけています。ああ、ワタシに巨万の富があったら別荘にするのになぁ…

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温泉街の中央を流れる音信川の川べりは美しく整備され、下駄を鳴らして散策するのに具合がいいようになっています。ちょうど桜の季節。ひとり花見を楽しんだ後、再びバスに乗り、次の目的地を目指しました。

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サンデン交通のバスは美祢線の線路に沿って長門市に向かいます。美祢線は典型的な赤字ローカル線。途中、一回も列車とすれ違うことはありません。

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やがて、長門市街に入り、長門市駅に着きました。ここで防長交通のバスに乗り換え、日本海沿いを東に向かい、やがて湯免温泉につきました。実にマイナーな温泉ながら、ここには極上のお湯が溢れているんですよ。

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湯免温泉から再び防長交通のバスで、今度は萩市を目指します。といっても、萩を観光するわけではなく、萩・石見空港行きのバスに乗り継ぐためです。車両は日野のレインボーです。

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時間待ちの間、少し歩いてみた萩は、以前に訪れたときとあい変わらず閑静で歴史を感じさせる街です。しかし、平日のせいか観光客も少なく、いささか寂しいですね。老舗っぽい洋食レストランでランチにしました。

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バスセンターで防長交通の萩・石見空港経由益田市行きの路線バスに乗ります。路線バスといっても、もとは観光バスだった車両で、しかし、かなり年季の入ったバスです。防長交通は近鉄の系列なので、近鉄バスの払い下げの車両も多いと聞きます。この車両も昔は関西を走っていたのでしょうか…

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客はワタシとおばあさんの二人だけ。そのばあさんもすぐに下車し、その後は運転士と私の二人だけで日本海の海岸べりを走り抜けます。1時間少々走り、バスは石見空港に着きます。ここでワタシひとりが降りたら、あとは回送状態のバスを見送り、空港のターミナルビルに入りました。

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全国有数のローカル空港である萩・石見空港のターミナルビルに入ってみても、まさしくひっそり!その分、空港特有のギスギスした緊張感がなく、マッタリとした空気が流れています。空港に寄ったのは、今回の旅の密かな目的であるプロペラ機に乗るためです。バスやローカル線が大好きなワタシには飛行機のような目的地に早く到達するために情を廃した飛行機が大嫌いです。しかも、イラチ(関西弁のせっかちのこと)なワタシには、手荷物検査や搭乗口での待ち時間が耐えられなくて、飛行機を敬遠していました。しかし、以前「YS11」に乗った際、離陸のときに一生懸命「ヨッコラショ」っと飛び上がるのが愛おしく感じるようになって以来、プロペラ機はけっこう好きになってしまったのです。しかし、いまやプロペラ機はローカル便や離島便など、あまり飛んでいません。しかも国産の「YS11」は今や絶滅危惧種です。今こそ告白するが、山口を訪れたこの旅は、大阪からプロペラ機が飛んでいるところを探した末に、ここを選んだからなのです。

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待合室で搭乗を待つ間、空港の唯一の売店で買った仙崎産の笹かまぼこをモグモグ食っていたら、全日空のボンバルディア機が着陸しました。30人ほどの乗客を降ろし、機内整備をした後、ワタシたち大阪行きの乗客が乗り込みます。ボーディングブリッジなどあるはずもなく、滑走路を歩いて飛行機に直接乗り込みます。

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ボンバルディア機はカナダ製で、最近なにかとお騒がせな故障がちの機体。仮に国産機ならまだ許せるのだが…YS11の後継機種を開発できなかった日本の航空産業の弱体化を呪います。

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タラップを登って機内に入ると、狭いながら、最新のジェット機並みのインテリア。YS11では機内のハットラックに蓋がなく、手荷物を入れようとしたら、客室乗務員に注意され、初めてハットラックの名前の意味を理解のだが、ボンバルディア機には蓋もあり、手荷物も入れることができます。

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やがて離陸の時間。プロペラが勢いよく回りだすと急激な加速があり、背中がシートに押し付けられるとすぐに地上から脚が離れました。まるでジェット機のような乗り心地に技術の進歩を感じるとともに、なにか期待はずれの感が…

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ともあれ、飛行機はぐんぐん上昇、やがて水平飛行に移って飲み物のサービスがあって間もなく、眼下に見慣れた地形が見えてきました。

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伊丹空港にふんわりと着陸すると、プロペラ機は遠慮がちに空港の端っこに停止。ここで降ろされ、バスに乗ってターミナルに運ばれます。またもやバスに乗るとは思わなかったが、バス好きにとっては好都合。車両は西工ボディーのノンステップです。

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空港から大阪空港交通のこれまたバスに乗って大阪市内へ戻りました。全行程で9種のバスに乗ったことになります。バス好きのワタシではあるが、今回はさすがにお腹いっぱいですね。

  • 訪問日:2006年4月5・6日
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OCAT発・山口の名湯を巡るバスの旅(1)@山口

2010-01-07 23:40:46 | ☆バスde温泉(中国)

昔から温泉に親しんできた日本では、温泉によって発展してきた町が多数あります。そしてその町にはお寺が建立され、旅館街が形成されてきました。そして、その町の地名には「湯」が付くところが多数見られます。感覚的にそういう町は真っ当な温泉に出会う可能性が高いような気がします。湯田温泉、湯本温泉など、山口県にはこのような「湯」のつく町が多いことに気づきました。平日2日間の連休が取れたある日、この「湯」のつく温泉巡りを実行することにしました。

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限られた休暇で、しかも公共交通で多くの温泉を巡るためには、仕事が終わるや否や行動開始!大阪から山口方面には萩行きと下関行きの夜行バスが出ています。難波のバスターミナル、OCATから萩行きの近鉄バス「カルスト号」に乗ることにしました。

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このOCAT、当初は関西空港へJRの快速が発着し、館内で飛行機のチェックインができる都心のターミナルとして作られた施設です。ところが、目論見とは異なり、航空利用者は少なかったようで、今ではチェックインの施設も撤去されてしまいました。その一方、バスターミナルとしては好調なようで、ここから全国に向けて長距離バスが頻繁に発着しています。バスは日野のセレガ。少しだけ阪神高速を走って梅田に到着、ここで10人ぐらい乗客を乗せて再び阪神高速へ。中国道に入ると前方のカーテンが閉められて消灯。高速道路の一定のジョイント音を聞きながらシートを倒したら、程なく意識が遠くなってきました。

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車内がガサガサしたので目を開けたら、もうすでに岩国です。外はまだ暗いが、数人がここで降ります。再びウトウトしてるうちに徳山です。ここで運転士が交代します。この「カルスト号」、夜行バスながらワンマン運転なんですね。防府を過ぎて、7時半ごろ山口市に到着しました。

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ここは山口県の県庁所在地。その中心街である米屋町でバスを降りたものの、驚くほどひっそりしています。朝食を求めて商店街を歩くが、ない…
駅に行けばありつけるかと思って歩いてみるが、そこにもない。てか人がいない。県庁所在地のわりにはショボい……いや、失礼。閑静な都市ですねw
ようやく1軒の純喫茶(まさしく純喫茶ですよ)を見つけ、そこでモーニングセットにありつくことができました。

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山口市には市街地の中に真っ当な温泉の湯田温泉がある、ある意味うらやましい都市です。この旅の最初に山口市を訪れたのは、市内に早朝から営業している源泉掛け流しの銭湯、「清水温泉」があると聞いたからなんですね。

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温泉を辞した後、再び山口駅へ。就業時間になった後でも相変わらずひっそり。道を歩く人たちもどこかのんびりしている。この町がこれほどのんびりしているのは温泉があるせいかもしれない。毎日、こんな上質な温泉に入ってたらアクセク働く気が失せてしまうのでしょうかね?山口から山口線のディーゼルカーで新山口へ。2両編成のワンマンカーが走ります。ひっそりとした町では、こんなローカルな列車が似合っていますね。とても県庁所在地とは思えないが…

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新山口で山陽本線の電車に乗り換え、下関に向かいました。目的は下関日の出温泉です。下関に降りると、駅舎がありません。大きな三角屋根が名物の駅舎だったのだが2006年1月の放火による大火災で焼失してしまい、現在は仮駅舎になっています。日の出温泉は、事前のリサーチでは13時開店とのこと、時間つぶしに海峡ゆめタワーに登ることにしました。このタワーは関門海峡を一望できるとのこと。

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雨天のためぼんやりしているものの、確かにいい景色。大河のような海峡と、巌流島や下関、門司の町並みが一望できます。

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日の出温泉は下関漁港の近く、漁業関係の事務所が並ぶ中にポッカリ建っています。近づいてみると、何かおかしいぞ??人がいない…玄関先にお知らせがあり、14時開店に変更しているとのこと。ウーン、開店を待っていると次の俵山温泉に行くバスに間に合わない。この温泉に入るためにせっかく下関に来たのに残念!

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下関駅前のバスターミナルから長門市方面へ行くサンデン交通の路線バスに乗り込みます。
車両は日野のHU。対岸の門司を見ながら関門海峡大橋の下をくぐり、城下町の長府へ。小月駅前でしばらく時間調整をして、ここから内陸へと向かいます。

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川べりに桜が咲く、のどかな田園風景の中をバスはのんびり走ります。そのうちに、だんだん…眠くなって…きた……ぞ………「ゴン!!」
バスが揺れた拍子に窓ガラスに頭を打って正気に戻ると、いつの間にか山の中に入り込んでいます。小ぶりなダムを通り抜けると「天皇様」という変わった名前のバス停があります。しばらく進むと「安徳天皇陵墓」との看板と御陵らしき小山があり、バス停の名前に納得しました。が、あれ?!…安徳天皇って壇ノ浦の合戦で入水したはず。こんな山の中に埋葬されるってナゼ??

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疑問は解けぬまま、程なく俵山に到着し、旅館街の停留所でバスを降りました。俵山温泉は、旅館の多くが内湯を持たず、湯治客はあまねく外湯に向かうという、温泉本来の姿を今に留めている、今や絶滅寸前の温泉街です。

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ここでの宿泊は「亀屋旅館」。女将さんがミニスカートで現れるのには当惑するものの、部屋やトイレの整備も行き届き、布団もフカフカ。

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また、この旅館の料理はなかなかのもので、鯛のあらの酒蒸しは特に美味!

続く…

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