1963年と言う製作時期と内容的に産業スパイのいわゆる企業秘密を握ったために、極々ちいさな個人経営の企業コンサルタント会社の社長が雨中交通事故死する
残された社員たちがなんと田宮二郎を中心として
大企業の巨大組織に社長の敵討ちに挑むお話
まぁ時期的に言ってもお話的に言ってもこの時代田宮二郎を中心に大映で作られてた
ここのブログでもタイトルに“黒の・・・”ってつく作品を全作記事にしてありますが
この作品生憎と”黒の“ってつかず「背広の忍者」となっておりますが
社会的には“黒の”シリーズの一本と数えてもいいような作品となっています
田宮二郎って言う役者さんはこう言った作品が最も似合う俳優さんであるため
産業スパイとその攻防を描いた作品の代名詞ともなり得てる役者さんでした。
まぁ産業スパイって言っても冒頭で社長が殺されて事件として動いていかないから当事者が企業のヒミツを暴いて行こうって努力していく中で
大企業はやはり代理店を通してやくざで脅しをかけてきたりはするものの
契機となる殺しはあるものの彼らの企業秘密の攻防戦においての人死にがないと言うかなりソフトな作品であるし
田宮二郎自体もそれなりに腕っぷしはつよくきっちりとしたアクションも見せてくれてたり
いちおうヒロインとの恋愛模様もあくまで映画的なアクセントとしての彩りだけで
いたって健全な映画ではあるんですが
63年当時の技術力を最大限というか最小限の機械にして盗聴だの盗撮だのまさかの007ばりのヒミツ道具も当時の映画としては考え抜かれたものを使っていたり
映画の本筋としては家電メーカーの4インチ最小車載搭載の超小型TVの開発に因んだお話だったようで
当時はまだまだそんなTVは夢のまた夢の世界だったようですね
さらに超薄型大型テレビとかも開発競争の中に含まれてたり
薄型って言ってもブラウン管をどう薄くするのですかねぇ
まぁ90分それなりに楽しめた作品でした
1963年製作、日本映画、大映作品
弓削太郎監督作品
出演:田宮二郎、高松英郎、南方伸夫、滝瑛子、伊藤雄之助、伊東光一、千波丈太郎、花布辰男、谷謙一、早川雄三、大西恭子、杉田康、北城寿太郎