映画の情報を入れないから、どんな映画かよくわかんないまま
長い邦題の”LOVEHITELに於ける情事“という部分とR -15作品だけでの衝動レンタル
100円でなければレンタルしてこなかったかもしれない作品って思っていたんですが
いや、コレは実にいろんな意味で面白かった作品
105分の尺なんですが、なんとその尺の95、6%がワンカットなんです
更にそのワンカットは表題のラブホの一室での出来事を、ラブホの一室なんですがグランドホテル方式の
ワンシチュエーションでして
まるで舞台を見てるような映画です
そうなんです主人公の刑事がラブホでデリヘル嬢を呼び出し
彼女が来る前にベッドが見える位置に自前のvideo cameraをカバンの中に入れて
隠し撮りしようと設置する
そこからその隠しカメラが映し出す映像が映画のカメラになって
室内で繰り広げられる男女の会話や何かを我々が見せられる訳ですが
実はそれだと定点cameraになってしまうんで、主人公がcamera隠したカバンを持ってプロットの進行に合わせて
カバンの位置を変える事で、ワンカットのままcameraがドラマの進行に合わせて移動する事で
ワンカットながら、カット割になってるという優れた演出は
さすが舞台演出家でもあり、脚本も演技もする宅間孝行監督の真骨頂と言えるのかな
舞台劇を見てる感覚ですが、エンドクレジット以降しっかりと映画になっているんですね
主人公は刑事、勤務中にデリヘル嬢をラブホに呼び寄せるものの
なんとデリ嬢に強請られてる刑事さんだったのね
そんな中ベッドインした途端、刑事のカミさんの婦警さんがそこに現れたから
不倫に対しての夫婦喧嘩が始まる
更になんとデリ嬢を刑事が拳銃で殺してしまい
って、日本の刑事の拳銃ってワルサーかSIGなのに、この拳銃どうやらベレッタみたいな感じに違和感覚えたんですが
私の違和感見事に当たってましたねぇ
で、死体処理に中国人の麻薬売人を呼び寄せる
この中国人に波岡一喜さん、ステレオタイプな中国人の日本語でした
更にデリヘルの元締めのヤクザまで現れてのてんやわんやの群像劇なんですが
結構引き込まれましたねぇ、台詞の妙と、ワンカットでの長回しのために動かされるcameraの不自然にならないカバンの移動とか
こういった映画もアリなんですね
二段落ちの結末まで、実に目から鱗のワンカット、ワンシチュエーション映画でした
2019年製作、日本映画、「LOVEHOTELに於ける情事とPLANの涯て」製作委員会作品
宅間孝行脚本・監督作品
出演:三上博史、酒井若菜、波岡一喜、三浦萌、樋口和貞、伊藤高史、阿部力、柴田理恵(声のみ)