映画の情報ほとんど入れない、日本のTVドラマは見ないって事で
見終わって調べるまで全く知らなかったんですが
これってNHK8KでOAされたドラマを、監督の黒沢清さんが劇場公開用に
再編集したものだったようですね
通りで戦前(この物語開戦前夜から始まりますので)の神戸の街並とかオープンセットが組めたなぁって感心していたんですが
TV局それも全国民(?)から徴収してるお金が潤沢にあるからねぇ
今時の製作委員会でつくるとこんなオープンセット組むだけの費用は捻出できないだろうなぁ
って見どころはそこいらくらいだったかなぁ
個人的には高橋一生、蒼井優との共演だとこの映画を見た動機と同様、積極的に日本映画を見て行こうっていう企画から見た「ロマンスドール」って言うのがありましたが
このは二人やっぱり安定した演技を見せてくれているんですが
第二次世界大戦の戦争が背景にあるんですが、全く戦争の戦闘場面を全く見せずに
戦時中日本の状態を見せてくれているんだけども
関東軍残された人体実験を世間に告げるために奔走する一組の夫婦の愛のあり方と
人間としての矜恃を描いている作品なんだけど
どうでしょうこの綺麗事の憲兵とかのあり方とかは
確かに足爪を剥がす拷問シーンとかあるにはあるんですが
ちょっと綺麗事すぎるんだよね
そして日本人も戦争に突入してるはずなのに、何故かのんびりしてるような
太平洋戦争開戦を控えてるといっても中国とは戦火開いてるしねぇ
皆さん着てる衣装が綺麗すぎですし、国民服っていうセリフはあるものの
誰もきてないし
やっぱ映画というよりは、やっぱ再編集してもTVドラマを見ている感じは否めない
スパイっていうけども、高橋一生さんはスパイじゃないですよね
ある意味人間としての行動原理で動いているんですが
あまりに綺麗事すぎるし
蒼井優のんびり妻の愛もここまでいくとある意味うざったいのも事実だけど
妻は幼なじみの憲兵を嵌めるんですが
それは夫への愛情からだし
夫は妻をこれまたスパイというか非国民ののレッテルを貼りたくないためにこれまた愛情のなせる技でこれまた嵌めてしまうんですね
衣装とか背景のセットとかしっかりとお金をかけていた作品でしたが
邦画の限界が見えた作品ですねぇ
全く綺麗事すぎて毒のない映画だったなぁ
2020年製作、日本映画、NHK作品
黒沢清共同脚本・監督作品
出演:蒼井優、高橋一生、東出昌大、坂東龍汰、恒松祐里、みのすけ、笹野高史