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レンタルDVD三昧なアナログオヤジの、店舗型レンタル店の残日録。

TAR/ター

2023-08-03 05:05:01 | 洋画
本年度のアカデミー賞で作品賞、監督賞、主演女優賞、脚本賞、撮影賞、編集賞の6部門にノミネートされながらも
ミッシェル・ヨーの作品に徹底して敗れたこの作品が日本公開3ヶ月で何と二次使用のDVD化されて早くもレンタル店に並ぶって言うか
ミッシェル・ヨーさんも来週並ぶんですよね
 
ってこの作品何と三時間弱の159分も尺があるが、その前編ある意味主人公の世界的マエストロであるケイト・ブランシェット演じるターが出ずっぱりってて言っていい作品
ある意味会話劇でキャッチにホラーって文字も垣間見えるもののホラー映画ではない
自らの力で世界最高峰のオーケストラであるドイツのベルリン・フィルで、女性として初めて首席指揮者に任命された人物。彼女は天才的な能力とそれを上回る努力っていうか孤高・ストイック・傲慢・そして繊細的に努力を積み重ねて自分自身でここまで上り詰めた人
そんな人間性と言うか傲慢さを前半丁寧に描いて見せてくれる
特に音楽生である青年とのやりとりにターの人間性がこの講義と2人のやりとりの中に凝縮されていて
ここは前半のターと言う人物を知る重要なシーンとなっていて
ある意味迫力満点なんですが
 
全編こう言ったターの性格を会話劇の中で我々に見せつけて来るだけで
ある意味映画的にはなんの動きもなくただ会話で見せてくるために
見てるこっちは字幕読むだけで結構疲れて何回かオチそうにもなる作品
ノミネートされても一つもアカデミーが取れなかったのはそこいらにあったんだろって言う個人的には思えて仕方なかったのも事実
 
全編を通してケイト・ブランシェットの衣装がほとんど男仕立ての服装っていうとこに象徴されてるんだと思うものの直截的なシーンはないもののター自体LGBTの当事者そうレズだって言うのは見てるとわかるそれもタチですよね
そう言うとこまで視覚でわからせるとこもすごいが
いわゆるマエストロの世界もある意味男社会っていうのも不文律として有るのも事実でして
そこには風穴を開けると周りからの圧力もそれなりに
そう有形無形で風があったってくる中でだんだん精神にダメージをうけるのは当たり前で、彼女は楽器が奏でる音以外の音が聞こえてくるようになって・・・
 
後半て言うクライマックスでは更に精神的にダメージを受けて
彼女のお仕事の集大成っていうかこれをステップに更に上をって言うマーラーの交響曲第5番の劇場演奏と同時録音の舞台で登壇してすぐに倒れたター
ここまでのプレッシャーから来たものとは思うものの
これで彼女のキャリアはここで終わるのだが・・・
この転落の先にターが見たものは何だったんだって言う言う映画
 
まさにケイト・ブランシェットによるケイト・ブランシェットの映画だった
彼女の怪演だけが際立ってた映画
彼女の気迫の縁起によってオチそうでオチない二時間39分だった気がする
 
 
2022年製作、アメリカ映画
トッド・フィールド脚本・監督作品
出演:ケイト・ブランシェット、ノエミ・メルラン、ニーナ・ホス、ジュリアン・グローヴァー、マーク・ストロング

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