眠りたい

疲れやすい僕にとって、清潔な眠りは必要不可欠なのです。

ジョン・クーガー・メレンキャンプ

2007-04-11 | 音楽
その夏はとてもとても暑かった。
フレズノという町に一ヶ月いた。何もない町だ。待ってもバスやタクシーはいっこうに姿をみせず、僕らは強烈な陽射しの中、トボトボと歩いた。飲み物の自動販売機もない。やっとの思いで辿り着いたマクドナルドで、バケツみたいな巨大なカップのコーラを飲んだ。

「なんでフレズノなんて、畑と砂しかない所にいったんだ?一ヶ月もあんなとこにいたら退屈でおかしくなるぞ?」
サンフランシスコ在住の従姉妹は信じられない、と方をすくめてた。

このどうしようもない町で、唯一、ラジオから流れてくる音楽だけが楽しみだった。

この時期、ラジオから流れてくる沢山の音楽の中に気にいった曲があった。
ジョン・クーガーの 「check it out」。

すぐにこの町唯一のショッピングモールで、喋れない英語を必死に使いレコード屋の定員に、「ジョン・クーガー!」と連呼した。

彼のテープを手に入れ、僕はウォークマンで一夏中この曲聴き続けたのだった。
初めていったアメリカは、だから僕には彼の歌声しか記憶に残っていない。
でもとてもいい曲だ。

彼は今はどうしてるのかな~?
ほかのミュージシャンのプロデューサーとして敏腕を発揮している、とも聞いた。
でも、ほんとうにいい曲だ。
「check it out」

夏が近ずく。
ビール片手にまた久しぶりにこの曲を聴くことにしよう。





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音楽

2007-01-04 | 音楽
音楽を全く聴かない時期があった。
音楽は人の心に物凄い反応を引き起こす。それはある種のカタルシスであったり、優しさであり哀しみであり、もどかしい切なさであったり・・・。
当時、僕はそんな音楽たちに心をかきまわされるのに嫌気がさした。
 もちろん音楽は僕にとって大切な何かだ。
 でも、寒い日の夜に、僕はロウソクに灯を灯し、ウィスキーを舐めながら部屋の明かりを落としてロウソクの灯を眺め続けた。そこに音は必要なかった。

  静かな静けさ。
 奇妙にも、音のない世界がこころを癒した。
 そういゆう時期だったのだろう。

僕は眠りにつく時、いつも音楽を流している。
けれども、完全な静けさが必要な時もある。僕はスピリチュアルなものを求め、音のない世界を欲した。

学校がカトリックのミッションスクールだったので、礼拝やミサがあった。
そして必ず、そこには神さまを崇める音楽があり、音楽で祈りを昇華させようとする。でも、誰もいない礼拝堂で僕はぼーっとするのが好きだった。
祈りの形や捧げる音楽がかえって僕の心の邪魔をした。

  中世、音楽が庶民の暮らしに唯一結びついたのが神を賛美する音楽だった。
 教会や聖職者はそのことをよく理解していた。音楽の効果を最大限利用した。音楽はある種の道具としてその存在の意義を見出した。

  僕の祈りの邪魔をするのも、祈りに意味をもたらすものも音楽だった。
 お寺で座禅を組んだとき、その静けさは意味を持っていた。
  静けさという音楽。
 まるで、ジョン・ケージだ。

 静けさが好きだ。

     「天国でバッハが流れるのは想像できないが、モーツアルトなら流れていそうだな。」

    誰かがそういった。

  僕の夢

 ヴォーカル、ジャニス・ジョップリン。
 ギター、  ジミ・ヘンドリックス。
 ベース、  ジャコ・パストリアス
 ドラムス、 ジョン・ボーナム。

  聴いてみたい。
 なんて贅沢な・・・。
 もし彼らのセッションが聴けるなら。
  あっち側もわるくないね。


       酔っ払いの戯言。




   
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お悔やみ

2006-11-24 | 音楽
灰谷健次郎氏の訃報を知る



ご冥福を・・・。



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酔いのまどろみに

2006-09-15 | 音楽
ダーウィンの進化論なんて嫌いだ
 知能指数という言葉の選別的な部分が
  利用された
   利用された

  容易な手段で
   ひとはひとを判別し烙印し
    そうしてひと安心するのだろう

   酔いのまどろみに想う
    ひとの気高さと被虐的な十戒
     飼いならされた羊にはなれないらしい
      たぶん 僕は

    周到な判事の手さばきで世界を裁くなら
     どうでもよい
      縁側で酒を喰らって
       優しいまどろみで週末を待とう

                 本を貰った

          柔らかな言葉の羅列
         それは魂の存在の
        優しさを孕んで
       僕は
      ページをめくりながら
     シーバス・リーガルをロックで

    「青」

   ピカソの哀しいくらい切ない色は
  僕を受け入れる
 
 今日は酔っ払っているね

   隠された秘密は
    院長室にあった
     ホルマリン漬けの脳みそ
      子供の頃
       窓から背伸びして覗き込んだ
        暑い夏の少年の頃

         ひとはたぶん
        魂の存在だ
       誰もそれを犯せない

      もう一杯飲んで眠ろう
     明日も仕事だ

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ギターとその周辺

2006-06-26 | 音楽
好きなこと。
音楽を聴きながらお酒をなめること。
嫌いなこと。
人の優しさに甘えて相手の気持ちを踏みにじること。最近の僕はそうだ。愚痴はよそう、なるべくなら。

音楽の話です。
レコード屋でカーボーイ・ジャンキーズのCDの輸入版を発掘した。
このバンドはとても気持ちの良い雰囲気をもっている。初めて耳にした時から好きになった。
10年ほど前に1枚目のアルバムをだした。僕はそれを何度も聴いていた。
ある時期、音楽を聴くのをやめ、ギターを押入れに仕舞い込んだ時期がある。 音楽や色あせた夢から抜け出そうとしたのだ。
その間、たくさんの音楽が売れ、その倍以上の音楽がメジャーシーンからその姿を消していた。
カーボーイ・ジャンキーズもそのひとつだった。
とにかく情報がない。
解散したのかすら、てんでわからない。CDをさがして幾月が静かに流れていったのだが、やっと2枚のCDを手に入れることが出来た。
僕はこのバンドの女性ボーカルに惚れ込んでいる。
だるそうに口ずさむ歌い方も、ヴェルヴェツのころのニコのようでとても気持ちが落ち着くのだ。
今、みんなどうしているのだろう?

4,5年まえから、またギターを引っ張り出して触っている。
初めてのギターは、バイトで稼いだ金で買ったフエンダーのベースを売った金で手にいれた。
ちょうどクラッシクの先生についていたので、タカミネのいちばん安い奴を十年くらいいたずらしていた。
いろんなところで弾いた。病院、教会、幼稚園、場末のライブハウス、誰もいない日の落ちかけた海岸、幾つかの気にいった公園。ホットドックをかじり、コーヒーを飲みながらベンチに座りギターを弾いた。懐かしい思い出だ。

10年。頑張ってくれたギターに感謝した。
そして新しいギターを作って貰った。東京の井田英雄という方にお願いした。
新しいギターが来て、一年弱ほどになる。
シャーベットと名前をつけた。溺愛である。ギター弾きというよりギター拭きだな、とみんなに笑われている。
だんだん鳴るようになってきた、これからの10年が楽しみだ。
ギターに触る時間も少ない。
でも、だからこそ新しいギターを作って貰った。
どんなに忙しかったり、苦しくなっても、もう音楽を諦めることはしたくない、そう想っている。

 「ノルウェイの森」で、登場人物の一人、レイコさんという人物がギターを弾く場面がある。
レイコさんは、自分と自分の大切な者のためにギターを弾く。
親密な空気。優しさと哀しみがどうしようもなく伝わってくる。
僕は彼女のような音楽をやっていきたい。
自分のための音楽、大好きな人のためにギターを弾いてあげたい。


   P,S    
     サイモン&パトリックのフォーク・ギターもあるけど最近さわってないな~。
        嫉妬されそう。
      いや、呆れられるかな?お前なんかに弾かれたくないよ、なんて。
       楽器って人間みたい!




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こころに人たち

2006-06-24 | 音楽
音楽好きです。
一番好きなミュージシャンは?とか聞かれるとちょっと混乱するけど。音楽とか絵とかなんでもそーだけど、ほかに誰にも似ていないところが好き。比べる意味がないような気がしてね、「いちばん」という単語がついちゃうとなんか怖い。勝ったとか負けたとか、そーゆーのがないところが好きなんだな~。
「ここを日本でイチバンの施設にします!」とか、「どこにも負けない会社にします!」なんて競争原理から離れているところに惹かれる。社会で生きてゆく為に、もちろん競争原理は必要で、音楽でごはんを食べていらっしゃる方々だってもちろんそうなんだろうな~、ともわかるんですが・・・。
でも、それでも「いちばん」じゃなくってもいいんじゃないかな~とも思っちゃう。

なにが大切なのかな~?

僕の場合は、単純。
こころに残るかそうでないかです。

ふにゃふにゃしていても、軟弱でも硬派でも、苦しみばかりで人様にうっとうしがられても、夢物語りのつずきでも、こころに残る人達っている。
そんなひとの音楽はやっぱり大切にしたい、と想う。
片思いみたいだよね、なんか。

スザンヌ・ヴェガ、カーボーイ・ジャンキーズ、タック・アンドレス、福田進一、宮崎たかし、ささのみちる、篠原美也子、シオン、くれよん社、川本真琴、ジャニス・ジョプリン、ステファン・グラッペリン、岡崎倫典、浅井健一、アンドリュー・ラティマー。

いつも大好きで、最近よく聴くひとたちの名前の羅列。

売れてたり売れなかったり、伝説だったり無名にちかくなってたり。
みんなそれぞれ。
でもね、僕には比べることができないくらいに大切なひとたちばかり。

励まされたり、一緒に泣いたり、懐かしい頃を思い出させてくれたり。
とかく音楽は感情の迷路を潜り抜けて、上手い具合に人をゆさぶるよね。


出会えてね、よかったな~、って想うんだ。
そしてみんながおいしくごはん食べれてたら、いうことないな~。



おわり。



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連絡網

2006-04-14 | 音楽
絆のひとつひとつが
 あまりにも美しく
  背筋が凍りつく

    どうして真夜中の波止場で
     男がサックスの練習をしていて
      どうしてその音色を聞き流しながら
       僕はウィスキーの小瓶に口をつけたのか?

     業

    僕らは曖昧なまま生活の一部に埋没する

   瞬間が永遠で無限だと
  ウィリアム・ブレイクが語りかけた

連絡網は緻密な打算
 在りもしない外国の住所に
  手紙を投函する

   しゃらん
    と鈴の音が聴こえ
     衣装に身を包んだ踊り手が
      まるで時間を切り取るかの様に手首を返してみせる

    明らかに
     彼女は舞台を世界の無限に変えた
      変容する時空間の再構築
     僕は暮らしを忘れ
      その所作に没頭した

       あるいは
        酒場のヴァイオリン弾き

         指が濡れると弾き違えるからと
          ぬるいワインをグラスに一杯

         画家のアトリエの粗雑なデッササン
          ステンドグラスの窓
           モデルになった十字架は

          連絡網は不可解極まりない

        いつでも連絡が取れるはずが
       いつしか
      忘却の彼方

     
       

  
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お日様の日

2006-03-12 | 音楽
何枚か音楽をつけて自主制作したアルバムがある。
その頃は精一杯曲作りに励んだし、音を扱う時間は楽しかった。
それから数年が過ぎ去り、暮らしに追われていつのまにか曲作りをしなくなった。
仕事を終えると、ご飯を食べて疲れた野良犬のように眠った。
そうして真夜中に酒をちびりちびりやりながら、気持ちのおもむくままに詩を書き溜めてきた。

昔馴染みの友人から連絡がきた。

   もう一度、曲作ってみないか?

僕はなんだか嬉しかった。
システムエンジニアとして会社を設立している友人が、忙しくないはずなんて無い。それでも何時か約束したとうり、音楽を忘れていなかったんだ。
そのことがとても嬉しかった。
打ち合わせをして音楽の話をすることが、とても嬉しいんだ。
なんだか学生に戻った気がした。
これからも定期的に曲作りをしようと、と友人は云った。

   僕はいろいろな気持ちを
    詩を作ったり
     曲を触ったりして
      バランスを取る
       無くてはならないんだ

生きている証。
へたっぴなギター弾きだけど音楽が大好きなんだ。
詩を書いたり音を紡ぐこと。

忘れかけていた何かを思い出す。
お日様の日。

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アルペジオ強化週間

2006-02-18 | 音楽
最近、曲らしき曲を触っていない。
アルペジオ強化週間なのだ。僕の右手のフォームは滅茶苦茶だ。自分でもよく分っている。ギターを初めての先生に見てもらった時、「う~ん、その右手のフォームがちょっと・・・。」と云われ続けた。それでも根気のいる基礎練習を怠ってきた僕の右手は自由気ままだ。わがままで一切、人の言葉を聞かない。常に我が道を行くだ。性格と一緒だ。根気がなく、好きなことしかやらない。

 問題点。その一。
     音のバランスが悪い。
   
     その二。
     速く弾けない。

     その三。
     夜食にカップラーメンを食べる。

     その四。
     その他諸々・・・。

 ギターを始めた頃、出来もしないのにタッピングやスラップを悪戯したりブルースっぽいフレーズで延々、スリーコードで引き倒したり(しかも情けないことに、ペンタトニックオンリー。)常に練習とは無縁の世界を堪能してきた。
それが仇となったのだ。
しかも、ベース弾きだった僕は低音がデカイとそれだけで気持ち良い。
ベースの部分がメロディーを押しつぶすのだ。バランスが悪いっていうことこの上ない。

 師匠がレッスンのとき云った。
 
   「sherbet,アルペジオ、アポヤンド禁止。全てアルアイレで弾け。
    約束やぶったらメーゴーサー(げんこつみたいな方言。)」

    十分後、いっこうに変わらないフォームに。
     爪楊枝を持ってきて右手に構える。右手のフォームが崩れるととんがり
      の爪楊枝が刺さるようになるのだ。

    それ弾け。痛いのもだんだん気持ちよくなるぞ。

    そして、僕の右手は爪楊枝に刺され続けたのだった・・・。

僕の指頭奏法のネックは、アルペジオでちゃんとした音が出ないことだ。
爪があると、普通に音が出るのだけれど、指頭だともっとしっかり弦をつかまえるタッチで弾かなければならないのだ。

う~ん。
 でも、そろそろ曲も弾きたい。
  我慢だ。
   アルペジオ強化週間。

    
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よくある出来事

2006-01-30 | 音楽
あるミュージシャンが活動を終える。
或る時期に流行り、もてはやされ、それから・・・。

僕は彼女のポップでシュールな歌詞が大好きだった。いま想えば、音楽は彼女のなかの何がしかを表現する、ひとつの手段だったんだ、と素直に感じるんだ。
2枚のフルアルバムを残して消えてゆく。
いや、彼女は自分自身に戻るだけの話かもしれない。
飾らない、イメージの世界の偶像からの脱却。
肥大した自己の再構築。

   等身大の自分に帰る。
    それだけのお話だ。

  世界はひどく矢継ぎ早だから、忘れる事に慣れきっている。
   誰がどうなろうとかまっている暇なんてないのかもね。

でも。
自分が素敵だな~と感じる方々が何処かへ行ってしまうのは、やはりひどくつらい。何かを置き忘れた気分になる。

    初恋みたいなもんだ。
     いつか
    名前さえ忘れてゆく。

忘却の果てに、どれほどの素敵な感性が磨耗されたのだろう?

彼女は彼女としての名前を捨てる。
よくある出来事のひとつ。
たぶん、彼女の繊細な感性は、音楽や音楽それ自体に内包された制約に飽き飽きしたのかもしれないし、それで作られた寓話化された自分の存在に価値を見出せなくなったのかも知れないね。

  空はずうっと繫がっているから。
   いつか彼女の作品に触れる機会があるのかも知れない。

   たのしみにしていよう。

    すこし寂しいけれどね。
     ありがとう。
      今日はきみの唄で眠るよ。


        またね。




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