【Report】全日本選手権ロード・男子U23RR 天野壮悠が18位
第89回全日本自転車競技選手権大会ロード・レース
2021年10月23日 男子U23ロードレース
会場:広島県中央森林公園サイクリングロード
12.3km x 10周 = 123km
出場:天野壮悠
全日本選手権ロード2日目は、若手の登竜門でもある男子U23ロードレースが開催された。コースの広島県中央森林公園サイクリングロードはアップダウンとテクニカルなコーナーを繰り返す難コースで、過去に全日本選手権やJプロツアーなどでも熱戦が繰り広げられてきた。なお、コロナ禍で約2年4か月ぶりの開催となった今大会は、感染対策として無観客で行われている。
シマノレーシングからは今シーズン途中から加入した19歳の天野壮悠が単独で出場。ルーキーながら9月のJプロツアー群馬Day3で2位に入るなど、非凡な走りを見せている。
気温は肌寒いものの、青空から日差しが降り注ぐ中、午前8時に10周123kmのレースがスタート。131選手が出走した。序盤はメカトラブルや落車などの混乱もあり、集団が割れる場面もあった。集団先頭ではアタック合戦が繰り広げられ、天野も飛び出しを試みたが、集団に許してもらえなかった。
▲抜け出しを試みる天野壮悠 Photo:Tatsuya Mitsuishi (OCN)
その後もなかなか逃げが決まらず、周回ごとに集団の人数も90~70人と徐々に絞り込まれていく。天野は集団内で落ち着いて走り、自らのチャンスを待った。4周目、小出樹(京都産業大学)、松原颯祐(日本体育大学)の2人がようやく逃げを決め、1分近いタイム差を開いたが、5周目に集団に引き戻された。
続く6周目、今度は河野翔輝(ブリヂストンサイクリング)が単独アタックし、1分以上の差を開く。さらに再び小出、佐藤宇志(那須ブラーゼン)、加藤遼(東京工業大学)の3人による追走集団が形成。天野も集団から抜け出し、8周目に追走集団に合流し、そのまま先頭の河野にも追いついたが、結局この逃げはすべてメイン集団に吸収された。
厳しい展開に集団の人数が40人前後と絞られる中、最終10周目、兒島直樹(ブリヂストンサイクリング)が序盤のアップダウン区間でアタック。すぐさま20秒前後のリードを奪う。集団からは3選手が追走に飛び出すが、なかなか差は縮まらない。
そのまま兒島が独走でゴールを駆け抜け、U23日本一のタイトルを獲得した。2位には同じくブリヂストンサイクリングの山本哲央が入り、1-2フィニッシュを飾った。
天野は17秒差の5位以下の集団でスプリントに挑んだが、18位でフィニッシュ。レースを通して積極的なチャレンジを何度か見せたものの、この日は自らに流れを引き寄せられなかった。
明日10月24日は、メインイベントである男子エリートのロードレースが行われ、シマノレーシングは9選手が出場予定。2019年大会の入部正太朗(現・弱虫ペダルサイクリングチーム)に続くチームとしての2連覇を目指し、またキャプテン木村圭佑の現役最後のレースに花を添えるべく、選手全員がゴールまで集中して戦っていく。
<コメント>
■天野壮悠
「結果を見てしまうと、前半から動いてなかった選手が残り2周で動いて、勝負が決まってしまった。1回、1分を超えるタイムギャップの逃げができたので、追走集団に追いついて、先頭まで追い付いたんですけど、集団も逃がしてくれなくて、振り返ってみるとそこで脚を使い切ってしまっていた」
<リザルト>
第89回全日本自転車競技選手権大会ロード・レース
■男子U23ロードレース
1 兒島 直樹 TEAM BRIDGESTONE Cycling 3:03:44
2 山本 哲央 TEAM BRIDGESTONE Cycling +0:07
3 寺田 吉騎 Asia Cycling Academy +0:07
4 大河内 将泰 鹿屋体育大学 +0:07
5 谷内 健太 京都産業大学 +0:17
6 岡本 勝哉 日本大学 +0:17
7 上野 颯斗 京都産業大学 +0:17
8 道見 優太 鹿屋体育大学 +0:17
9 中村 龍吉 中央大学 +0:17
10 川野 碧己 慶應義塾大学 +0:17
18 天野 壮悠 シマノレーシング+0:17
<動画>
■2021全日本選手権ロードレース 男子U23ロードレース 天野選手が18位 インタビュー
https://www.youtube.com/watch?v=6lj9ex7PlQY