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SHIMANO Racingの活動をブログで紹介します。

【Report】全日本選手権ロード・男子エリートRR 木村圭佑が最後の力走!

2021年10月25日 | 動画

 

 

第89回全日本自転車競技選手権大会ロード・レース

2024年10月23日 男子エリート・ロードレース

会場:広島県中央森林公園サイクリングロード

12.3km x 15周 = 184.5km

出場:木村圭佑 湊諒 横山航太 中田拓也 中井唯晶 風間翔眞 床井亮太 重満丈 尾形尚彦

 

日本一をかけた争い、全日本選手権。最終日の10月24日は、男子エリートのロードレースが行われた。今大会はコロナ禍の影響で約2年4か月ぶりの開催となり、また無観客で行われている。

 

コースは、広島空港の周囲を回る広島県中央森林公園サイクリングコース。アップダウンやテクニカルなコーナーが連続する厳しいコースだ。男子エリートはここを15周する184.5kmのレースで、108人が出走した。

 

シマノレーシングはエリート9選手が出場。チームにとって今シーズン最終戦で、国内最大のタイトルをかけた重要な一戦。2年前は入部正太朗(現・弱虫ペダルサイクリングチーム)をエースとして優勝をつかみとったが、今大会は絶対的な存在がいない中でチーム一丸となって最後まで集中力をキープし、勝利を狙いに行く。また2016年、17年と2年連続で全日本の表彰台を獲得したキャプテン木村圭佑の引退レースでもあり、チームとして有終の美を飾るべく挑んだ。

 

スタート時は暖かい日差しが降り注いでいたが、その後、雲が広がり肌寒さを感じるようになった。序盤数周は散発的なアタックが繰り広げられるも、なかなか逃げが決まらない状態が続く。1周目、ヒザに故障を抱える中田拓也が難所の三段坂で集団から遅れ、惜しくもそのままリタイアとなった。

 

4周目、他チームの動きに対応していた風間翔眞が最終的に単独で抜け出し、集団から徐々に差を広げ始める。メイン集団は愛三工業レーシングチームがコントロールを始め、ペースダウン。集団けん引の必要がなくなったシマノレーシングは、やや後方で落ち着いて周回を重ねていく。


▲単独で抜け出し、ペースを刻む風間翔眞(Photo:Tatsuya Mitsuishi (OCN))

風間と集団との差は最大2分20秒まで開いたが、複数チームがペースアップを開始し、10周目についに捕えられてしまった。

 

シマノレーシングは尾形尚彦、重満丈、床井亮太ら若手がときおり遅れながらも、集団に復帰して集団をけん引したり、アタックを試みたりと奮闘を見せる。また横山航太は調整不足に苦しみ、12周目にDNFとなった。

 

終盤に入ると、中根英登(EF Education-NIPPO)ら優勝候補の選手が積極的に動き、13周目には先頭15名ほどに木村が入り込んだ。一方、湊諒、中井唯晶は第2集団から追いかける展開に。木村は遅れそうになりながらも、何度も先頭集団に食らいつく粘りを見せた。

 

13周目の三段坂で、全日本2連覇を狙う入部正太朗(弱虫ペダルサイクリングチーム)がアタックし、1周以上に渡って単独で逃げ続ける。最終15周目、追いかける集団から8人の選手が飛び出して入部を捕まえるが、木村はこの動きについていけず。最後は9人でのゴールスプリントを制した草場啓吾(愛三工業レーシングチーム)が、初の全日本チャンピオンに輝いた。

 

木村は第2集団、16位でフィニッシュ。望んでいた結果こそ手に入らなかったが、最後まで全力を尽くして走り切る姿を見せてくれた。湊は39位、中井は40位でゴール。ルーキーの重満は54位完走と健闘を見せた。
▲8年間チームを支えてくれた木村。最後は全力を尽くしゴールした。(Photo:Tatsuya Mitsuishi (OCN))

 

<コメント>

木村圭佑

「この8年間の思いを乗せて、今日は走りました。チーム、スタッフの方々に支えられてスタートラインに立てたので、そこから最後まであきらめずに、今まで応援してくださったファンと支えてくれた家族に感謝の気持ちで最後まで戦いました。悔いもなく終われたし、このチームで8年間通して走れたことが幸せでした」

 

風間翔眞

「チャンスがあれば逃げて、チームメイトにいいアシストができればいいなと前日から考えていた。逃げは成功できたが、結果として自分1人の逃げで、自分をコントロールしながら吸収された後の展開にもチームとして動けるように考えていたが、結局、三段坂の上りで他チームのペースアップについていけなかったので、悔しかった。チャレンジができたことに関しては、来年にも活かせるかと思う」

 

<リザルト>

第89回全日本自転車競技選手権大会ロード・レース

■男子エリート・ロードレース

1草場 啓吾 愛三工業レーシングチーム 4:47:16
2増田 成幸 宇都宮ブリッツェン st
3中根 英登 EF Education-NIPPO +0:02
4山本 大喜 KINAN Cycling Team +0:03
5岡 篤志 NIPPO-Provence-PTS-Conti +0:03
6小石 祐馬 Team UKYO SAGAMIHARA +0:04
7金子 宗平 +0:04
8伊藤 雅和 愛三工業レーシングチーム +0:04
9入部 正太朗 弱虫ペダル サイクリングチーム +0:06

10岡本 隼愛三工業レーシングチーム +1:16

 

16木村 圭佑 シマノレーシング +1:18

39湊 諒 シマノレーシング +6:11
40中井 唯晶 シマノレーシング +6:11

54重満 丈 シマノレーシング +8:30

DNF 尾形 尚彦 シマノレーシング

DNF 床井 亮太 シマノレーシング

DNF 横山 航太 シマノレーシング

DNF 風間 翔眞 シマノレーシング

DNF 中田 拓也 シマノレーシング

 

<動画>

■2021全日本選手権ロードレース 男子エリートロードレース 木村選手が最後のレースで力走! インタビュー
https://www.youtube.com/watch?v=u9Ie0nsKxR8
 

 

■2021全日本選手権ロードレース 男子エリートロードレース 風間選手が単独で逃げる インタビュー
https://www.youtube.com/watch?v=g1vok1fIoAA


Photo&Text&Movie:Tatsuya Mitsuishi (OCN)

 

 


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