第20回ツアー・オブ・ジャパン2017(UCI2.1)第4ステージ美濃
5/24(水)9:15
旧今井家住宅前→横越→美濃和紙の里会館前周回コース
(11.6km+21.3km x 6laps=139.4km)
獲得標高 = 1,218m
出場選手:入部正太朗・木村圭佑・湊諒・西村大輝・横山航太・水谷翔
国内最高峰のステージレース「NTN presents 第20回 ツアー・オブ・ジャパン」、5月24日(水)の第4ステージ美濃は今年が10回目の開催。コースは岐阜県美濃市の1周21.3kmを6周半する139.4kmで、標高差80mほどのやや急な山岳ポイントがあるが、フィニッシュ地点は道幅の広い平坦なストレートで、最後は集団スプリントが予想される。
シマノレーシングは前日、水谷翔がリタイアし、この日から5人での戦い。さらに西村大輝、横山航太はそれぞれ落車で負傷したが、レース続行に問題はなく、力強い表情でスタートラインに並んだ。このステージでは、総合でタイム差を大きく失っていない選手たちを集団に残しつつ、ゴールスプリントにもチャンスを見出していく。
▲スタート前にエネルギー補給をする横山航太選手
▲チームカーの前に現れた忍者。
昨年を4000人上回る3万人の観客を集めたこの日、美濃市の中心部、歴史的建造物が並ぶうだつの上がる町並みからセレモニーランはスタート。ここまでの3ステージは暑さが選手を苦しめたが、この日は曇り空で気温も過ごしやすくなった。スタート直前からパラパラと小雨が降りだし、大久保メカが万が一に備え、チェーンにオイルを追加した。
▲雨に備えたチェンに潤滑オイルを追加。大久保メカの判断に選手は絶大な信頼をおいている。
▲スタート前、日本の美しい町並みにくつろぐ木村圭祐選手。
レースがリアルスタートすると山岳賞ジャージを着る初山翔(ブリヂストンアンカーサイクリングチーム)、孫崎大樹(日本ナショナルチーム)の2人が逃げに飛び出す。
過去2日、京都、いなべとハードなステージを経験した集団はこの逃げをあっさり容認し、ペースダウン。2周目には、7分40秒と大きなタイム差がついた。心配された雨も路面を濡らすほどではなく、シマノレーシングの選手たちも落ち着いて後半の勝負に備える。
▲落ち着いたペースで進むメイングループ
レースが終盤に入ると集団がペースアップし、タイム差は一気に短縮。残り2周で初山、孫崎の順に吸収される。その後、椿大志(キナンサイクリングチーム)が単独アタックし、一時は30秒以上のリードを奪う。しかし、最終周の上りの手前で椿も集団につかまってしまった。
この最後の上り区間で集団のペースがさらに上がる。シマノレーシングはキャプテン入部正太朗が木村圭佑、西村大輝らのアシストを受け、前方に上がる。ここで入部を含む約25人が一時先行したが、下りで再び集団はまとまった。
結局、最後はゴール前ストレートでの集団スプリントとなり、ジョン・アベラストゥリ・イサガ(チーム右京)がこの争いを制した。個人総合のリーダージャージは、マルコ・カノラ(NIPPO・ヴィーニファンティーニ)が守っている。
▲集団スプリントとなったゴールはジョン・アベラストゥリ・イサガ選手(チーム右京)が制した
入部はスプリントで12位に入り、横山が負傷を感じさせない走りで15位、湊諒が24位とトップとタイム差なしでゴール。総合でも、首位から1分差以内にこの3人がつけている。
明日25日の第5ステージ南信州は、上りが厳しい山岳コース。大きくタイム差を失う可能性もあるステージだけに、集中した戦いが求められる。
■コメント
西村大輝
「落車の脚の痛みはちょっとあったが、走れない程度ではなかったので、無事に走り切れました。腰を痛めているときもTOJ堺ステージを見に行ったりしていたので、まさか自分がここまで走れるように回復できると思っていなかったので、本当に走れることがうれしい」
▲昨日のレースでクラッシュした西村大輝選手だが気持ちは少しも削れていない。
■リザルト
第4ステージ美濃 139.4km
<ステージ順位>
1 ジョン・アベラストゥリ・イサガ(チーム右京)3時間22分04秒
2 アンソニー・ジャコッポ(アイソウェイ・スポーツ・スイスウェルネス)ST
3 イヴァン・ガルシア・コルティナ(バーレーン・メリダ)ST
4 ルーカス・セバスチャン・アエド(ユナイテッドヘルスケア・プロフェッショナルCT)ST
5 マルコ・カノラ(NIPPO・ヴィーニファンティーニ)ST
6 シモン・サジノック(アタッキ・チーム・グスト)ST
7 吉田隼人(マトリックスパワータグ)ST
8 岡篤志(宇都宮ブリッツェン)ST
9 小野寺玲(宇都宮ブリッツェン)ST
10 窪木一茂 (NIPPO・ヴィーニファンティーニ)ST
12 入部正太朗(シマノレーシング)ST
15 横山航太(シマノレーシング)ST
24 湊諒(シマノレーシング)ST
64 木村圭佑(シマノレーシング)+29秒
74 西村大輝(シマノレーシング)+1分47秒
<個人総合順位 第4ステージ終了時点>
1 マルコ・カノラ(NIPPO・ヴィーニファンティーニ)9時間21分13秒
2 ジョン・アベラストゥリ・イサガ(チーム右京)+05秒
3 イヴァン・ガルシア・コルティナ(バーレーン・メリダ)+23秒
4 ロビー・ハッカー(アイソウェイ・スポーツ・スイスウェルネス)+27秒
5 ルーカス・セバスチャン・アエド(ユナイテッドヘルスケア・プロフェッショナルCT)+27秒
6 オスカル・プジョル・ムニョス(チーム右京)+30秒
7 ネイサン・アール(チーム右京)+30秒
8 岡篤志(宇都宮ブリッツェン)+30秒
9 ベンジャミン・プラデス・レヴェルテル(チーム右京)+31秒
10 イヴァン・サンタロミータ(NIPPO・ヴィーニファンティーニ)+33秒
15 入部正太朗(シマノレーシング)+37秒
25 横山航太(シマノレーシング)+45秒
33 湊諒(シマノレーシング)+51秒
45 木村圭佑(シマノレーシング)+1分31秒
53 西村大輝(シマノレーシング)+7分33秒
Photo&Text&Movie : Mitsuishi (OCN)