しのの気まぐれ日記

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ホテル・ルワンダ

2008年07月15日 01時07分40秒 | Weblog
映画を見逃していたので、テレビでやるのを知って、絶対見ようと思ってました。
最後まで目が離せなかったです。
最近のドキュメンタリー番組でツチの女性がインタビューに答えていたのを聞いてたんですが、未だにラジオを聞くのが怖いって言ってました。
虐殺が始まった時も、その後も、ずっとラジオから『ツチを殺せ、皆殺しに』と流れていたのをフツの民兵から逃げる為に聞いてたからと。
今回の映画でもラジオから聞こえる虐殺を煽る内容の中に入っている情報がかなり重要でした。
ツチとフツはよく別の民族と書いてあったりもしますが、ルワンダに限って言えば、以前は別民族だったと言う方が正確だと思っています。
なぜなら、16世紀にフツ族が治める土地に遊牧民のツチ族が浸入して支配者階級におさまったとされていますが、元々の境界が明確でないのに加え結婚による混合化が進んでいたのですが、依然ツチは放牧、フツは農民が多いというのを白人による植民地支配の手段として使われたんです。
植民地政策として中間支配者とする為にツチ族を使いました。
中間支配者があんまり多いのは好ましくないので、フツとツチを分ける時点(民族認識カードを導入)で牛10頭以上持っているとツチ、それ以下の場合はフツとしました。

映画の中でも外国人記者が見分けがつかないと言っているシーンがありますが、上のような事情があるんだから、それも当然なんです。
ルワンダの政情が、よりややこしくなるのは、ベルギーの植民地支配の後半にツチのルワンダ王が崩御した時点で、それまでのツチ支援からフツ支援に切替た事でフツ政府が樹立したことかな。

それでもルワンダ自体が金銭的に余裕があるときは良かったんですが、世界的にコーヒー豆の価格が暴落して農民の暮らしが苦しくなり暴動が起こったのをキッカケに他民族の虐殺、内戦に繋がっていきます。

映画は、その内戦が始まってから何年か過ぎて和平交渉をで合意した帰りに大統領の飛行機が撃墜された辺りの話しです。
勿論、和平は無かったことになり、フツによるツチの大量虐殺が始まります。
主人公のポールはホテルの支配人てフツですが、奥さんはツチです。
ポールが支配人を勤めるホテルは外資系で国連の人間やジャーナリストも泊まっているため、最初のうちはフツの兵士も手を出せなかったので、国連職員が助け出して来たツチの人とかを匿っても大丈夫だったのですが、国連は大多数の兵士を撤退させます。
白人も避難させます。
後に国連安全保証委員会はルワンダに5500人の国連軍を派遣すると採択しますが、派遣費用が折り合わなくて何もしませんでした。
何がルワンダに足りなかったのかと言えば、きっと石油や鉄鉱石など先進国の欲しがる資源でしょう。
資金を注ぎ込んでまで安定させようとする国はありませんでした。

主人公のポールが、欧米に期待して裏切られ、自分に出来る事を模索していく過程が、傍観すらしなかった身としては、心に厳しいです。

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読み返すと全然映画の感想になってないのですが、書き直しても同じ様に書いてしまいそうなので、このまま載せます。
コメント (2)
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