「県政オンブズマン静岡(静岡県庁の光と闇)~よりよき未来のために~」管理人のブログ

注)teacupブログから移転の2022年5月以前の投稿には、文字コードの違いから多くの文字化けがあります。

ここまで堕ちたか「新聞」報道

2013-09-13 21:43:00 | 静岡空港
今日の読売新聞(静岡県版)で静岡空港の8月実績について「8月の静岡空港 搭乗者4路線で過去最多」の見出し記事が掲載された。

確かに8月は年間で一番多い月であるが、いつもここをご覧の方は、この記事にたぶん疑問をもたれたのではないか。
というのも、国内4路線、国外3路線の内で4路線もの過去最多なら先日紹介のグラフのようになることはまずありえないからだ。

実際過去5年間の8月分だけで比較しても、
札幌線8,825人   4位/過去5年(1位は平成21年の14,013人)
福岡線10,403人  2位/過去5年(1位は平成21年の15,593人)
鹿児島線1,486人  5位/過去5年(1位は平成22年の3,372人)
沖縄線9,331人   1位/過去5年
ソウル線12,098人 4位/過去5年(1位は平成22年の19,000人)
上海線3,578人   3位/過去4年(1位は平成24年の4,660人)
台湾線4,914人   1位/過去2年

4路線どころか現実には2路線、しかもその一つは昨年新設の台湾線であり、見出しの印象とは大違いというのが現実なのである。

どうやらこの記者は県の空港利用政策課の言葉を鵜呑みにして、自ら検証することなく載せたようであるが、最近の記者は裏を取るということも出来なくなってしまったのだろうか。

空港建設が問題になった当時の読売の記者が県に自ら情報公開請求をして真偽を探ったのとは大違いで、県職員だけでなく記者の質までもここまで落ちたのかと残念である。

ウィキペディアの報道のページを見ると「報道は表現の自由に基づく、報道の自由や知る権利に支えられている。反面、報道は客観報道の原則を守らなければならないとされる。報道は報道を受け取る大衆との信頼関係の上に成り立っている。 この為、報道は事実に基づいたものである必要があり、事実を追求するための取材が不可欠である。 憶測や推測に基づく記事は、信憑性が失われる原因となり、結果として信頼関係を失うこととなる。 取材をして裏付けを取り、事実を報道することが、報道の原則である。」とある。

この新聞記事は報道ではなく県の広報に過ぎない。
いっそのこと、県庁広報課付け読売新聞静岡支局と改名したほうが県民への害は減るだろう。報道失格であることは明白だ。