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「県政オンブズマン静岡(静岡県庁の光と闇)~よりよき未来のために~」管理人のブログ

注)teacupブログから移転の2022年5月以前の投稿には、文字コードの違いから多くの文字化けがあります。

静岡空港需要予測の責任者「屋井鉄雄」教授の言い訳

2010-06-13 22:08:00 | 静岡空港

昨日静岡空港を視察した前原誠司国土交通大臣でさえ「予測事態がめちゃくちゃ。もっと国がきっちりと関与すべきだ」(産経ニュース)と言わざるを得ない県の138万人需要予測。
過去の経緯を知っているものからすれば、国が関与してそうなったんだろうと言いたいところだが、政権が変わったことで前政権時代の国の行為は例え大臣であっても他人事なのだろう。
無責任で済む国の役人からしたら渡りに船の政権交代だったということになる。
さて、この需要予測に関して、6月10日に読売新聞が特集した中に静岡空港の需要予測を監修した専門家である屋井鉄雄(東京工業大学教授)の予測外れの現実に対する言い訳が載っていた。
屋井曰く「需要予測には日本航空の経営破たんもリーマンショックも入っていない。予測が過大だったというより、需要があまりにも少ないということ」だそうだが、おまえは素人かと言いたくなるような分析だ。

彼の予測と実績、それに中止の会の予測を加えた比較は既報http://navy.ap.teacup.com/hikaritoyami/595.htmlのとおり

各予測・実績比較
札幌線 県(屋井鉄雄)予測 50万人、中止の会予測 14万人、実績 12万人
福岡線 県(屋井鉄雄)予測 24万人、中止の会予測 15万人、実績 14万人
沖縄線 県(屋井鉄雄)予測 15万人、中止の会予測 7万人、実績 7万人

問題は構成比だ。
屋井の説では、なぜ、札幌便だけが予測の4分の1以下にまで減るのか説明ができまい。
答えは、中止の会の予測と実績が示すとおり、構成割合さえも無視して2500m滑走路とするのに必要な50万需要路線を創出(水増し)の結果と見るべきだ。
そもそも、羽田より安い札幌便の価格設定http://www2.ocn.ne.jp/~sizuoka1/kusp1-2.htmlなど常識から考えてもおかしいだろう。それを自身で是とした常識のなさを反省する気はないのだろうか。

加えて屋井曰く「需要予測は、本来ならこれくらい飛んでもいいだろうというポテンシャル(潜在能力)を出しているにすぎない。」
これも当時の状況を知っているものから見れば厚顔もはなはだしい言い訳だ。
平成13年5月に出された総務省の勧告http://www2.ocn.ne.jp/~sizuoka1/so_010524_2.htmを受けて、より実態に近づけるべく需要予測がされるべきと注視される中で静岡空港の需要予測が行われたことを忘れたのだろうか。

このような学者がいまだに国の専門家として幅を利かせている限り良識ある専門家は育たない。
専門家なら結果に責任を取るべきである。


上海万博待機所展示映像に1億500万円、職員訪中旅費も150万円プラス

2010-06-11 23:01:00 | ノンジャンル
県が上海万博に出展していることは平成22年度予算(http://navy.ap.teacup.com/hikaritoyami/576.html)からも確認できるが、その中身まで知っている人は少ない。
また、平成22年度は7,275万円だが、その前年度の負担金についても知っている人は少ない。

この上海万国博覧会出展事業費のうち、2か年度で総額1億500万円の施設参加契約の中身について以下明らかにする。
1 契約書名称:
  施設参加契約書
2 契約相手:
  上海万国博日本産業館出展合同会社 代表社員 株式会社堺屋太一研究所 職務執行者 池口小太郎
3 契約額:
  105,000,000円
4 支払方法:
  第1回 平成22年 3月31日 47,250,000円
  第2回 平成22年 5月31日 26,250,000円
  第3回 平成22年11月30日 31,500,000円
5 契約期間:
  平成22年1月29日~平成22年12月31日
6 契約(請負)内容(県に提出された事業計画書から):
 ・日本産業館入館待機所のモニター100台に静岡県の映像を含む映像を放映(他に横浜、伊勢、奈良、京都などの映像もあり、これらを含めて繰り返しの放映。)
 ・放映用映像コンテンツ(富士山、自然、食、ハイテク、飛行機の離発着などのシーン約3分30秒)の制作
 ・静岡県のパンフレットを含む出展者などの試供品等を入場者に配布


ここで注意すべきは、参加の形態は上記の「施設参加」のほか、「出展参加」、「営業参加」、「ステージ参加」があるということだ。すなわち、県が上海万博出展事業とはいっても、契約上は出展ではなく展示施設の利用にすぎない。(出展参加費は高く、企業で占められている)

また、この1億500万円とは別に、ステージ参加費用として1千万円の委託料も予算計上している上に、これに係る職員の旅費を150万円、前回紹介分の約710万円(http://navy.ap.teacup.com/hikaritoyami/601.html)とは別に計上している。
積算根拠は、1往復15万円×5人×2回であり、これも3776訪中団にカウントするのであろうから県職員らの旅費だけで900万円近い税金が投入されることになる。
これに各市町の税金で県のステージ枠に参加する職員の旅費を含めればいくらになることか。
もちろんそれに見合う効果が期待できればいいが、どこまで吟味したのかまったく不明だ。訪中の名目のようにしか思えない。
その上海便、万博に合わせて週4便になったはずが、知らない間に2便となっている。
片や税金で15万円とか40万円以上という痛みのない旅行。同じ訪中団に、県民には3千円補助で残りは自腹で行け、安いパックツアーがあるだろ、というのでは、ばからしくなるのも無理はない。
まさに静岡県の公務員天国ぶりを象徴する事業だ。

再燃、口蹄疫

2010-06-10 22:50:00 | ノンジャンル


もう終息かと思われていた宮崎の口蹄疫被害が再燃した。
ただでさえ同じ畜産にたずさわる人たちの悲しみをまじかで見ているのに、
あれだけの対策を打ちながら・・、ということで、当事者のショックはより大きいことだろう。
どうしたら防げるのか、疑念や無力感が生じてもおかしくない。
今までの消毒が本当に有効だったのか、感染経路に盲点がないのか、そういった原点からの検討もすべきかもしれないが、現地はそれどころでもないだろう。

とはいえ、我々一般人が地震災害のボランティアのように現地に行ってどうなるものでもない。
同じ農家として、私も応援の気持ちという意味でささやかながら支援したい。

名目上の訪中旅費だけで7百万円超、飲み食いにも4百万円超

2010-06-09 21:19:00 | 静岡空港
公文書開示請求していた予算調書が今日届いた。
ふじのくに3776訪中事業費の予算総額が2,276万円であること(http://navy.ap.teacup.com/hikaritoyami/576.html)は県でも公開されているが、その積算根拠が今回の請求で判明したので以下に公開する。

・謝礼(通訳)         25,000円×5日×2回= 250,000円
・ボランティア通訳         5,000円×10人= 50,000円
・記念品(浙江省長等)       60,000円×3人= 180,000円
・記念品(上海市長等)       50,000円×2人= 100,000円
・表敬先への記念品       3,000円×10人×3回= 90,000円
・外国旅費(知事通訳)       171,600円×2回= 343,200円
・外国旅費(副知事通訳)      169,600円×1回= 169,900円
・外国旅費(通訳)         158,800円×3回= 476,400円
・外国旅費(知事)         429,600円×2回= 859,200円
・外国旅費(副知事)        426,600円×1回= 426,600円
・外国旅費(教育長、企画部長)169,900円×2名×1回= 339,800円
・外国旅費(知事、副知事随行)   426,000円×3回=1,278,000円
・外国旅費(国際室)      158,800円×3名×1回= 476,400円
・ビザ代              3,000円×9名分= 27,000円
・県主催レセプション(食糧費)13,000円×延べ270人=3,510,000円
・夕食会費用一式(食糧費)   915,000円
・ビザ申請代行手数料        3,000円×9名分=  27,000円
・通訳料(現地雇い上げ) 35,000円×2人×4日×3回= 840,000円
・啓発用グッズ作成費用一式              944,000円
・現地バス借上げ     90,000円×5日×3回=1,350,000円
・現地バス借上げ     90,000円×3日×2回= 540,000円
・レセプション会場使用料一式             383,000円
・(旅行商品広告費、団体利用モニター等)補助金   9,100,000円
  ===<合計>===       22,760,000円
ただし、表向きに出てくる訪中団予算はこれだけではない。
上海万国博覧会出展事業費の旅費として、
・知事等旅費 379,600円(旅費等277,000円+宿泊85,500円+日当17,100円)×2回
・知事随行旅費163,500円(旅費等90,000円+宿泊60,000円+日当13,500円)×2回
・部長旅費 130,500円(旅費等90,000円+宿泊27,000円+日当13,500円)×5回
・主幹旅費 124,600円(旅費等90,000円+宿泊23,200円+日当11,400円)×5回×2人
計2,984,700円
の要求が行われ、査定で2,737,000円が認められている。
ちなみに、日当というのはいわゆるお小遣いのようなもので各県の条例で決められた額である。(国内の日当については改善されたhttp://www2.ocn.ne.jp/~sizuoka1/question.htmlが、国外は・・・)

以上の旅費(09節)だけを合計しても、710万円を超えるが、これはあくまで表向きの額だ。
これ以外にも他の事業名目での訪中団参加職員がいる。
これについては、今請求中の旅費命令簿などの公文書からいずれ明らかになるが、県民のために使われるべき税金が職員の旅行費用やお小遣いやレセプション名目の飲食費に消えてなくなる姿が見て取れる。
消費税増税もいいが、今のままでは公務員の豪遊も増加しかねない。

先日紹介した大阪府との違いhttp://navy.ap.teacup.com/hikaritoyami/590.htmlは、このような使途の違いもあるからだろう。
後ろめたいものがあるから積極公開しない。
そういう意味でも情報公開・透明性は行政の健全性のバロメーターだ。
増税の前に行政の透明化の完全実施が求められる。

我々にできること

2010-06-07 22:39:00 | ノンジャンル
「わが同胞のアメリカ人よ、国家があなたのために何をしてくれるかではなく、あなたが国家のために何ができるかを問おうではないか。わが同胞の世界の市民よ、アメリカがあなたのために何をしてくれるかではなく、われわれと共に人類の自由のために何ができるかを問おうではないか。」
あまりに有名なフレーズなので説明するのもはばかれるが、わずか43歳でアメリカ大統領となったケネディの就任演説の一節である。

受動的市民から能動的市民への変革を求めたものだが、今まさに我々日本人にも求められるべき本質である。
確かに民主主義とはいっても政治は余りに我々国民の個々人の介入とは無縁の感があるのは事実である。
しかし、大きな動きのきっかけは小さな動きの積み重ねの結果である。
そう、まさに「千里の道も一歩から」である。

まずは身近な疑問から解決しようと行動すること、これが重要である。
何をどう動いたらいいかわからないというならば先達から学べばよい。

今年は富山県で9月4日、5日に第17回全国市民オンブズマン大会が開催される。
政務調査費や情報公開などの専門的分科会に加え、今回は初めての市民オンブズマンという分科会も計画されている。
退職後の社会貢献活動としてはもちろん、現役であっても活動の仕方を知れば何かを変えることができる。
開催要項は間もなく公開(http://www.ombudsman.jp/)されるが、誰でも参加できる。

ギリシャ危機は公務員天国化した国家の末路だ。
誰かに期待するばかりではなく、自らも行動し、よりよき未来を共に創っていこう。