「県政オンブズマン静岡(静岡県庁の光と闇)~よりよき未来のために~」管理人のブログ

注)teacupブログから移転の2022年5月以前の投稿には、文字コードの違いから多くの文字化けがあります。

国民の資質

2010-06-05 23:11:00 | ノンジャンル
新総理誕生のニュースで影の薄くなった昨日の静岡空港開港1周年。
結局最終的な年間搭乗者数(2009年6月4日~2010年6月3日)は国内国外合わせて61万5,031人だった。5月末実績から3日間で3,595人増えただけなのでさきの評価のとおりhttp://navy.ap.teacup.com/hikaritoyami/595.htmlである。
ただし、この結果について川勝平太は「3分の2の搭乗率は立派な成績で合格点」と評価したというが、昨年の11月からJALが機材を小型化したときに不満を言った同じ人間の発言とは思えない節操なしだ。
搭乗率を求めるなら絶対的利用者数は減り、利用者の絶対数を求めるなら搭乗率は低くなるのが一般的傾向であることは昨年の機材小型化直後の実績http://navy.ap.teacup.com/hikaritoyami/506.htmlからも明らか。

どうも県庁役人に洗脳されているようだ。
というのも、毎日新聞の取材に答えた出野勉とかいう県庁職員の回答のお粗末さと全く同じだからだ。

Q開港1年目の利用者数は61万人でした。
A:新型インフルエンザの流行や世界的な景気低迷の中で、新設の空港としては健闘したと思います。合格点です。
Q:開港前は国内線で年間106万人の利用予測でした。
A:03年に行った需要予測に基づくとそうでしたが、最終的に搭乗率で見ると66%強。羽田が約10%のダウン、JALやANAの国内線全体の搭乗率が60%前後という中で、なかなかの数字だと思います。(6月3日毎日新聞)
こう述べた上で、交流人口の増加に意欲を示したという。

数字は数字でも利用者数を聞いているのに率で答えるかみ合わなさは、「この料理かなり不味いですよね」という問いに「この価格でこのボリュームは合格点です。どんどん売りだしていきましょう」と答えるようなものだ。
こういう役人が川勝の数字の弱さに付け込んで増殖しているのが今の静岡県庁だが、これを支えているのが能天気な県民の存在だ。

静岡空港から飛び立つ地元利用者(焼津、藤枝)の、「もっと就航便を増やしていき先の選択肢を広げてほしい」(6月5日読売新聞)、「もっと便利になって静岡を盛り上げてほしい」(6月5日産経ニュース)には呆れる。
どれだけの税金が投じられているおかげで飛び立てるのか理解していないのだろう。

一方で今月給付が始まった子ども手当では、もらってうれしいが将来世代に負担が鰍ゥるのは心配という声が当たり前のように出てくる。

そのメリットがどういう構造で支えられているのかを考え国民としてどう評価すべきかを考えられるようになってほしい。
そうでなければ、誰が総理になろうがこの国は変われない。国民の資質が問われている。
そして、その前提となるのが情報公開だが、詭弁で過ちを糊塗する役人は特に要注意だ。