名鉄常滑線大江駅を降りて、工場地帯を名古屋港に向かうと、左手に白い時計塔が見えてきます。
周囲の建物を見下ろすようにそびえる時計塔を持つ白亜の建物は、昭和11年に三菱重工業名古屋航空機製作所本館として建てられたもので、ここであの名機、「零戦(零式艦上戦闘機)」が設計されました。
当時の設計室も残っており、世界に名を馳せたゼロ戦が誕生した建物が、70年以上経った今も当時のまま現存しています。
建物は一時期、三菱自動車が使用していましたが、現在は「三菱航空機株式会社」のプレートが架かっており、建設当初と同じ航空機製作の現場として再利用されているようです。
■時計塔に向かって建物が階段状に高くなり、縦長の窓が整然と並んでいます
■そびえ立つ白亜の時計塔が今もしっかりと時を刻んでいます
■玄関の柱には「三菱航空機株式会社」のプレートが架かっています
◆旧三菱重工業名古屋航空機製作所本館(現三菱航空機株式会社)/名古屋市港区大江町2
竣工:昭和11年(1936)
構造:RC造4階建
撮影:2009/6/7