かどの煙草屋までの旅 

路上散策で見つけた気になるものたち…
ちょっと昔の近代の風景に心惹かれます

彷徨える琺瑯看板(大塚グループの逆襲編)

2009-07-11 | まちかどの20世紀遺産

 昭和30年代に全盛期を迎えたホーロー看板も、TVコマーシャルの登場により昭和40年代以降、その姿は徐々に消えていきます。
 ところが昭和40年代にホーロー看板の歴史の最後を飾るべく「超強力オールスター・ホーロー看板軍団」が街角を席巻します。あのオロナミンCやポカリスエットの大塚グループが、当時放映したTVCMにあわせて、CMに出演中の文字通りの看板俳優やタレントを前面に押し出した新しいタイプのホーロー看板を大量生産したのです。
 この「大塚看板役者五人衆/大村崑・松山容子・浪速千栄子・由美かおる・水原弘」のホーロー看板は日本全国津々浦々、都会から田舎町まであまねく行き渡り、誰もが知る昭和のホーロー看板の代名詞になりました。(ちなみに昭和40年代を描いた映画や漫画には大塚ホーロー軍団が必ず登場します)


■オロナミンC/大村崑
 オロナミンCの看板は時代により数バージョンあるようだが、「うれしいとメガネが落ちる」のは共通している。
 このノーマル・バージョンが一番多く、現在でも地方では見つけることができる。

採集場所:愛知県常滑市


■黄金バット・バージョン
 サビがひどく分かりにくいが、右下には黄金バットが踊っている。
 上のノーマル・バージョンに当時提供していたアニメ番組(黄金バットの他、アタックNo.1、天才バカボン、巨人の星、ミラーマン)のキャラクターが描かれている。
 生息数は極めて少なく発見はかなり難しい。

採集場所:犬山市


■ボンカレー/松山容子
 今の若者には絶対誰だか分からない「お姫様スター松山容子」がにっこり微笑む。
 ボンカレーと言えばレトルトカレーの元祖で、当時新発売のカレーを家族全員でわくわくしながら食べたのを今でも覚えています。
 それにしても和服姿の女優と「牛肉・野菜入り」の直球勝負のコピーは時代を感じさせます。 

採集場所:愛知県常滑市


■オミズ(水原弘)&かおるのペア看板
 少年時代に見た由美かおるの白い足は一生の思い出です。
 あっ、オミズの思い出は特にありません。

採集場所:愛知県犬山市/残念ながら撤去されました


■ゴキブリがリアルな「ごきぶりホイホイ」の看板
 「ホイホイ」というネーミングが昭和ぽくっていいです。
 我が家も愛用していましたが、捕獲された紙の家の中のごきぶりを見るたびに気持ちがなえました。

採集場所:愛知県江南市