「アイドルの時代」2回目は、ぼくが中3~高3、1975年までにデビューしたアイドルを中心に振り返りたいと思う。
1971年の新三人娘のデビューをきっかけに、翌年から75年までに多くのアイドルがデビューを果たした。印象に残っている有名どころをざっとあげてみると、麻丘めぐみ、アグネス・チャン、森昌子(72年)、浅田美代子、桜田淳子、山口百恵、キャンディーズ(73年)、浅野ゆう子、林寛子、木之内みどり、伊藤咲子、太田裕美、松本ちえこ、リンリン・ランラン(74年)、岡田奈々、岩崎宏美、ザ・リリーズ(75年)などで、もちろんその他にも有象無象のアイドルたちが、デビューしては朝露のようにはかなく消えていったのである。
1970年当時アイドルと呼べたのは、岡崎友紀と吉沢京子くらいのものなので、71年を境にまさにアイドルの量産時代に突入したわけである。もちろん歌手だけにとどまらず、グラビア、CM、映画などで活躍するアイドルも増え、毎年様々なタイプのアイドルたちが次々とデビューしてくるので、まさに選り取りみどり、みんな当時はお気に入りのアイドルが必ず一人はいたものである。
高校生になってからは、ロックにどっぷりと浸っていたこともあり、アイドルにはあまり熱心ではなかったのだが、特筆すべきはぼくが高1のときに、山口百恵とキャンディーズがデビューしていることだ。山口百恵とキャンディーズの共通点は、どちらもその人気絶頂期に突然引退したことだ。それぞれ理由は違うが(結婚と普通の女の子に戻るため)その引き際はあまりにいさぎよく、かっこよくて、現在もスーパーアイドルとして語り継がれるている。
■1~2枚目のシングル『ひなげしの花』と『妖精の詩』が入る4曲入りレコード(1973年)
『ひまわりの小路』はチェリッシュ、『白い色は恋人の色』はベッツィ&クリスのカヴァー曲
■レコードに付いていたCBSソニーの「アーティストカード」の広告チラシ(73年頃)
懐かしい顔ぶれが並んでいるが、当時ヤングなアイドルもいまや全員が50~60歳代になってしまった
■西崎みどりの代表曲『旅愁』(1974年)『暗闇仕留人』(『必殺シリーズ』第4作)の主題歌
このとき彼女は14歳ながら抜群の歌唱力で、『旅愁』はミリオンセラーに輝いた
ちなみにレコードは演歌好きの父親が買ったもの
■太田裕美の代表曲『木綿のハンカチーフ』(1975年)
松本隆/筒美京平コンビの昭和ポップス歌謡を代表する名曲中の名曲
同じコンビの楽曲で『赤いハイヒール』、『九月の雨』などもヒットした
レコードは当時中学生だった弟が買ったものだが忘れ去られ、今回たまたま押入れの奥から発見された