わたしの地元犬山市にある明治村は、一か所に明治~大正にかけて建てられた様々なタイプの和風・洋風建築が移築保存されているので、近代を描いたドラマなどのロケ地としては最適で、これまでにもたくさんの映画、テレビドラマの舞台として使われています。
このブログでも以前、映画「剣岳・点の記」のロケに使われた建物などを紹介しましたが、今回は現在放送中のNHK朝ドラ「ごちそうさん」で使われた明治村のロケ現場を紹介します。
ドラマはヒロインの実家である洋食屋の開明軒のある東京から大阪に舞台が移り、明治村のシーンも出番が少なくなりますが、これまで多くのシーンで背景に出てきた明治村の建物を紹介します。
■ヒロイン卯野め以子(杏)一家の住む近所の町並みとして使われたレンガ通り。
レンガ通り沿いに奥から、東松家住宅、京都中井酒造、安田銀行会津支店、札幌電話交換局、京都七条巡査派出所、京都七条停留所が並ぶ。
毎朝この通りを、め以子と開明軒に下宿している帝大生の西門悠太郎(東出昌大)が、本郷春見駅(京都七条停留所)まで歩いて通学していた。
■明治村内には京都市電として実際に使われていた明治期の車両が走っていて、京都七条停留所がめ以子と悠太郎が通学に利用した本郷春見駅の設定になっている。
毎朝電車を待つ間め以子と悠太郎が話をするのだが、停留所のベンチには必ず同じ紳士が新聞を広げて座り、二人の会話に聞き耳を立てているシーンが笑えた。
■東松家住宅(重要文化財)明治34年(1901)頃
■中井酒造(向かって左)/明治3年(1870)と安田銀行会津支店/明治40年(1907)
■札幌電話交換局(重要文化財)/明治31年(1898)
ドラマでは郵便局として使われ、前に置かれたポストの陰で室井(小説家志望でいつも開明軒で賄いを食べている)が、め以子と悠太郎の結婚話を立ち聞きする。
■京都七条巡査派出所/明治45年(1912)
■名古屋衛戍病院/明治11年(1878)
悠太郎が通う帝大の校舎の設定で、中庭で悠太郎と友人が話をするシーンが撮影された。
■宇治山田郵便局/明治44年(1909)~め以子と友人たちが話をしていたシーンに使われた。
■本郷喜之床/明治末(1910)頃~石川啄木が「一握の砂」を発表した明治43年、一家でこの床屋の2階に住んでいた。
ドラマでは室井幸斎の下宿先楠木理髪店として使われ、悠太郎が下宿先の開明軒を追い出された時、一時的に居候していた。
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