素浪人旅日記

2009年3月31日に35年の教師生活を終え、無職の身となって歩む毎日の中で、心に浮かぶさまざまなことを綴っていきたい。

誤審

2010年07月13日 | 日記
 W杯南ア大会もスペインの優勝で終わった。順当なところが勝ったという思いがする。この大会、審判の判定に関して物議を醸しだした大会でもあった。疑問符のつく判定は今までもあったが、映像技術の進歩により、誤審がハッキリと映し出されたため今回は多くの波紋をなげかけたように思う。

 審判を経験してきた立場でいえば、あの広いピッチの中で2人の副審と協力しながらゲームをコントロールしていくのは並大抵のことではない。スピード、激しい接触、DFラインでのかけひきなどお互いの技と力を駆使した闘いにおいて「誤審」はありえる。

 カメラは一人の選手に対して、瞬時に360度の角度から捉えることは可能であるが、審判はベストポジションを取ったとしても見えない部分(=死角)がある。そこで生じたファウルについては、敵の選手のアピールがあったとしても笛はふけない。オフサイドは蹴った瞬間の位置での判定なので微妙なものがある。機械を導入すべきだという話もあるが、反対である。「誤審」の可能性も起こり得るということも含んで試合を楽しめばいい。

 顧問として、生徒達にとってとても大切な試合で、納得のいかない判定で敗れるということは何度も経験した。悔しさ、憤りなどの感情が渦巻くが、監督としては、抗議とか不満な言動は慎み毅然とした態度をとるべきである。逆に、勝たせてもらったこともあるのだから。

 生徒には「誤審」もあるということを教え、ホイッスルが鳴るまではプレイを続ける。自分で勝手にジャッジしない。ということを徹底すべきである。経験的にベンチ、選手ともしっかりそのことができているチームは強い。審判にも癖はあるので、早くそれを察知して「審判を味方につける」ということもピッチ上の駆け引きである。
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