goo blog サービス終了のお知らせ 

shuの花日記

山や近所で見かけたお花をエピソードを添えて掲載しています。お花の説明は主にウィキペディア、花図鑑を参考にしています。

花の平標山に行ってきました(その4、最終回)

2021-06-27 13:32:41 | 山行・旅行
花の平標山に行ってきました(その3)からの続きです。

今回は山頂がゴールではありません。
平標山頂は通過地点で、すぐに仙ノ倉山に向かって下ります。目指すはお花畑です。
ものの2~3分も歩くと、一面のお花畑に到着しました。


主に咲いているのはハクサンイチゲ(キンポウゲ科イチリンソウ属)です。
4年前に、アクセントとしてかなり目立っていたミヤマキンバイ エチゴキジムシロ(バラ科キジムシロ属)は、ほとんど咲いていません。


ハクサンイチゲです。ここでも雹の被害が出たようで、花弁がちぎれた花が多く観られました。


ハクサンコザクラ(サクラソウ科サクラソウ属)も所々で観られます。




木道脇にミヤマキンバイ エチゴキジムシロを見つけました。まだつぼみが多いので、これから咲いてくれることでしょう。


ハクサンコザクラです。


ハクサンイチゲです。


霧は相変わらず晴れません。
今日は午後から雷雨の可能性があり、3時からの降水確率は60%です。早めに引き返すことにしました。


山頂付近に座れる場所があったので、手早く食事を済ませました。
帰路は平標山の家を経由して下ります。この道は登山口まで下り一辺倒です。
時刻は10時15分になりました。


ここで地図を用意しました。
帰路は平標山からまっすく南に下り、コースタイム40分で平標山の家に着きます。
山の家からは向きを南西に変え、再び一直線に下ります。山の家から登山口(林道合流点)までのコースタイムは45分です。


さて、下り出してすぐに傷めている右のかかとが痛み出したので、ロキソプロフェンNaのテープを貼りました。
この痛み止めはよく効きます。

木道が整備されていて、とても歩きやすいです。


平標山の南面には一面の笹原が広がっていますが、陽の当たる登山道脇はお花が観られます。
登って来た時とは逆の順で、お花を見て歩きます。
イワカガミ(イワウメ科イワカガミ属)です。


ウラジロヨウラク(ツツジ科ヨウラクツツジ属)が現われました。


アカモノ(ツツジ科シラタマノキ属)です。


下の方に山の家が見えてきました。
先行者がいるので、間隔を空けて歩きます。


イワイチョウ(ミツガシワ科イワイチョウ属)です。


花後のショウジョウバカマ(シュロソウ科ショウジョウバカマ属)だと思います。


ハナニガナ(キク科ニガナ属)が現われました。このお花は垂直分布域が広いです。


野に咲くニガナ(キク科ニガナ属)の舌状花が普通5個なのに対し、ハナニガナは8~10個です。また高山型のタカネニガナ(キク科ニガナ属)では8~11個あります。
ヤマニガナという植物もありますが、これはアキノノゲシ属で、見た目も大きく違います。

ベニサラサドウラン(ツツジ科ドウダンツツジ属)が出てきました。


10時58分に平標山の家に着きました。ここでトイレを済ませます(管理費100円です)。
山の家の写真を撮り忘れたので、歩き出して20mほど下ってから、戻って写真を撮りました。


ここを南西へ曲がります。


10時57分再び歩き出して、最初に見たお花はハナニガナでした。道中たくさん見ました。


数は少ないですが、シロバナハナニガナも咲いていました。


タニウツギ(スイカズラ科タニウツギ属)が見られるところまで下りてきました。


登山道はドミノ倒しのピースを並べたように、狭い間隔で階段が続きます。


そこをコトコト人形のように駆け下ります。足の痛みはなく、絶好調です。


途中、お花を見つけると立ち止まります。
この花は、ショウキラン(ラン科ショウキラン属)だそうです。←モウズイカさんに教えていただきました。ありがとうございました。
初めて見ました。大きなランですね。


こちらはヤグルマソウ(ユキノシタ目ヤグルマソウ属)です。大きな掌状複葉が特徴です。その後、林道脇でも見かけました。




11時46分、登山口まで下りてきました。山の家からはコースタイムを4分オーバーしました。
ここからは河内沢沿いの林道を歩きます。駐車場までのコースタイムは55分です。




林道脇の樹々の隙間から、時々空が顔を覗かせます。
小鳥のさえずり、小川のせせらぎを聞きながらの気持ちよい歩行です。


朝歩いた稜線も見えてきました。上空は青空です。




林道を離れて、再び川沿いの登山道になると、小走りで進みました。
ギンリョウソウ(ツツジ科ギンリョウソウ属)がありました。4年前にも同じところで観た花です。






駐車場には12時33分に到着しました。林道に下りてからはコースタイムより8分短くゴールできました。
広い駐車場に半分ほどの車が停まっていました。
雨にも会わず、花の平標山を堪能してきました。
大満足の山行でした。

靴を洗い、荷物を車に載せて温泉へ向かいます。駐車料金600円は料金箱へ入れました。


温泉は、群馬県猿ヶ京温泉のまんてん星の湯です。4年前にも使ったところです。とてもいいお湯でした。
今回は、大浴場も露天風呂も他に客はおらず、男湯は貸し切り状況でした。


コロナ禍に加え、6月はもともと観光客が少ない季節で、平日の昼下がりということもあったのでしょう。
玄関脇にあった季節外れの「いさご」ののぼりがむなしく揺れていました。
コメント (16)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

花の平標山に行ってきました(その3)

2021-06-27 11:25:07 | 山行・旅行
花の平標山に行ってきました(その2)からの続きです。

7合目から上は霧が立ち込み、風も吹いてきました。そこで、上着だけレインウエアを着ました。
霧が出てもお花を見るには支障はありません。木段をゆっくり登っていきます。

お目当てのハクサンチドリ(ラン科ハクサンチドリ属)が見つかりました。


すでに松手山の手前で森林限界を越えていて、高い樹はありませんが、ウラジロヨウヤクがきれいです。


ハクサンチドリが次々と現れました。


ハクサンチドリは、白山で初めて発見された千鳥の飛んでいる様に見える花で、白山千鳥と名付けられました。


このお花は、咲き始めたばかりのミヤマカラマツ(キンポウゲ科カラマツソウ属)だと思います。
風が吹いていて、揺れるお花を撮るのは難しいです。




コバイケイソウ(シュロソウ科シュロソウ属)も出てきました。円錐状の花序に、小さな花が集まって揺れています。


こちらはミヤマキスミレ(スミレ科スミレ属)でしょうか。自信がありません。
谷川連峰には、同属のナエバキスミレも咲いていることを、帰ってから知りました。


8合目を通過します。標識も木段も傾いています。


ウラジロヨウラクを観た最後の樹だと思います。


ヨツバシオガマ(ハマウツボ科シオガマギク属)です。8合目から上でたくさん見られました。


そして、もう一つのお目当てのオノエラン(ラン科カモメラン属)の登場です。


オノエランは漢字で書くと尾上蘭で、尾根の上のランという意味です。


まさに尾根の上に咲くこの花は、主役といってよいでしょう。


ハクサンチドリと主役を競い合っています。


歩き続けると、ハクサンイチゲ(キンポウゲ科イチリンソウ属)が現われてきました。
何だか花弁がちぎれているものが多いです。後ほど聞いたのですが、雹の被害を受けたようです。


この辺りのツマトリソウ(サクラソウ科ツマトリソウ属)は、まだ咲き始めです。
余談ですが、私のパソコンはツマトリソウを一発で正確に変換してくれるようになりました。


ミヤマキンポウゲ(キンポウゲ科キンポウゲ属)も現れました。


咲き始めの、かわいいコバイケイソウ。大きな葉と小さな花序のバランスがおかしい。


9合目を通過します。既に木段が終わって歩きやすい道に変わっています。




ハクサンイチゲの群落です。




このオノエランはきれいです。雹の被害が少なくて良かったです。


こちらのオノエランもきれいです。


ヨツバシオガマ。羽状に深く裂けた葉が3~4個ずつ輪生しているのが特徴です。


山頂はもうすぐです。


最後のヨツバシオガマ。


着きました。平標山の山頂、標高1984mです。
時刻は9時48分です。駐車場を出てから3時間21分かかりました。コースタイムが3時間10分ですから、やはり後半はお花の撮影で忙しかったのでしょう。
晴れていれば四方が見渡せるのですが、霧のため展望はありません。


ちなみに、こちらは2017年7月6日の山頂からの眺めです。
この時も霧が出ていましたが、今回より見晴しが効いたようです。


さて、山頂には4、5人が休んでいました。
私は山頂で休むことなく、雪解け直後に咲くお花を見るため、そのまま仙ノ倉山方向へ進みます。
例によって、写真の枚数が多くなりましたので、続きはその4で書かせていただきます。

今回も最後に地図を載せておきます。


その4に続きます
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする