4月4日から4泊5日の日程で、主に東北地方の日本海側を旅してきた。4泊のうち3泊が車中泊、1泊がテント泊という機動性に重点を置いた旅だった。
今回の旅では新潟県長岡市にある雪国植物園への再訪と、秋田県男鹿半島にある毛無山と本山を歩くことが主目的だった。それ以外にも道中での景色を楽しみ、さらには植物観察やチャンスがあれば鳥も観たいという、かなり欲張りなものであった。
それでは旅した順にご覧いただきたいと思う。
4月4日に自宅を出発し、その日の夜は関越自動車道の大和PAで車中泊した。翌朝は日の出の時刻に目覚め、雪国植物園が開園する9時まで時間があったので、2週間前にも歩いた高内山(柏崎市、標高246m)へ出かけた。
朝が早かったのでカタクリやキクザキイチゲの花はどれもうつむいていて、先ずはショウジョウバカマとスミレの仲間を撮ることにした。
・ショウジョウバカマ(猩々袴、 Heloniopsis orientalis 、メランチウム科ショウジョウバカマ属の多年草)



ショウジョウバカマは太い花茎の先に散形花序をつけるので、その中の一つの花を狙ってマクロで撮ってみた。
先ずはf9で撮影。手前の葯にフォーカスすると花の中心部は完全にボケる。

子房にフォーカスするとこんな感じ。

f13まで絞ってみた。先ずは葯にフォーカス。

続いて子房にフォーカス。

f20まで絞ってみるとこんな感じになった。ずいぶん背景がうるさくなった。シャッター速度は1/15秒だった。風が吹いてなくてよかった。

(アプリの編集機能で露出を高めてみた。)

ショウジョウバカマでのお遊びはこれで止めて先へ進んだ。
・スミレサイシン(菫細辛、Viola vaginata、スミレ科スミレ属の多年草)
この山でスミレサイシンは標高の低いところで多く見かけた。2週間前には見かけなかったので、その後咲き出したようだ。




・ナガハシスミレ(長嘴菫、Viola rostrata Pursh、スミレ科スミレ属の多年草)
距が長いのが特徴で別名をテングスミレという。北海道南部から鳥取県まで、主に日本海側に分布する。
この山では中腹で見かけた。

・キスミレの仲間
この山で黄色いスミレは標高が高いところでまとまって咲いているのを見かけた。





2種類のスミレが並んで咲いているところもあった。右は撮影風景。

嬉しい再会もあった。この花を観るのは弥彦山で観て以来で、1年ぶりだった。北陸では白色、山陰では紅紫色のものが多い。
・トキワイカリソウ(常盤碇草、Epimedium sempervirens、メギ科イカリソウ属の多年草)
登山道脇の数カ所で咲いているのを観た。




時間を見て途中で引返すつもりでいたが、山屋の常(あるある)で山頂まで行ってしまった。
山頂にある「高内城趾」の記録に、この山の名前の由来はない。高内は鷹討ちに通じるのかもしれないとふと思った。宮城県にはやはり低山で鷹討山がある。
余談だが山屋は時には雉撃ちをするが、鷹討ちはしないだろう。


さて話を戻して、山頂付近のカタクリの群落。見渡す限りカタクリである。気温が上がり花が開くと、さぞかし見事なことだろう。

カタクリとキクザキイチゲは、結局下山時においても、花弁や萼片が開ききっているものはほとんど観られなかった。
ようやくいくつかを探して撮ったが、よくよく考えるとこの後雪国植物園ではさわ山観られることだろう。



その他では、山頂付近でサクラを、中腹でツバキ(ユキバタツバキ?)を観た。コシノカンアオイ、コシノコバイモは見つけられなかった。
鳥はシジュウカラ、ヤマガラを近くで観た。またウグイスの囀り、キツツキのドラミングをたびたび聞いた。
こんな山が近くにあったらいいなあと思った。

下山後持参していたパンで小腹を満たし、靴の泥を雑巾で落として雪国植物園に向かった。
撮影:2024/04/05
2024年4月初旬日本海花紀行(その2)雪国植物園① に続く。
今回の旅では新潟県長岡市にある雪国植物園への再訪と、秋田県男鹿半島にある毛無山と本山を歩くことが主目的だった。それ以外にも道中での景色を楽しみ、さらには植物観察やチャンスがあれば鳥も観たいという、かなり欲張りなものであった。
それでは旅した順にご覧いただきたいと思う。
4月4日に自宅を出発し、その日の夜は関越自動車道の大和PAで車中泊した。翌朝は日の出の時刻に目覚め、雪国植物園が開園する9時まで時間があったので、2週間前にも歩いた高内山(柏崎市、標高246m)へ出かけた。
朝が早かったのでカタクリやキクザキイチゲの花はどれもうつむいていて、先ずはショウジョウバカマとスミレの仲間を撮ることにした。
・ショウジョウバカマ(猩々袴、 Heloniopsis orientalis 、メランチウム科ショウジョウバカマ属の多年草)



ショウジョウバカマは太い花茎の先に散形花序をつけるので、その中の一つの花を狙ってマクロで撮ってみた。
先ずはf9で撮影。手前の葯にフォーカスすると花の中心部は完全にボケる。

子房にフォーカスするとこんな感じ。

f13まで絞ってみた。先ずは葯にフォーカス。

続いて子房にフォーカス。

f20まで絞ってみるとこんな感じになった。ずいぶん背景がうるさくなった。シャッター速度は1/15秒だった。風が吹いてなくてよかった。

(アプリの編集機能で露出を高めてみた。)

ショウジョウバカマでのお遊びはこれで止めて先へ進んだ。
・スミレサイシン(菫細辛、Viola vaginata、スミレ科スミレ属の多年草)
この山でスミレサイシンは標高の低いところで多く見かけた。2週間前には見かけなかったので、その後咲き出したようだ。




・ナガハシスミレ(長嘴菫、Viola rostrata Pursh、スミレ科スミレ属の多年草)
距が長いのが特徴で別名をテングスミレという。北海道南部から鳥取県まで、主に日本海側に分布する。
この山では中腹で見かけた。

・キスミレの仲間
この山で黄色いスミレは標高が高いところでまとまって咲いているのを見かけた。





2種類のスミレが並んで咲いているところもあった。右は撮影風景。


嬉しい再会もあった。この花を観るのは弥彦山で観て以来で、1年ぶりだった。北陸では白色、山陰では紅紫色のものが多い。
・トキワイカリソウ(常盤碇草、Epimedium sempervirens、メギ科イカリソウ属の多年草)
登山道脇の数カ所で咲いているのを観た。




時間を見て途中で引返すつもりでいたが、山屋の常(あるある)で山頂まで行ってしまった。
山頂にある「高内城趾」の記録に、この山の名前の由来はない。高内は鷹討ちに通じるのかもしれないとふと思った。宮城県にはやはり低山で鷹討山がある。
余談だが山屋は時には雉撃ちをするが、鷹討ちはしないだろう。


さて話を戻して、山頂付近のカタクリの群落。見渡す限りカタクリである。気温が上がり花が開くと、さぞかし見事なことだろう。

カタクリとキクザキイチゲは、結局下山時においても、花弁や萼片が開ききっているものはほとんど観られなかった。
ようやくいくつかを探して撮ったが、よくよく考えるとこの後雪国植物園ではさわ山観られることだろう。



その他では、山頂付近でサクラを、中腹でツバキ(ユキバタツバキ?)を観た。コシノカンアオイ、コシノコバイモは見つけられなかった。
鳥はシジュウカラ、ヤマガラを近くで観た。またウグイスの囀り、キツツキのドラミングをたびたび聞いた。
こんな山が近くにあったらいいなあと思った。

下山後持参していたパンで小腹を満たし、靴の泥を雑巾で落として雪国植物園に向かった。
撮影:2024/04/05
2024年4月初旬日本海花紀行(その2)雪国植物園① に続く。
近くの花を撮る時もカメラを三脚に固定して撮影されるのですね。私は三脚を持っていますが、今はほとんど持っていくことがありません。ほとんど手持ちです。ただ、野鳥を撮る時は三脚を持ってきたほうがよかったかな、と思う時はあります。(持って歩くのが重くなるので、結局、そう思っても次も三脚を持っていかないのですけれど。)
雪国植物園では三脚を使ってもよいと言われましたので、使いました。
植物園によっては三脚を使えないところもあります。
山には三脚を持っていく場合とそうでない場合があります。
三脚があればマクロ撮影や天体撮影に有利ですが、重いのが欠点です。
高内山は低山で荷物も少なかったことから、カメラ2台と三脚を持参しました。
その後に行った毛無山と本山では、カメラは1台で三脚も持っていきませんでした。
山の難易度や行動する時間などを勘案して決めています。
おはようございます。
やはりお花の撮影は三脚を使われるのですね。
ショウジョウバカマの接写になるといくら絞っても奥の子房までピントを合わすことができませんね。
TG-6の深度合成を使うと解決しますが、撮れた写真は図鑑のようで面白みに欠ける写真になってしまいます。
三脚は使ったり使わなかったりですが、マクロを意識した撮影では使うようにしています。
ショウジョウバカマは花が大きくて、かなり絞っても花全体を撮るのは無理でした。
TG-6の深度合成は深度を選べて素晴しいです。背景を選べば面白みのある写真が撮れるように思います。
今回の旅では花の写真を中心に1000枚以上を撮りました。
鳥を連写するのと違い、ショットごとにf値を変えたりして、撮影を楽しみました。
それでもなかなか満足できる写真が撮れませんでした。
やはり自然の中では光をコントロールできない(しにくい)ので、それが課題ですね。
慣れていれば平気なのでしょうか。
ショウジョウバカマ、随分開いていますね。
絞りを変えて撮影を楽しまれましたね。
高度なお話なのでよく分かりませんが、最後のお写真が一番綺麗ですね。
カタクリの群生が凄い!
shuさんは花より早起きですね。
キスミレ、イカリソウ、キクザキイチゲ、どれも綺麗です。
雪国植物園の開園前に楽しまれましたね。
いつもピンボケのようなコメントですみません。
車中泊では早めに寝ます。その分早起きになります。たいていは日の出の時刻頃に目覚めます。
高内山のカタクリの群落は凄いです。山頂付近は一面カタクリです。登山道の両側にもたくさん咲いていました。
カタクリは暖かくなってから開花するので、お昼頃に登り始めてもいい山だと思います。
今回は4泊5日の旅で、雪国植物園を初めとして見所がいっぱいでした。
ブログでは長々とした記事が続きますが、どうぞよろしくお付き合い下さいませ。
明日から3回に分けて雪国植物園で観た花をご覧いただきたいと思います。
車にしっかり泊まれる整備をshuさんだとしているんでしょうね
確かに機動性抜群ですね^^
ショウジョウバカマ、
可愛い花だなぁと思い撮るんですが、
こういう撮り方もあるんだと勉強になります。
スミレサイシン
素敵な名前のスミレですね
今年、私の中で、スミレをたくさん見る年なんです。
えぇぇ、こっちにもあっちにも、楽しんでいます。
今日、ホームグラウンドをウォーキングしていて、
春リンドウ、チゴユリに出会い、嬉しくなった私です^^;
次回、楽しみにしています
クルマはもちろんキャンピングカーではないですが、一人なので十分寝られます。
好きな時間に寝て、好きな時間に起きて、すぐに動けるのがいいですね。
スミレサイシンは日本海側で多く観られるスミレです。
スミレの同定はいつも自信がありません。多分スミレサイシンだと思います。
ハルリンドウいいですね。私はくじゅう連山の坊がつるで観て以来観ていないように思います。
その代わりタテヤマリンドウはよく観ています。
チゴユリはどこで観たのかよく覚えていません。
いずれにしても、春のお花は可愛くて素敵で、大好きです。
スミレの仲間の同定は難しいですね。スミレサイシンの分布は日本海側とのことですから、私がこれまで県内で見てスミレサイシンとしていた花は、タチツボスミレかもしれません。そのタチツボスミレにも、オオとオオバを冠するものがあるので困ります。
さて、4枚目の写真ですが、距が長いのでもしかしてナガハシスミレかなと、気になりました。
雉撃ちは避けたいですね(笑)
ショウジョウバカマの色がとっても綺麗です!
白いのもあるんですね~
見たことがありません。
淡いピンク色は好きな色です。
黄色いスミレは見たことがありません。
イカリソウは白なんですね。
植物園では沢山みましたが、野生では見たことがありません。
本当に羨ましいです・・・
でも今日久しぶりに出かけた京都南部の山すそで、ヒトリシズカとトウゴクサバノオとハナネコノメを見ましたよ!
忙しかったので、ご褒美もらった気分です。