『日本百名山』の中で、深田久弥氏は次のように書いている。
『一口に吾妻山と呼んでも、これほど茫漠としてつかみどころのない山もあるまい。福島と山形の両県にまたがる大きな山群で、人はよく吾妻山に行ってきたというが、それは大ていこの山群のほんの一部に過ぎない。』
ならば、この山群の西にある日本百名山の西吾妻山(にしあずまやま、標高2035m)から、東にある日本三百名山の一切経山(いっさいきょうざん、同1949m)までを縦走しようと計画したのが2年前である。実行は1人では厳しいので、山の師匠であるS氏に同行を依頼した。予め車1台を浄土平に駐めおき、浄土平からグランデコスノーリゾートまでをもう1台の車で移動した。移動には1時間を要した。
登山スタートはグランデコスノーリゾートのゴンドラ(ロープウエイ)山頂駅(標高1390m)からの予定だったが、私の確認ミスで当日はゴンドラが運休しており、そのため標高1020mの山麓駅から歩く羽目となった。
縦走で踏破した主な峰は次の通りである。
・西大巓(にしだいてん、標高1982m)
・西吾妻山(にしあずまやま、同2035m)
・凡天岩(ぼんてんいわ、同2004m)
・東大巓(ひがしだいてん、標高1928m)
・昭元山(しょうげんざん、同1893m)
・烏帽子山(えぼしやま、同1879m)
・ニセ烏帽子山(にせえぼしやま、同1836m)
・家形山(いえがたやま、同1877m)
・一切経山(いっさいきょうざん、同1949m)
1日目は、弥兵衛平にある弥兵衛平小屋(明月荘、やへいだいらごや、標高1825m)で泊まり、2日目に浄土平(じょうどだいら、同1580m)の駐車場に下山した。
<YAMAPのログ(登山開始30分後からログをスタート)>
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<国土地理院地図>
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それでは2日間の行程を順にご覧いただくこととしたい。
■1日目(9月12日)
その①でご覧いただく範囲は、下の地図の右下に記載の建物(ゴンドラ山麓駅)から、地図上部に記載の建物(ゴンドラ山頂駅)までの間である。
<YAMAPのログ。実際の登山開始は8時10分で、ログは8時40分にスタートした>
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6時50分に浄土平ビジターセンターの駐車場に到着し、S氏の車をデポし私の車でグランデコへ移動した。8時ちょうどにグランデコに到着。駐車場に車が少なく、不吉な予感がした。建物入口にゴンドラ休止の張り紙があった。ゴンドラの秋季運行は9月17日に始まるらしい。私の確認ミスであった。
<左:浄土平ビジターセンター、右:グランデコスノーリゾート>
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ならば歩くしかない。8時10分、山麓駅から登山スタート。スキー場のゲレンデを登っていく。
この時期、ゲレンデに咲いている花の数は少ないが、それでも思いの外種類が多かった。
■ノコンギク(野紺菊、キク科シオン属の多年草)
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■ゴマナ(胡麻菜、キク科シオン属の多年草)
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■ススキ(芒、薄、イネ科ススキ属の多年草)
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■マツヨイグサ(待宵草、アカバナ科マツヨイグサ属の一年草)
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■アザミの仲間(キク科アザミ属)
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■名前の分からない花(キク科ノゲシ属と推定)
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■ヨツバヒヨドリの花後(四葉鵯、キク科ヒヨドリバナ属の多年草)
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■カワラナデシコ(河原撫子、ナデシコ科ナデシコ属の多年草)
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■アキギリ(秋桐、シソ科アキギリ属の多年草)
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■ゲンノショウコ(現の証拠、フウロソウ科フウロソウ属の多年草)
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遠目に黄色い花が咲いていてきれいだと思った。近づいてみると外来種のオオハンゴンソウのようだった。
■オオハンゴンソウ(大反魂草、キク科オオハンゴンソウ属の多年草)
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道路を挟んで、近くには在来種のハンゴンソウも咲いていた。
■ハンゴンソウ(反魂草、キク科キオン属の多年草)
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この時期、登山道でよく見かけるのはリンドウの仲間である。吾妻山ではエゾリンドウ、エゾオヤマリンドウ、オヤマリンドウの3種が見られるようだ。
スキーゲレンデでもリンドウを見かけた。きっとこの後たくさん見られるだろうと思い、写真は撮らなかった。
山の師匠は朝食を歩きながら摂り、おにぎりを3個食べたようだ。私は写真を撮りながらなので、遅れないように早足で歩いた。
9時37分、ようやくゴンドラ山頂駅に到着した。外にあったベンチに腰掛け、パンを1つ食べた。ここで15分休憩した。そして、いよいよ登山道に入っていく。
ゴンドラを使わなかった分、予定していた時刻より50分あまり遅いスタートとなった。
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その② ゴンドラ山頂駅~西吾妻山 に続く。
『一口に吾妻山と呼んでも、これほど茫漠としてつかみどころのない山もあるまい。福島と山形の両県にまたがる大きな山群で、人はよく吾妻山に行ってきたというが、それは大ていこの山群のほんの一部に過ぎない。』
ならば、この山群の西にある日本百名山の西吾妻山(にしあずまやま、標高2035m)から、東にある日本三百名山の一切経山(いっさいきょうざん、同1949m)までを縦走しようと計画したのが2年前である。実行は1人では厳しいので、山の師匠であるS氏に同行を依頼した。予め車1台を浄土平に駐めおき、浄土平からグランデコスノーリゾートまでをもう1台の車で移動した。移動には1時間を要した。
登山スタートはグランデコスノーリゾートのゴンドラ(ロープウエイ)山頂駅(標高1390m)からの予定だったが、私の確認ミスで当日はゴンドラが運休しており、そのため標高1020mの山麓駅から歩く羽目となった。
縦走で踏破した主な峰は次の通りである。
・西大巓(にしだいてん、標高1982m)
・西吾妻山(にしあずまやま、同2035m)
・凡天岩(ぼんてんいわ、同2004m)
・東大巓(ひがしだいてん、標高1928m)
・昭元山(しょうげんざん、同1893m)
・烏帽子山(えぼしやま、同1879m)
・ニセ烏帽子山(にせえぼしやま、同1836m)
・家形山(いえがたやま、同1877m)
・一切経山(いっさいきょうざん、同1949m)
1日目は、弥兵衛平にある弥兵衛平小屋(明月荘、やへいだいらごや、標高1825m)で泊まり、2日目に浄土平(じょうどだいら、同1580m)の駐車場に下山した。
<YAMAPのログ(登山開始30分後からログをスタート)>
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<国土地理院地図>
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それでは2日間の行程を順にご覧いただくこととしたい。
■1日目(9月12日)
その①でご覧いただく範囲は、下の地図の右下に記載の建物(ゴンドラ山麓駅)から、地図上部に記載の建物(ゴンドラ山頂駅)までの間である。
<YAMAPのログ。実際の登山開始は8時10分で、ログは8時40分にスタートした>
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6時50分に浄土平ビジターセンターの駐車場に到着し、S氏の車をデポし私の車でグランデコへ移動した。8時ちょうどにグランデコに到着。駐車場に車が少なく、不吉な予感がした。建物入口にゴンドラ休止の張り紙があった。ゴンドラの秋季運行は9月17日に始まるらしい。私の確認ミスであった。
<左:浄土平ビジターセンター、右:グランデコスノーリゾート>
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ならば歩くしかない。8時10分、山麓駅から登山スタート。スキー場のゲレンデを登っていく。
この時期、ゲレンデに咲いている花の数は少ないが、それでも思いの外種類が多かった。
■ノコンギク(野紺菊、キク科シオン属の多年草)
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■ゴマナ(胡麻菜、キク科シオン属の多年草)
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■ススキ(芒、薄、イネ科ススキ属の多年草)
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■マツヨイグサ(待宵草、アカバナ科マツヨイグサ属の一年草)
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■アザミの仲間(キク科アザミ属)
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■名前の分からない花(キク科ノゲシ属と推定)
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■ヨツバヒヨドリの花後(四葉鵯、キク科ヒヨドリバナ属の多年草)
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■カワラナデシコ(河原撫子、ナデシコ科ナデシコ属の多年草)
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■アキギリ(秋桐、シソ科アキギリ属の多年草)
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■ゲンノショウコ(現の証拠、フウロソウ科フウロソウ属の多年草)
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遠目に黄色い花が咲いていてきれいだと思った。近づいてみると外来種のオオハンゴンソウのようだった。
■オオハンゴンソウ(大反魂草、キク科オオハンゴンソウ属の多年草)
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道路を挟んで、近くには在来種のハンゴンソウも咲いていた。
■ハンゴンソウ(反魂草、キク科キオン属の多年草)
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この時期、登山道でよく見かけるのはリンドウの仲間である。吾妻山ではエゾリンドウ、エゾオヤマリンドウ、オヤマリンドウの3種が見られるようだ。
スキーゲレンデでもリンドウを見かけた。きっとこの後たくさん見られるだろうと思い、写真は撮らなかった。
山の師匠は朝食を歩きながら摂り、おにぎりを3個食べたようだ。私は写真を撮りながらなので、遅れないように早足で歩いた。
9時37分、ようやくゴンドラ山頂駅に到着した。外にあったベンチに腰掛け、パンを1つ食べた。ここで15分休憩した。そして、いよいよ登山道に入っていく。
ゴンドラを使わなかった分、予定していた時刻より50分あまり遅いスタートとなった。
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その② ゴンドラ山頂駅~西吾妻山 に続く。
おはようございます。
ゴンドラが休止でしたか?
その分麓から歩くはめに。
あるかないと登れませんから、切り替えは早いようですね。
その分たくさんの植物に出会えたと思えば、休止もまたよかったと想えるかも?
今回はパートナーがおられるので安心してブログ読めそうです。(笑)
師匠と吾妻連峰だったんですね。
2年前に計画とは(@_@)、
shuさんは、たくさんの計画あるんでしょうね(@_@)
吾妻山と言うと、種まきうさぎで覚えています。
さすが、晩夏の吾妻連峰のスタート楽しませていただきました。
いつものようにグーグルマップで、全体を見てみると、福島と郡山に挟まれ、色の違いから、高さを感じます。
そして、余談になりますが、福島って四方に道が分かれていて、昔からの中心地なのを感じます。
次回も楽しみにしています。
今朝は、良い天気ですが、明日以降台風で不安定な天気、注意してお過ごしくださいね
ゴンドラ料金1800円が浮きました(笑)
ゴンドラで稼げる高度は、たかだか370mなので、よくよく考えたら歩いても大したことはありませんでした。
仰るとおり、たくさんの植物を見ながら歩けたので、退屈もしませんでした。
師匠のS氏は、山は垂直に登る方が好きなので、退屈したかもしれません。
この後、本格的な縦走になっていきます。
ご期待くださいませ。
吾妻山は東北地方にある日本百名山の中で、唯一歩いていない山でした。
この山に行くなら、縦走しかないと思っていました。
日本百名山の田中陽希さんは、西吾妻山に登頂しながら、この区間の縦走をしていません。
勿体ないことをしたと思います。
今回は入山時と下山時で登山口が違うので、独りでの登山を諦めました。
この区間をタクシーで行くと2万円かかるようです。公共交通機関を使うと、丸一日かかります。
それで師匠に同行をお願いしましたが、やはり何かと安心でした。
大型の台風が近づいています。
世間は3連休で、山へ出掛ける人も多いと思いますが、事故のないよう祈っております。
私は連休中は家にいます。
明日からは観られる花の種類も変わってきます。
どうぞご期待くださいませ。
shuさんが山の師匠に同行を頼んだということは、相当きつい登山なんですね。
1日目の出発時からロープウェイが運行していなかったとはアンラキッキーでしたが、その分歩かれたのですか。
50分の間に色々お花が見られて、良かったですね。
お花達も綺麗ですが、ススキが秋を感じさせてくれます。
秋のシソ科の花がお好き、と仰っていましたが、アキギリに出会えましたね。
さあ、いよいよ予定していたて登山道に入りますね。
次回を楽しみにしています。
今回師匠に同行を依頼した主な理由は、入山口と下山口が違うので、車が2台要ったためです。
師匠とはずいぶん前から、年に1度の割で一緒に山に登っています。
勿論師匠と一緒だと安心感がずいぶん違います。
ゴンドラの運休を知らなかったのは、私のミスです。
シーズンオフの平日は、運休が多いようです。
今回、計画段階で2つの大きなミスをしました。
2つめは後ほどブログの中で書きますが、今まで犯したことがないミスでした。
初めてのコースなので、もっと慎重に計画を立てるべきだったと反省しています。
いろんな山に登っておられるのに、このコースは行かれたことがなかったのですね。
師匠と一緒に登られるくらいなのですから、さぞこれから緊張感と高揚感に満ちた山行が始まるのでしょうね~
でもその前にゴンドラが運休だったとは、かなりショックだったのでは。
わたしだったらそれだけで帰ってしまいそうです^^;
お花、ゲレンデにも結構咲いているのですね。
黄色い花は、毛だらけなのでぱっと見コウゾリナのように見えますが、よく分かりません。
今日はイントロで、明日からが本番ですね。
もう一つ「ミス」があったようで、どきどきします。
東北エリアの日本百名山で、唯一歩いていなかったのが吾妻山でした。
ただ単に西吾妻山に登るのなら、山形県側の天元台高原からロープウエイで登るのが簡単です。
しかし、これでは吾妻山の本当の良さが分かりません。
峰々を連ねて歩く縦走登山をしたかったので、これまで残してありました。
ゴンドラが運休だったと知ったときはショックでしたが、計画に余裕があったのですぐに切り替えられました。
代替手段があってよかったです。
実はこの日は、登山の前にも計画の変更がありました。
と言うのは、先日の東北地方の大雨で道路が通行止めとなり、車を迂回せざるを得ませんでした。
それで入山口へ車を廻すのに、1時間もかかってしまったのです。
スタートから躓いた山行でしたが、お天気に恵まれてこの後は順調に歩けました。
しかし、再びミスがあったのです。