shuの花日記

山や近所で見かけたお花をエピソードを添えて掲載しています。お花の説明は主にウィキペディア、花図鑑を参考にしています。

コシノカンアオイ、コシノコバイモ(2024春・北陸紀行②)

2024-03-29 05:30:42 | 山行・旅行
今回の北陸旅行では、雪国植物園に行ってコシノカンアオイを観ることを一番の目的にしていた。
高内山でも観られるかと思ったが、植物(葉)は見つけたものの花は観られなかった。

雪国植物園には9時45分に到着した。入園料を支払い、合わせて見頃の花が載っているリーフレットを購入した。
そのリーフレットには山野草が96種載っていた。しかし目当てのコシノカンアオイは載っていない。果たして観られるのだろうか?
受付の方に訊いたが、コシノカンアオイのことはご存じなかった。園内にガイドさんがいらして、その方に訊ねて欲しいとのことだった。
入口のゲートをくぐって1、2分でそのガイドさんに出会えたのは幸運だった。咲いているという場所を伺って、そこへ直行した。
ところがである。そこでも葉は観られたが花は見つからない。行ったり来たりを3、4回繰り返して、一旦諦めることにした。

雪国植物園は最高地点が標高165mの里山(低山)である。山全体が整備されていて季節ごとにお花が楽しめる。中でも人気なのがこの時期に観られるスプリング・エフェメラルで、とりわけ雪割草(オオミスミソウ)の人気が高い。
低山ではあるがそこは山である。山好きの性として山頂まで登ってみたくなった。そこで上を目指して歩いていたら、たまたまお花をじっと観ておられる方にお会いした。
お話ししたところ地元の方で、ここへは足繁く通っておられるとのこと。コシノカンアオイの咲いている場所もよくご存じだった。
そこで案内をお願いして、連れて行っていただいた。


こちらは蕾。


そしてこちらは花が開いたものだ。


花が筒状になっていて中が暗い。写真を撮るには工夫が必要だと思った。是非リベンジしたい。
上記はマクロレンズで撮ったものだが、他にズームレンスで撮って拡大したものもある。




慣れると自分でも見つけられるようになった。案内いただいた方と別れた後に探したところ、いくつか見つけることができた。








コシノカンアオイはウマノスズクサ科カンアオイ属の多年草で、日本の固有種。分布は本州の日本海側(秋田県南部、山形県、新潟県、福島県西部、長野県北部)に限られる。
花期は3~5月。茎先に全体が暗紫色または淡紫色の花を1個つける。花に花弁は無く、萼裂片が花弁状になる。萼筒は太く大きな筒状で、萼筒上部がくびれることはなく、長さ15~20mm、径14~24mmになる。
萼筒内壁には格子状に隆起した襞があり、9~15個の縦襞と約7個の横襞がある。萼裂片は広卵形で、質が厚く無毛で、長さ約12mm、幅約14mmになり、平開し、表面はなめらかである。
雄蕊は暗紫色で12個あり、子房壁に短い花糸で内外2輪につき、葯は外側を向く。子房は上位で萼筒内で高く盛り上がる。花柱は6個あり、それぞれが合着しないで直立し、背部が伸びて長い角状になって萼筒の入口付近まで達する。柱頭は楕円形になり、花柱の角状突起の外側に側生する。
ギフチョウの幼虫の食草となっている。(ウィキペディア)


「コシノ」と名が付く山で観られる植物で、忘れてはいけないのが、コシノコバイモとコシノチャルメルソウである。
いずれも購入したリーフレットに載っていなかったが、案内していただいた地元の方によるとどちらも雪国植物園で観られるとのこと。
そのうちコシノコバイモの咲く場所を案内いただいた。




私にとっては昨年弥彦山で観て以来の再会であった。
コシノチャルメルソウは写真を撮り忘れてしまったのが残念である。来年もう一度出かけてみたい。
コシノチャルメルソウの代わりにもう一つの「コシノ」を載せておきたい。地元の酒店で購入したものである。


撮影:2024/03/24



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10 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
おはようございます^^ (attsu1)
2024-03-29 07:06:40
コシノカンアオイ、
日本の固有種。分布は本州の日本海側
可愛い花とは言えないかもですが、
日本固有種に惹かれる私です^^;
shuさん、目的を達成されてよかったです^^

コシノコバイモとコシノチャルメルソウ
バイモもチャルメルソウも見たことありますが、
こちらにも、コシノが付き、
締めの越乃寒梅、
美味しいお酒で、大満足のshuさんが伝わってきます^^
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attsu1さん おはようございます (shu)
2024-03-29 08:29:16
今朝もコメントありがとうございます。
コシノカンアオイを初めて観ました。ウスバサイシンに似ていますね。同じカンアオイ属です。
図鑑をみるとカンアオイ属の植物がたくさん載っていました。どれも花はよく似ています。
そしてカンアオイ属の中にはレアな植物が多いようです。
もしかしたらカンアオイ属に嵌まってしまうような気がしてきました。

またこの植物は写真を撮るのが簡単でありません。図鑑の写真もきれいではありません。
萼筒の中に隠れている雄しべ・雌しべをきれいに撮ってみたいものです。
是非リベンジしてみたいと思います。

一方コシノコバイモは愛らしい花です。それだからか、ずいぶん盗掘の被害に遭ったようです。
コシノチャルメルソウは撮り忘れました。これもリベンジの対象です。
来年は一日をこの植物園で過ごすことになりそうです。
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なるほど! (fukurou)
2024-03-29 09:37:30
shu様
おはようございます。
コシノカンアオイはギフチョウの食草ですので昔から知っていました。
でもお酒の越乃寒梅のコシノだとは迂闊にも今知りました。(笑)
コシノカンアオイの花は他のカンアオイと比べても花が大きいですよね!
木曽の我が家にはヒメカンアオイがギフチョウの餌としてたくさんあります。
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おはようございます (さざんか)
2024-03-29 09:52:42
コシノカンアオイ、コシノコバイモ、コシノチャルメルソウ、どれも見たことがありません。
皆さん色々ご存じで凄いです。
園内のガイドさんも知らなかったコシノカンアオイが咲く場所を、地元の方が知っていて良かったです。
カンアオイの仲間は不思議な形をしていますね。
この色では見つけ難いことでしょう。
中がどうなっているのか、撮るのが難しそうですが、蕊が見えるお写真もあり、流石です。
コシノコバイモ、可愛い花ですね。
越乃寒梅で乾杯!
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fukurouさん こんにちは (shu)
2024-03-29 12:03:30
コメントありがとうございます。
実は「ギフチョウの幼虫の食草となっている」と書いたとき、fukurouさんのことを思っていました。
ヒメカンアオイをギフチョウのために育てられているのですね。
図鑑を観て、カンアオイの仲間がたくさんあるのに驚きました。
この仲間は分布速度が著しく遅いため生息域の条件に影響を受けやすく、固有種が各地に分化しているそうです。
この仲間を研究させている方もいらっしゃるでしょうが、どのような分化なのかを観るのも興味深いです。

今回はマクロレンズで撮りましたが、萼筒の中を撮っていませんでした。
撮った写真をすぐにモニターで確認すれば良かったのですが、それを怠りました。
次回はもっとまともな写真をご覧いただけるよう、努めたいと思います。
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さざんかさん こんにちは (shu)
2024-03-29 12:49:33
コメントありがとうございます。
今回ご覧いただいたコシノカンアオイとコシノコバイモ、それにコシノチャルメルソウを含めた3種は、いずれも分布域が限られています。
太平洋側で観られるものはありません。ご存じなかったのも当然のように思います。

ガイドさんのことですが、よくご存じの方です。正確な場所を教えていただいたにも拘わらず、私の探し方が悪くて見つけられなかっただけです。
見つけるコツが分かると、けっこう見つけられました。

それからコシノコバイモですが、園芸店や通販でも売っているようです。
育てるのは簡単ではないと思います。もし日本海側に自分の山を持っていたら、育てたくなるかもしれませんね。
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喉が鳴る (山歩き)
2024-03-29 13:45:40
shuさんこんにちは。越の寒葵を「山渓ハンデイ図鑑2 山に咲く花」でカンアオイ属の1つとして確認しました。双葉葵の説明に徳川家の紋として有名とあり、納得しました。

アオイ属には〇〇葵が沢山あるほかに、〇〇サイシンがあることが分かりました。その中のウスバサイシンはヒメギフチョウの食草として記憶していました。

偶然出会った方に教えてもらったとのこと、素晴らしい出会いですね。何分かずれていたなら越の寒葵に出会うことが出来ませんでしたね。

私も何度か経験がありますが、通りすがりの方に教えてもらい思いがけない花を観ることができたり、教えてあげて喜ばれたりと、同じような目的の方々には助かります。ひたすら山頂を目指しているような方には迷惑だろうと話しかけません。

今週前半がスキーのラストチャンスでしたが、諸般の事情で見合わせていたところ、気温上昇と降雨、そして黄砂ですから完全に諦めました。雪解けが早そうですから私も歩き始める準備をします。

越の寒梅も見せて頂きありがとうございます。喉が鳴ります。
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山歩きさん こんにちは (shu)
2024-03-29 17:02:46
コメントありがとうございます。
前日に越乃寒梅を見透かされていましたので、これはマズいと思いつつもそのまま投稿しました。
新潟へ出かける度に地酒を買ってきます。以前は八海山一辺倒でしたが、前回は弥彦酒造の純米酒を買ってきて、とても満足しました。
今回はコシノカンアオイとコシノコバイモに因んで、越乃寒梅を迷わず購いました。純米酒でなかったのは予算の関係からです。

そろそろスキーシーズンが終わり、山歩きに入られるのですね。
今年は雪のある山にほとんど出かけませんでした。腰痛を患ってから少し臆病になりました。
しかしもう完治しましたので、これからは存分に春山を楽しみたいと思います。
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コシシリーズ (なつみかん)
2024-03-29 22:09:07
shuさん、こんばんは。
今日は越の付く花ですね。
コシノカンアオイは初めて見ました。
すご~~~く不思議な形ですね!
地味ですが、見れば見るほど引き込まれます。
コシノコバイモもシックで趣のある花ですね。
で、最後のコシ、コシノチャルメルソウが美味しい新潟のお酒に負けた!と悔しがっていますよ(笑)
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なつみかんさん おはようございます (shu)
2024-03-30 05:20:02
コメントありがとうございます。
コシノカンアオイはご覧になってなかったのですね。私も初めてでした。
カンアオイの仲間の花はみんなよく似ています。
変というと変ですが、仰るように不思議な魅力があります。
是非実物をご覧いただきたいと思います。

コシノチャルメルソウ、写真を撮るのを忘れてしまいました。
来年はお酒は忘れても、こちらはしっかり覚えておこうと思います。
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