堀江敏幸氏の作品は、初めて読んだのが『めぐらし屋』で
「好きだな」と思ったのですが、
それ以降、なぜか縁遠いままでした。
なぜだろう。
と、思い立ったが読み時、ってことで。
芥川賞受賞作『熊の敷石』です。
単行本には『熊の敷石』『砂売りが通る』『城址(しろあと)にて』
の3本を収録していますが、
表題作がページ数の3分の2ほどを占めています。
もちろん表題作が2001年芥川賞受賞作でもある。
うん、とても良い。
他の2作も良い。
解説が川上弘美なのも良い。
好きな小説です。
難しい言葉は大して使っていないのに
教養を感じさせる文章で、でも読みやすい。
読んでいて気持ちいいです。
でもね、なんていうんですかね。
清冽さのような魅力を感じるのだけど、
その魅力に、ちょっとだけ、不安を覚える感じ。
好きだけど、好きだと言いたいけど、
一定の距離以上に近寄ると戻れなくなりそうな感じというか。
川上弘美は解説で「いろっぽいのだ」と言っています。
あと、オノマトペを使う際に(あまり多用しないけど)
独特な表現をするのも良いですね。
「その大半がぷつぷつと宙に消えたのを見届けてから」
「ぺなぺなした航空便の封筒」とか。
ちなみに作者は仏文学者でもあるそうです。
ちょっと変わったタイトル
『熊の敷石』『砂売りが通る』は、
フランス語での格言や喩えだそうです。へえ~。
フランス語で眠くなることを「砂売りが通る」と言うとか。
「熊の敷石」はいらぬおせっかいという意味だとか。
へええ~。
何はともあれ、この作者は好きな作者だ!
次は川端賞・谷崎賞受賞の『雪沼とその周辺』を
読もうと思います。
「好きだな」と思ったのですが、
それ以降、なぜか縁遠いままでした。
なぜだろう。
と、思い立ったが読み時、ってことで。
芥川賞受賞作『熊の敷石』です。
単行本には『熊の敷石』『砂売りが通る』『城址(しろあと)にて』
の3本を収録していますが、
表題作がページ数の3分の2ほどを占めています。
もちろん表題作が2001年芥川賞受賞作でもある。
うん、とても良い。
他の2作も良い。
解説が川上弘美なのも良い。
好きな小説です。
難しい言葉は大して使っていないのに
教養を感じさせる文章で、でも読みやすい。
読んでいて気持ちいいです。
でもね、なんていうんですかね。
清冽さのような魅力を感じるのだけど、
その魅力に、ちょっとだけ、不安を覚える感じ。
好きだけど、好きだと言いたいけど、
一定の距離以上に近寄ると戻れなくなりそうな感じというか。
川上弘美は解説で「いろっぽいのだ」と言っています。
あと、オノマトペを使う際に(あまり多用しないけど)
独特な表現をするのも良いですね。
「その大半がぷつぷつと宙に消えたのを見届けてから」
「ぺなぺなした航空便の封筒」とか。
ちなみに作者は仏文学者でもあるそうです。
ちょっと変わったタイトル
『熊の敷石』『砂売りが通る』は、
フランス語での格言や喩えだそうです。へえ~。
フランス語で眠くなることを「砂売りが通る」と言うとか。
「熊の敷石」はいらぬおせっかいという意味だとか。
へええ~。
何はともあれ、この作者は好きな作者だ!
次は川端賞・谷崎賞受賞の『雪沼とその周辺』を
読もうと思います。