思惟石

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アンディ・ウィアー『アルテミス』おもしろい

2018-07-05 16:56:12 | 日記
『火星の人』で私を空前のワトロスに突き落とした
アンディ・ウィアーの二作目です。

ワトニー!
火星から帰っちゃいやだ!!!

ってことで、デビュー作が名作すぎて
ちょっと厳しい目で見ちゃうかなあ……と思いましたが、
そんなこともなく、きちんとおもしろかったです。

『アルテミス』は、月面都市アルテミスで
主人公のジャズ(26歳・女性)がミッション・インポッシブル的なことに
取り組むお話しです。

と、身もふたもない説明ですが。

キャラの性格や会話が相変わらずテンポ良く、
どんなシリアスな場面でもくだらない冗談を忘れない。
読んでいると、アルテミスの仲間になりたいなと思えます。

月面都市としてのアルテミスの成り立ちや
科学的なあれこれの設定や細かい描写
(アルテミスのコーヒーはぬるくて不味い、の理由が
 科学的にわかりやすく説明されていたりする)
さらに経済の仕組みまでがきっちり考えられています。
主人公はジャズですが、主人公の物語だけではない
舞台の緻密さが、何よりの魅力。
タイトルが『アルテミス』なのも納得です。

作者はアルテミスを舞台にした他の作品も構想しているようで、
ぜひとも!読みたい!です。
コメント
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