BBCニュース - 10万頭以上のオランウータン、16年間で殺害=独英研究 http://www.bbc.com/japanese/43082147
ボイト博士たちは、農園の作物を荒らすからという理由で、オランウータンが狙われ報復として殺されていると指摘。この影響はこれまで、過小評価されてきたという。
研究に参加した英リバプールのジョン・ムーアズ大学のセルジュ・ウィッチ教授はBBCニュースに、「森林でこれほどの頭数が失われているとは、予想しなかった。なので、狩猟が大問題だと今回の研究で分かった」と話した。
「オランウータンが農園の端で人間と接触し、対立する場合、負けるのは常にオランウータンの方だ。人間に殺される」
「つい先週、ボルネオで撃ち殺されたオランウータンの体から、130発の銃弾が見つかるという報告があったばかりだ」
「衝撃的だし、必要のないことだ。オランウータンは農家の果物を食べるかもしれないが、危険ではない」
ウィッチ教授は、マレーシアとインドネシアの両政府にオランウータンの殺害を禁止するよう対応を求めた。
研究では、意図的な殺害だけでなく、森林伐採だけでも今後35年の間に4万5000頭が減るだろうと警告する。ボルネオの天然資源は、「持続不可能なペース」で搾取され続けているという。
持続可能な油
様々な食物で使われるパーム油の栽培は、環境破壊要因としてよく知られている。
世界自然保護基金(WWF)のエマ・ケラー博士はBBCニュースに、多用されるパーム油の供給源を持続可能なものにするよう、消費者が企業に「圧力をかける」べきだと話した。
ケラー博士は「持続可能なパーム油の円卓会議」(RSPO)と呼ばれる認証制度に言及し、「持続可能」な採取方法の定義は「常に書き換えられている」と述べた。