人生を達観した語録が一杯で、素晴らしい方でした。
ご冥福をお祈り致します。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180916-00333015-nksports-ent
樹木希林さんの訃報を聞いた夫の内田裕也(78)は、夫人の死に大きなショックを受け、心の整理が着かない状態だという。
関係者によると「あまりに突然で、急だったので、(内田は)大きなショックを受けている」と明かした。
数日中には、文書で希林さんへの思いを公表したい考えだが、今は、都内で気持ちの整理をつけようとしているところで、公に出られる状態ではないという。
樹木希林「結婚してすぐは毎晩暴力」
歌手内田裕也容疑者(71)が強要未遂などの容疑で逮捕されたことについて、13日、妻で女優の樹木希林(68)が都内の自宅で報道陣に対応した。
樹木は「本当の謝罪は本人から頭を下げてもらいたい。籍を入れた責任上、どうするかを考えながらいきたい。夫1人だけ、奈落の底に落として、自分だけ保身ということはしません」と離婚は否定した。
また「暴力は結婚してすぐは毎晩でした。物を壊したり。今までもいろんな女の人といろいろあったと思いますが、(事件になるのが)遅かったなと思います。今回の女性にはさらしてくれてありがたかったと思っています。今まで通りでいかなければ生き方を変えて、区切りをつけなくてはいけません」と話した。
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20180916-00548847-shincho-ent面倒くさいから独りで逝きたいわよ――「樹木希林さん」が本誌に語った死生観 略
〈1961年文学座に入り、ドラマの老け役などで人気を博した樹木は、その強烈な存在感で個性派俳優としての地位を築き上げてきた。この間、乳がんの前には網膜剥離で左目を失明するなど大病を経験したが、仕事が途切れることはなかった。〉
がんになると仕事をしなくなる人もいるって聞くけど、あたしの場合、(女優を)50年もやってるとね、義理の仕事がやめられなかっただけ。だからこうして来年のアカデミー賞の仕事のことまで心配しなきゃならないわけですよ。生きてればね、義理があるから。そんな感じで生き続けてるんですよ。でもね、もう70歳を過ぎたらね、もうこの歳になったら他人に文句を言われなくてもいいわよねって思ってるんです。ここまで生きたからもういいんじゃないってね、あははは。でも別にね、何か覚悟を決めてるとかそんな素晴らしいものではないの。ただ、欲がないだけ。あたしは欲がないの。いや、まったくというわけじゃなくて、みんなとは欲をかくところが違うのかな。なんて言うか、他の人とはいろんな意味で人生が違ってるからね、あたしはさ。
〈確かに樹木の場合、芸風もそうだが私生活も極めて個性的かつ波乱万丈である。デビュー時の悠木千帆という芸名は後にチャリティオークションで売ってしまうし、73年に内田裕也(73)と再婚するも2年後には別居。が、81年に内田が勝手に離婚届を出すや、離婚無効の訴訟を起こして勝訴する。なのに現在まで別居状態は続き、それどころか内田が交際女性への強要未遂などで逮捕された一昨年5月には、自らも肋骨を折られたり包丁を振り回しあった夫婦関係を、本誌で赤裸々に告白していた。
〈それにしても、ここまで転移が激しい“全身がん”だと、普段の生活でも気遣いが必要なのではないか。〉
う~ん、でもね、つい飲んじゃうのよ、お酒。飲みすぎないように気をつけてはいるんだけどね。逆に、とにかく薬が嫌いだから困っちゃうわね。薬、飲まないのよあたし。ただね、あたしの真似して薬飲まないで死んじゃう人が出ても困るから、くれぐれもあたしの真似はしないでね。人それぞれなんだから。けど、あたし思うのよ。あたしのがんがもし簡単に治っちゃってたら、もう少し野放図に生きていたんじゃないのかしら。いまでも充分野放図ですけどね、ふふ。野放図の有り方がもう少し増してたかもね。ですからね、やっぱりちょっとは謙虚になってるんですよ。ええ、これでも謙虚になってる方なんです。
〈ならば、一人娘の也哉子(37)と本木雅弘(47)夫妻、そしていまでも“夫”である内田はどう受け止めているのか。〉
ムコの本木さんは映画で『おくりびと』もやってますから、「お義母さん、どこで死にたいですか?」って聞くだけですよ、うふふ。娘もね、電話をかけてきては「お母さん、生きてるの?」って言うの。そういう家ですから。
〈死ぬための生き方や死生観など、話の中身は決して軽くないのだが、この人にかかると、その謝々とした語り口もあって、どこかペーソスも漂わせた上質なユーモアに彩られるから不思議だ。〉
内田さんなんかね、「お前な、頼むから死ぬときは独りで死んでくれよな。俺は連れていかないでくれ」って言うんですよ。あっはっはっ。俺を連れていかないでくれだなんて、もう笑っちゃって笑っちゃって。
〈実はこの話には前段がある。娘の也哉子が最近イギリスでタロツト占いをしてもらった際、占い師とこんなやり取りがあったのだという。〉
娘にはね、お母さんが先に死んでお父さんが残ると困ることがたくさん出てくる、って心配があるんですよ。そしたら占いの人に「大丈夫です。お母さんはつまんないことでちょっと転んで、あれ、起き上がらないなと思って見てみたら死んでるとか、そういう簡単な死に方をします」って言われたらしいの。それで時々電話して「生きてる?」って聞いた方がいいって。そしてね、こうも言われたらしいのよ。「お母さんが死ぬときには即座にお父さんの襟首つかまえて逝くから大丈夫よ」って。あっははは。だからね、その話をあたしが内田さんに喋ったの。そしたら「頼むから独りで逝ってくれ」って。あたしだって面倒くさいから独りで逝きたいわよね。でも占い師がそう言うんだもん。可笑しいったらありゃしないわね。ま、そんなふうに面白がってますから、あたしたち。
〈本人も念を押す通り、考え方は人それぞれ。だがやはりこの人、どこか人生の達人という匂いも醸し出す名女優なのだ。〉